テーマ:自転車日和(469)
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せんだって、自転車の流星サドルがあまりに後ろのめりで体重がモロに骨盤にかかることが判明し、スレンダーな私のひ弱な骨盤がジンジンしちゃうじゃないかってことになったじゃないですかぁ。
可及的速やかにサドルを前のめりめに修正して、ハンドルとサドルに体重を分散させ、長時間サイクルしても痛くならないように私仕様にアジャストしたくてたまらなくなった。 昔は、軍服にカラダを合わせろ、なんて言われたものだったが自転車は軍服ではない。サドルの下面には、ちょうど捩じられたそうな穴が開いている。六角形のネジ穴だ。 チャリンコを買った時についてきたレンチはサイズが合わなかった。なんだこれ? 男の子なので工具とか買うのはやぶさかではない。 サドルが後ろのめりの自転車に乗って、六角レンチを買いに出かけた。私の記憶の中にあるドンキホーテを目指そうと思った。道のりとかはもう全然わからないのだが、方角だけは見当がつくという、まあいつものチャリンコ行だ。迷いながらも必ず目的地には着く。人生のようなものさ。 記憶というのは頼りにならないもので、まさかあっち方面がものすごく上り坂だとは思わなかった。 ドンドンドン、ドンキ、ドンキ、ホー♪ みたいなメロディを口ずさみながら、最も軽いギアでチャリンコを漕ぐ。口ずさんだのはウソ。 ↑こういったものを思い浮かべながら、マイケル・ナイマンの「miranda」を鼻歌にゆるゆると坂を昇った。急っつかれる感じのメロディに反して進みは遅い。 思ってた所よりも存外手前に、ドンキはあった。 なんでもありそうだけど、探している物は絶対に見つからない。それがドンキ。 頭の中はマイケル・ナイマンの「Prospero's Magic」でいっぱいだ。マイナーコードで繰り返される荘厳な弦楽ハーモニー。 自転車用品エリアには、ゴムひもとかライトとか、「必要な物」しかないぞ。 圧縮陳列は楽しいかも知れないが、探してるものが判ってる場合はものすごく迷惑。ヘキサゴンレンチはどこだ? 近所にホームセンターとかありませんか? 店員に「ヘキサゴンレンチ出せコラ」って言ったら、きょとんとしてたので「あの、六角形の穴のネジをこう、回す、六角形の…」と言い直す。 店員は、掌を指すように工具コーナーに案内してくれた。ジャングルのガイドのようだ。モルフォ蝶の群れを見たいって言ったら見せてくれるかもしれない。 案内された工具コーナーは、周囲に陳列された商品とまったく関連性のない場所にあった。商品陳列って似たようなジャンルでまとめるものだと思っていたが、激安ジャングルはそうでもないようだ。 ヘキサゴンレンチは確かにあった。 輪っかに大小さまざまなサイズのレンチがぶらさがった、工具セットというよりも便利なキーホルダー的なものだ。自転車ドロを趣味にしてたクラスメイトが持っていたような安物だ。激安ジャングルには激安な品物がよく似合う。 私ももう大人ですし、イイモノが欲しいっちゃ欲しいが、いま大切なのは可憐な私の骨盤。早いことサドルを傾けないと帰りの道も辛いのだ。尻が。 駐輪場でフレームからサドルを引っこ抜き、300~400円で買ったヘキサゴンレンチを使って傾きを調節する。跨がればちょうど、ハンドルと尻に均等に体重が乗っかる。 これこれ。 帰りの道のりは快適。下り坂だし。鼻歌も「キューティハニー」に変わろうってものだ。お尻の小さな女の子の気分がよくわかるぜ! 気分がいいので、下り坂の勢いで遠まわりして帰ったら、でっかいホームセンターを家の近所で見つけた。ドライバーの並びに、かっこいいヘキサゴンレンチセットが700円で置いてあった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.10.21 13:51:07
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