テーマ:パルプ・紙(14)
カテゴリ:パルプ・紙
王子製紙と日本製紙グループ本社の2010年3月期の連結営業利益はいずれも会社予想を上回り、増益幅が前期比2倍程度に拡大しそうだ。バンクーバー冬季五輪商戦が広告チラシやカタログの需要下支え要因となり、10年1~3月の紙の販売数量が計画より上振れする。古紙や重油など原燃料価格の下落の効果も想定をやや上回る。
王子紙の10年3月期の連結営業利益は会社予想を30億円上回り、前期比2倍の660億円程度になりそうだ。王子紙は販売数量と価格下落による減益額を416億円と見込んでいるが、10年1~3月の販売数量が想定をやや上回り、減益額は400億円強にとどまりそうだ。 原燃料価格の下落も利益の上振れ要因だ。紙の生産設備のボイラーや発電に使う原油の価格は期中平均で1バレル68ドルの想定だったが、1バレル65ドルで推移。紙の原料となる古紙価格も前期より2~3割程度下がった。原燃料価格の下落による増益額は、586億円の見込みを上回り600億円程度になりそうだ。 一方、日本紙の10年3月期の連結営業利益も会社予想を20億円上回り、前期比2倍の400億円程度になりそうだ。10年1~3月の販売数量は想定をやや上回りそうで、販売数量の落ち込みに伴う減益額が計画比で縮小。09年10月~10年3月期の原油価格は1バレル80ドルと見込んだが、75ドル程度となりそうだ。 売上高は2社ともに、ほぼ会社予想通りになりそう。景気低迷による紙の需要減で販売数量は前年を割り込んでおり、王子紙は9%減の1兆1500億円、日本紙は8%減の1兆900億円を見込んでいる。 日本製紙連合会の統計によれば、09年の国内の紙・板紙の国内出荷量は前の年比13%減だった。ただ、09年12月、10年1月は2カ月連続で出荷量が前年同月を上回り、回復の兆しもやや見えつつある。(日経新聞 3月3日) 【上記の感想】 上記は、今月3日の日経新聞の記事。 ジリ貧の製紙業界?だが、明るいニュースもあるものだ。 来期業績は回復しそうである。 原油価格が心配だが、これはどうしようもない。 日本製紙は、海外比率を高めることを一つの目標にしているが、国内需要に期待がもてない以上、仕方がないだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/03/12 08:28:22 PM
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