2021/09/06(月)00:10
北条氏邸跡(円成寺跡)
史跡めぐり●北条氏邸跡(円成寺跡)
「北条の里散歩道」の最後は、国指定にもなっている「北条氏邸跡」である。
平安から鎌倉時代にかけて北条氏の本拠地としてこの森に囲まれた窪地に館があったようだ。
一部が公開されているようなので砂利道を見学通路に沿って進むと広い草地に出る。
広大な田んぼのように見えるが、案内板に書かれた建物のイラストに沿って覗いてみると当時の場所が分かる様になっている。
これは分かりやすい手法だ。
平成5年の発掘調査により掘立柱跡や壁、井戸、区画の溝などの大量の出土品と遺構が発見された後に埋め戻されている。
鎌倉幕府滅亡後は、北條一族の妻や娘たちはこの地に戻り、円成尼(えんじょうに)と言われる女性が中心になり館の跡に円成寺院(えんじょうじ)というお寺を建てて冥福を祈っていた場所だ。
江戸時代中期に焼失し廃寺となった。
お堂と思われる建物付近では土器や水晶玉が出土された。
向かい側にはゆったりと流れる「狩野川」が見えるが暴れ川で、当時の川の位置はここではなかった。
少しの時間だったが、平安時代にこの地が舞台となった場所で、歴史の一部に触れ合えたことは楽しかった。ヨーロッパの石の建物文化遺跡などと違って、日本は木造の時代が続いている中で何百年も前の遺構を残すことは有意義と思う。頭が疲れた・・・・