日台は運命共同体である
台湾による尖閣周辺への野心は情けない。 かといって、台湾批判は度を越してはならない。 今回の領海侵犯への抗議行動には「台湾の良心」への配慮というべきものがかけらもない。また、台湾政府関係者からの度重なる対日行動指針においては、日本にくしの大合唱であるかにみえる。歴史の重みに思いをいたし、両国の生きた感情のひだにしみいるものは、何ら感じられない。「時代はここまで来たのだ。」「なめさせるな」「徹底反撃だ」勇ましい言葉が飛び交う。 この不幸な対立をなんとすべきか。 召還された許世楷大使に破廉恥な支那人が「台奸」と罵倒するのはいかにも滑稽。お里が知れるとはこのことであろう。 許世楷大使がどれほど立派な友好をなされたか。許世楷先生はかつて命を捨てる覚悟で台湾の建国運動を推進してきた歴史に残る大人物。台湾の国家建設に多大な貢献をされた愛国の人物にかかる罵倒の言葉を浴びせる人物は将来の台湾歴史上、いかなる処断を受けるであろうか。 かつて朝鮮での仁政を引いた伊藤博文公と、その伊藤公を殺害した朝鮮人、安重根を想起する。思い上がりの安重根がなした暗殺により朝鮮は日本と合併の道をたどらねばならなくなった。最も合併に反対していた伊藤公を殺害したのであるから。 伊藤公ほど朝鮮を思い、朝鮮を愛した人物はいない。朝鮮全土で感謝の集いが虚構されたこと一つをもってしても、その稀有の人徳は容易に知れるでしょう。 同様に許先生は台奸を討つ最大の人物。台奸とは国民党利権主義者であるといえよう。台湾の大地蓬莱を汚している台奸と中国迎合の外省人と縁を切る許世楷先生に最大の敬意を申し上げたい。 対日批判を叫ぶものどもが安重根の愚を冒さないよう老婆心ながら忠告しておきたい。こんな気骨ある台湾人がいる限り台湾はけして中共の手には落ちないと確信もした。たとへ憲政の常道として大使辞任を認めなくてはならないとしても、「泣いて馬しょくを斬る」思いでなければ、馬英九氏も後がなくなる。 今は大陸から来た反日勢力、外省人政権により、残念な結果にはなってはいる。しかし、健全な日本人は、戦時中のあなた方の行動、そして今なお、日本を思ってくださる多くの台湾人の方々の、その気持を決して忘れてはいない。そして今回の事件が日台離反を目指す中国政府の策動の結果である事を見抜いてもいます。 尖閣領海侵犯騒動とは、中国人たちの領土的野心に基づいた日台離間策であり、日本と台湾にとっては喫緊に解決しなければ成らない問題です。 中国人の恐れるのは日本人と台湾人との提携。それが今回の領海侵犯事件の本質である。 中国の脅威にさらされ続ける台湾人に今こそ激励しなくてはならない。外省人と中国との国境合作に今こそ日本がノンを突きつけねばならない。 日台は運命共同体である。日本人、台湾人ともに連携して中国の野望に戦いを挑まなければならない。(もちろん日本の尖閣領有の主張は正当なものであり、主張を譲るものではない) ほんの60有余年前に、日本という国の為に血書志願までし、多くの日本兵を救いながら命をかけて勇敢に戦った台湾国民に対して、何の報いもせず一方的に国際社会から切り捨て孤立化を余儀なくさせたのは哀しくもわが日本である。 中国の威圧の中で連帯の声明すら出さず、中国に遠慮し、台湾の地を踏まないとまで言い放った河野洋平はわが議会の議長でもある。 これさえ解任できないのはわが国民である。 中国に付け入る隙を与えている日本政府の現状はわれらが責任において返させなくては成らない。それができずに台湾総体を「糾弾せよ」などと無責任に発言するのは台湾に対する非礼極まりなきことである。 敵を見抜かねば日本が沈没する。中国を利する発言は自重しなければならない。