テーマ:鉄鋼(28)
カテゴリ:鉄鋼
日本の鉄鋼各社と豪州などの資源会社は2010年4~6月期の低品位の鉄鋼原料用石炭(原料炭)の価格について、09年度比約2倍の水準で合意した。決着済みの高品位の原料炭や暫定合意している鉄鉱石と合わせると、原料コストは4~6月期で約3000億円増える見通し。鉄鋼各社は鋼材価格への転嫁を目指して顧客との交渉を本格させる。
原料炭は蒸し焼きにしてコークスに加工した後に鉄鉱石とともに高炉に投入し、鋼材の材料である銑鉄となる。 低品位炭については豪マッカーサー・コールや英アングロ・アメリカン、スイスのエクストラータなどと合意した。高品位炭より強度が劣る「非微粘結炭」は2倍強の1トン165~167ドルに、熱源として高炉に直接投入する微粉炭は約89%高い170ドルとなった。 低品位炭は生産が回復している日本や韓国、欧州の鉄鋼会社が使っており、需要拡大を背景に大幅な価格上昇となった。ほかの資源会社との交渉は残っているが、同レベルで決まる見通し。 日本の鉄鋼業界の原料炭の使用量のうち、低品位炭の割合は40~45%程度とみられる。高品位炭は4~6月期については55%高い200ドルで決まっており、原料炭全体では約75%のコスト上昇となる。鉄鉱石を巡っては、新日本製鉄とブラジル資源大手のヴァーレは4~6月期の価格を09年度より90%高い105ドル程度とすることで暫定合意している。 原料価格が年間を通じて4~6月期と同じ水準で推移すれば、鉄鋼業界のコストは主要原料だけで年間1兆2000億円増える。原料高騰を受けて鉄鋼各社は鋼材価格を1トン1万5000~2万円引き上げる考えで、自動車会社などとの交渉に入っている。(日経新聞より) 【上記の感想】 関連日記は、こちら。 原料炭には、少なくとも2種類ある。 高品位炭と低品位炭。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/04/09 10:16:27 AM
コメント(0) | コメントを書く
[鉄鋼] カテゴリの最新記事
|
|