投資逍遥

2005/10/02(日)15:37

『ものと人間の文化史 絹2』伊藤智夫(法政大学出版局)

読書(227)

この本は1992年6月に発行されました。 著者は1922年生まれの方です。 以下に【この本からの引用】と【征野の感想】を書きます。 【この本からの引用】 北関東や信州などからの生糸は八王子に集められ、ここから横浜へ向けて運び出された。 【征野の感想】 日本にも「絹の道」があったのか! 新たな知識を得る喜び、往時の賑わいを想像する楽しみです。 絹は、北関東・信州→八王子→横浜→海外へと運ばれたとのこと。 【この本からの引用】 かつては人間にとっても、昆虫は大切な食物(蛋白源)であったと考えられる。 山野で繭を発見したときも、最初は蛹を食べることだけを考えていたに違いない。 昆虫食の風習は、いまなお世界の各地に残っている。 【征野の感想】 これはカルチャーショックです。 かいこのさなぎの缶詰が何とネットで買うことができます。 私は食したことがないので、味はわかりませんが。(・_・;) かいこの蛹(さなぎ)というのは、実は殺される運命にあるのですね。 なぜならば、蛾になると繭に穴をあけて脱出するため、繭が使い物にならなくなるからです。 製糸するときの「殺蛹(さつよう)」という作業で殺されてしまいます。 どういう方法で殺すかというと、摂氏50~60度の熱風を数時間送るなどです。 しかし、かいこの一生もちょっと可哀そうな気が。 少し引用すると、「カイコは2日間、不眠不休で繭を作り、それが終わると繭の中で蛹になる。それから約10日たつと蛹は蛾になり、繭に穴をあけて脱出する」そうです。 2日間徹夜して働いたあと、ゆっくり休んでいるうちに殺されてしまう・・・とは。

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