2006/08/05(土)19:12
『ヤミ市幻のガイドブック』松平誠(ちくま新書)
この本は1995年7月に発行され、当時の著者の年齢は65歳位でした。
以下に、【この本からの引用】と【上記の感想】という形で、少々書いてみます。
【この本からの引用】
闇(ヤミ)とは、公定(マルコウ)に対語である。
統制経済の時代には、政府の手で主な消費物資にいちいち価格がつけられ、違反すると処罰された。
だから、マルコウ以外の商品は明るい太陽の下に出ることはできず、その売買はヤミになった。
ヤミの商品を売り買いする市場がすなわちヤミ市である。
ここには、食料品、衣類、雑貨、その他、販売が禁止されているものなら、なんでも並んでいた。
1947年夏に飲食店がすべて禁止されてからは、逆に呑み屋と食べ物屋がその中心になった。
【上記の感想】
ヤミ市は困窮の時代の徒花という。
1949年にGHQから撤廃命令が出されると青空ヤミ市は規制され、やがて消滅したという。
私自身が知るところでは、新幹線が開通する前の大宮駅西口の様子です。
飲み屋が軒を連ねていましたが、下水道が整備されておらず、ドブからの悪臭には驚いたものです。
私の記憶では1980年頃のことです。
【この本からの引用】
東京の人びとが戦後はじめて見た中華料理に一つに、ギョウザがある。
【上記の感想】
ギョウザが普及したのは戦後のことらしい。
ウィキペデイアを見ると、日本で食べられる餃子は、戦後満州を経由して流入してきたものが主流であるとのこと。
と、やはり「戦後」らしい。
また、面白いことに、ギョウザの消費量が多い都市が判明しているようだ。
それは、宇都宮市や静岡市であり、特に宇都宮市は有名だそうだが、私は知りませんでした。