テーマ:夏目漱石(54)
カテゴリ:夏目漱石
定職を持たないで遊んでいる者。
日露戦争後、国家体制が整備されるにつれて、「立身出世」の野心が実現する余地がなくなったので、高等教育を受けても職業に就かない「煩悶青年」が急増した。 明治44年には「高等遊民」問題として社会問題にもなっている。(岩波書店の『それから』より) 【上記の感想】 漱石の『それから』を読んでいるが、高等遊民について少々書いておきたくなった。 上記は、高等遊民の註釈である。 高等遊民について書いた過去日記は、こちら。 高等遊民の場合は、生活費を稼がなくとも生活できるので、ある意味恵まれていると言える。 生活できるから遊んでいると言ってしまえば、身も蓋もない。 高等遊民が多数発生し問題化したのにも、理由がある。 それが上記である。 日露戦争後の不景気や国家体制の整備の進行により、国家の仕事に就くことが困難な時期に、高等遊民が発生したようである。 要するに、世の中の変化の時期であったわけだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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