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せんだって日記

2005.06.20
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 せんだって、子供の権利やら子供の保護やらを謳うキリスト教カルトだかなんだかのNPOが、野田聖子(自民党の「抵抗勢力」、ということは、旧田中派に代表されるような利益誘導型イナカ議員)をかついで、「美少女アダルトアニメ」なる一般的でない名称を捏造してアダルトコンテンツの製造販売を規制する法案を検討する勉強会が開かれて、しかしそれは、自主規制利権を貪らんがための醜いウソ八百だった、くわばらくわばら、というお話があった。

 そのカトリックカルトの名前は「カスパル」。代表は近藤なる女性だ。カトリックと言えば「暴君と相性のいい宗教」として、歴史上数々の悲劇の主役を担ってきた。しかもカスパルはそのカルト分派だ。(訂正:カトリックに「分派」はありません。『しかもカスパルはカルトな志向の危険な一団だ』に訂正いたします)
 その近藤女史だが、子供を守りたいっていうその理想理念と行動力は、ご立派ごリッパてえしたもんですが、残念ながら、最初っから行動の方向が間違っている。このことは散々書いた。
 カスパルが夢想する「子供が守られる社会」というのは、中世ヨーロッパでしか成り立たないようなおめでたい社会で、歴史は巻き戻せない以上、アップトゥデートな安全保障や幸福像ってなものを考えて追求する努力を続けるのが大人の勉めってもんだ。非現実的な理想を求めるだけで、現在の社会にとって効果的な対応を考えないってのは、ちょっと、いただけない。

 それだけならばまだメーワクなだけだが。

 いくらなんでもこれはひどいんじゃないか。

 群馬は高崎で、幼い女児がマンション隣室の男性に殺されるという事件があった。
 この近藤女史がそこに向かったというレポートだ。
 何しに行ったって、どうやら署名を集めにいったらしいのだが、実はこのレポートには行った目的がしっかりとは書かれていない。恐ろしいことに、求めて回ってたという署名の内容も書かれていない。

 そして、近藤女史が集めたがっている署名ってのは、書かれてないから想像するしかないが、例の『美少女アダルトアニメ雑誌及び、美少女アダルトアニメシュミレーションゲーム製造及び販売規正法の罰則を伴った法律制定の請求』であろう。

 ちなみにこの事件、犯行の要因はエロゲーや「美少女アダルトアニメ」ではなく、職場のストレスということだ。
 この事件、当時の報道では、『容疑者の部屋を現場検証した結果、女の子用とみられる複数の人形が見つかったほか、少女雑誌やビデオ、DVDなど数百点が見つかった。』『少女への偏愛傾向があるとみて調べている。』などのリーク情報があった。
 内向的な独身男性が数百のオーダーで少女モノのビデオやDVDを持っていることなど珍しくない。カネの使い道なんて、そんなもんだ。
 メディアの影響もあろうが、世の妙齢女性はすべて「顔とカネ」で男を判断しているという偏見に基づくモテない男性の絶望感、孤独感は想像を絶する。
 だったら、少女の包含する無垢純情というファンタジーに癒しを求めてなにが悪いと、同情もできる。
 内向的であるがゆえに女性に対する偏見を解く機会もないのだ。
 問題は、そこにもあるはずだ。
 職場のストレスで追い込まれた内向的な男が、たまたま魔が刺した時に眼に入った「弱い存在」は誰だったかってことだ。

 近藤女史のレポートから読み取れる主な内容は、いかに自分ががんばったか、被害女子の通ってた学校の対応が自分にとっていかに不快だったか、周囲の人間は署名に関して「被害女子の両親が喜ばない」と言っていたが被害女子の親類に会ったら喜んでもらえた(故に、百聞は一見にしかず、近藤の行動力サイコー)ということくらいだ。

 まず、小学校にアポ無しで行って110番されなかったことに幸運を感じて欲しい。昨今の小学校のセキュリティ問題をまったく知らないようだ。
 くわしく書かれてないから想像するしかないが、ここの校長を相手に「子供を守るためにアダルトコンテンツ規制の署名を! ホラこれが女性セブンの記事です」と一席ぶったとみられる。
 で、『こんな署名運動を行なったら、ご両親の心を尚深く傷つける事になるかも知れないので出来ません』と、校長は言う。
 そうだろう。
 せっかく落ち着いてるのに今さら見当違いの署名だっつって傷口を掘り返していい話ではない。
 人の心を持っていたらできることではない。

 しかも女性セブンてキミ。不倫、スキャンダル、嫁姑、「猫の足跡の上でスクラッチしたら宝くじが当たった」、子供関係の事件を面白おかしく読者に提供する下世話雑誌の名前を出しても、友好的な返答を得られると思ってたらしい。(イイコトしてる私だから。)
 学校の先生といえば、まあ習慣的読書階級で、女性セブンの看板背負って見当違いの署名集めでございってったら、警戒するのはごく普通の反応だし、ご両親が傷つくとおもんぱかるのも当然だろう。被害者の名前を自分らの目的に利用しようとしているアヤシイ集団かもしれないもの、即断などできるか。実際、被害者の名前を利用して、事件とは無関係の宗教的恍惚感を得ようとしてるのは事実だしね。

 しかしまあ、近藤女史はこの校長の対応に違和感を覚えた旨を書きつつ、旅行記を進める。

 被害児童の親類と会うことができたらしい。
 その親類は「(地元の人達ははなにもしてくれない。)遠い所の人が心配して下さって、大勢の人達が署名集めをして下さって、本当に有り難いことだ。これで、ふた親をかなりちから付ける事が出来ると、お祖父ちゃん、お祖母ちゃん達が話し合っていました。署名は自分らで集めます。頑張ります」と言ったそうだ。

 被害者の名前を神輿に乗せて大騒ぎすることが、被害者のためになにか努力をするってカタチかというと、必ずしもそうとは思わないが、祖父祖母はそうではないのだろう。老人の、そのへんの苛立ちもわからないでもない。
 善人顔した老婦人が「大阪から高崎に来ました。○ちゃんのために署名を集めてます。子供を守るための法律です」って言えば、そりゃ印象いいだろうよ。田舎の老人だもの、署名の中身が実はこの事件と一切接点を持ってないこととか、どうでもよくなるだろう。
 遠いところからあのコのために来てくれたって言われたことで、嬉しいやら感激するやら、そもそも署名とか法律なんてものを読み解く能力の乏しい人だ。
 ボランティアで、子供を守るために、遠いところからわざわざ、みたいな、そんな雰囲気だけで感激し、この事件とは無関係な上にそもそもからして極めてアヤシイ署名に協力しようと言ってしまった。
 祖父祖母親類と両親の間の連絡だって、緊密ではないかもしれない。
 単におせっかいな親類だってだけなのかもしれない。
 仮に私がこの両親だったとしたら、やはり傷つくと思うのだが、この親類はよかれと思っているわけだよ。犯罪とか法律に暗い、田舎の老人だもの。

 カルト宗教の独善と思い込みだけで推し進められる危険な法案。
 無知と善意によって後押しされる、効果のない法案要請。

 こんな酷い話もない。
 殺されてしまった子供さえ救われないじゃないか。
 だって、この子は、メディアのせいで殺されたのではないのだ!
 罪を憎め! 男を追い込んだ仕事のストレスや、そのストレスを吐き出させなかった希望なき社会を憎め!

 少女の死に便乗して満足感を楽しもうってカスパルの気味悪さは言うまでもなく、善意に目隠しされてそのカンチガイ便乗に協力してしまう田舎の老人の悲しさが、なんかもうやってられない気分になる。

 なんの効果も得られないのに、達成感だけは得られてしまうというのは、大問題だ。
 本当に考えないといけないことを覆い隠してしまう。

 カスパル、今度は奈良に行って、ご両親のふさがりかけた傷を無神経に引っ掻き回そうとしているらしい。
 奈良の小林は、ホンモノだ。
 奈良の場合、カスパルのメディア規制の情熱は、完全に便乗のワルノリにあたる。


 善意、ああ善意。
 善意と善意が重なって、本当に解決すべきことから遠く離れたトコにいってしまう。


 善意だけじゃダメなんだ。しっかり事実を考えないと、被害にあった人達が、かわいそうすぎるじゃないか。





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最終更新日  2005.06.24 12:06:02
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