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何をどう書こうかと考えているうちに時間がたってしまいましたが… 先月29日に石巻にある慶長遣欧使節船ミュージアム(サン・フアン館)の サン・フアン・バウティスタ出帆記念イベントに行ってきました。 仙台から石巻は高速バスで。 夫が4月にボランティアで石巻に行ったときには かなり時間がかかったそうで心配しましたが 石巻駅までほぼ時間通りに到着しました。 石巻駅からはタクシーでサン・フアン館へ。 万石橋を渡り、「近道しますね~」とタクシーの運転手さんが海沿いの道へ入りました。 と運転手さんが「えっ!?」と声をあげました。 「…ここ、右側ずっと家が建ってたのに…」 道路の右側はもう海。家が建っていたなんて信じられない光景でした。 この3枚目の写真の道路です。 大潮の日だったので道路のすぐ向こうまで海が迫っていて怖いくらいでした。 地盤沈下の話は聞いていましたが 実際行ってみると地面が下がっているというより「海が迫ってくる」感じ。 道路すれすれまで海が来ているのは異様な感じがしました。 サン・フアン館まで15分くらいかかったでしょうか。タクシー代は約2300円。 イベント会場ではこちらの連載をしているIさんと落ち合いました。 (Iさんその節はありがとうございました) 会場はこんな感じ。 伊達武将隊も来ていました。さすがにこの日は支倉常長さんが主役 Iさんがお仕事をしている間、私は屋台めぐり ツブ貝の串焼きがおいしかったです 復元されたサン・フアン・バウティスタ号はあの津波にも耐えましたが よく見るとその爪痕が… (今は復元船の方には降りられないようになっています) 当日はミュージアムの一部が見られるようになっていて、Iさんと一緒に見て回りました。 今はまだ閉館しているサン・フアン館。 一日も早い再開を願っています。 Iさんと石巻駅まで戻り、そこでIさんと別れて私は仙石線で仙台まで。 仙台と石巻を結ぶ仙石線、今は矢本―高城町が代行バスによる運行になっています。 仙石線では仙台までは今までの約2倍の時間が時間がかかり 高速バスのほうが値段も安いし早いのですが 代行バスの区間の様子を見ておきたかったのであえて仙石線を使うことにしました。 石巻-矢本はディーゼル列車による運行。矢本からは代行バスで。 このあたりは海側に向かって田園地帯が広がっているところ。 一見すると何事もなかったように見えましたが 津波で流されてきたものはおそらく重機で片づけたのでしょう。 まだショベルカーで作業をしているところもありました。 4月に仙台の沿岸部の田園地帯を歩いたときの光景が頭に浮かびました。 陸前小野駅を過ぎるとバスは海の方へ。 仙石線の矢本-陸前小野は年度内の運転再開が決まっていますが その先は被害が甚大で、線路の内陸移転も考えられていることから 復旧の見通しの立っていない地域です。 代行バスは野蒜(のびる)駅へ。駅舎はまだ大きく壊れたままでした。 駅舎やその近くでは二、三十人のボランティアの方が作業をしていました。 本当にありがたいことです。 野蒜駅前の橋。 去年の夏、息子はこの野蒜駅近くの松島自然の家で宿泊学習をしました。 バスの中からは自然の家の様子はうかがえませんでしたが こちらの記事を読めば駅より内陸側の小学校でこの様子ですから 海に近い自然の家の様子は推して知るべし。 息子の宿泊学習中にあの震災が起こっていたら 果たして先生方は子どもたち全員を連れて安全なところまで避難できただろうか。 何度も何度も考えます。 野蒜の次の東名(とうな)駅。 ホームだけが残っている状態でした。 仙石線は高城町(たかぎまち)から運転していますが 代行バスはその次の松島海岸駅まで行くのでそちらで乗り換え。 高城町駅から松島海岸駅までバスは松島の旅館や土産物店が 立ち並ぶ通りを走りましたが 休業している旅館や土産物店もちらほら見られました。 松島自体は入りくんだ湾の地形のおかげか津波の高さが約1mと比較的小さく 近隣の地域と比べれば被害は少なかったのですが 観光客が激減しているそうで、観光業への影響が深刻だとか。 いろいろな思いを抱えての帰路となりました。
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