テーマ:レアメタル(9)
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レアメタルは「産業のビタミン」と呼ばれる。例えば、鉄にクロムやニッケルを混ぜると、さびにくいステンレス鋼ができる。このクロムやニッケルがレアメタルだ。少量が使われることによって、大きな効果を発揮する。経済産業省は、このような金属31種類をレアメタルと定義している。他にマンガンやチタン、プラチナなどが含まれるが、聞いたことのない名前の金属も多い。
なお、レアメタルと同じような使われ方をするものに、レアアース(希土類)がある。これは17種類の元素の総称で、そのほとんどが同じ鉱石のなかに含まれて産出する。このため、経産省の定義では、レアアースをまとめてレアメタルの1種類に数えている。 これらレアメタルは、特殊鋼から電子部品、液晶、自動車まで幅広く使われ、日本の競争力の核になっている。とりわけ、ブームのハイブリッド車は「レアメタルなしでは作れない」と、自動車に詳しい大阪産業大大学院客員教授の塚本潔さんは言う。 今後は、ハイブリッド車だけではなく、コンセントからの充電が可能なプラグインハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車などの実用化、普及が図られる。これらの環境対応型自動車のポイントは、すべてが電気自動車であること。その心臓部はモーターと電池だ。このモーターと電池が、レアメタルなしでは作れないのである。 強力な小型モーターとして、パソコンのハードディスク駆動装置などに使われているのが、レアアースの一つであるネオジムと鉄、ホウ素を主成分とする永久磁石を使ったモーターだ。日本企業が持っていた基本特許が最近日欧で切れたこともあって普及した。この強力磁石に、やはりレアアースの一つであるジスプロシウムを加えると、高温でも磁石性能が保持できるため、ハイブリッド車のモーターには欠かせない存在になっている。 また、電池では、現在のハイブリッド車に使われているのはニッケル水素電池だが、今後はさらに大容量のリチウムイオン電池に変わるといわれている。ニッケル、リチウムはともにレアメタルである。それだけではない。車体を軽くするためには、軽くて引っ張り強度の高い高張力鋼などが使われるが、これもマンガンやチタンなど十数種類の元素を鉄に混ぜてつくられている。ハイブリッド車は、いわば「レアメタルの塊」(塚本さん)なのである。(毎日新聞) 【上記の感想】 ハイブリッド車の製造には、多くのレアメタルを要することを、こちらで学んだ。 今日は、もう少し深く学んでおいた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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