カテゴリ:小説
男たちは目的の人物を探しに独房の中を探していた。 静かに…迅速に…見つからぬように足音を消しながら… 目的の独房の前に着き、鍵を開けた。 「誰だ…俺に何か用か…?」 入ってきた人物に問いかけた。誰かはある程度想像はできているようであった。 「お迎えにあがりました…これに着替えてください…それと、これもお持ちください」 出されたものを受け取りそれに着替えた。 「この衣装…久しぶりだな…このマントも…それに…ガンブレイドまで…姫が来たときから予想はしていた…お前たちが来ることは…な…」 「長居はできません…早急に脱出しましょう…船は外にあります…急いでください…」 「わかった…だが、向かいの独房にいる奴も連れて行く…いいな?」 こくりとうなづき、向かいの独房のカギを開け、囚人を連れ出した。 「なぜ俺を出した…?旦那…何かたくらみでも…?」 独房から出ながら男はつぶやいた。 「深い意味はない…しいていうなら…気が合った…ただそれだけだ…」 そう答えながら出口へと進んでいった。 しばらく進んだが、急に足を止めた。声に出さず、目で合図を送った。 近くに気配を感じたからだ。 静かに近づき、死角へと一人が進んだ。 「動くな…」 銃を突きつけ、男は看守にそう告げた。 持っていた武器を床に置き、手は頭においた。 「こいつも連れて行く。人質としてな…」 「脱獄か…こんなことをして何になる?」 「俺にはまだやるべきことがある…ただそれだけだ…」 看守を人質に入ってきた場所へと戻った。 輸送艇に乗り込もうとしてるとき、後ろから声が響いた。 「まて!!動くな!!動けば撃つ!!」 互いに目配せし、振り向くと同時に一斉に行動を開始した。 一人はコックピットに。一人は人質を中に。他は応戦しながら船の中に入って行った。 全員が入ったころに輸送艇のハッチが閉まり、エンジンがうなった。 アストロメディウムのハッチは閉まったままだったが、ミサイルで破壊し、脱出路を確保した。 船はその穴から脱出し、本船へと帰って行った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.07.26 20:31:17
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