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せんだって日記

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2008.12.14
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カテゴリ:マリッジブルー
 せんだって始まったフジテレビの月9ドラマ『VOICE』。

 医大法医学ゼミの話なので「むむ、この傷口は…凶器はコルク抜き!」とか「自殺に見せかけた殺人事件です!」みたいなセリフが飛び交う肉と血の医療モノだと思ったらなんですか、探偵モノじゃないですか。
 足を使った地道な調査と天性のカン、類い稀な感情移入能力で死亡状況を推理するゼミ生。
 何で死んだか分からない人が実は人助けしてた的なハートウォームミステリなんですね。

 構造がミステリであるからには情報を出す順番や出し方、ヒントのほのめかし方が重要となるわけですけど、脚本も演出も情報丸出しでヒネリ無し。
 視聴者は、謎がほどけて気がついてっていうアハ体験が欲しいのに、すでに分かっている謎解きを延々見せられるハメになるというお陳腐ミステリになってしまっている。キャストはがんばっているだけに、MOTTAINAI。
 画作りやカメラワークもひどいもので、退屈で説明的でありきたりで意味不明。効果がわからないカメラのハンドブラーとか、つまらねえだらだらロングショットとか。そんなカットが目立ちます。ああ、MOTTAINAI。

 第一話ではせいしろう(大河ドラマで与六役の子役)を観ることができてよかったです。かわいいなあ、せいしろう。からだであそぼのせいしろう。
 第二話では元ジョビジョバの坂田さんがこれまた嬉しかったです。ジョビジョバではマギーなんかよりも坂田さんが面白かっただけに、解散後に初めて観て、しかもいい芝居してて、思わぬ拾い物をした気分です。


 このドラマは、医療モノのようで探偵モノなんですが、中でやってることは、法医学を通した「憑き物落とし」なんです。そう、京極堂シリーズ。
 妖怪を使うと京極堂になって、霊魂スピリチュアルを使うと江原啓之になる。
 カウンセリングは、相手のニーズを先回りして読んで、欲しがっている言葉や情報を与えてあげ、それによって「憑き物(後悔、思い込み、自責、不安、自己否定など)」を落とすわけです。
 そのために妖怪や幽霊という道具立てを用いるわけです。
 タチの悪いスピリチュアル系は、自分でクライアントに不安を与えてから解消してみせるという自作自演で金儲けをするのですね。

 このドラマの道具立ては法医学。
 科学なので、客観性や再現性があるのがよろしい。勉強すれば自分でも「憑き物落とし」ができるもの。

 だから、このドラマは江原よりマシかなと思う。

 誰でも出来る方法で、誰もが同じ結論に至るやり方で、江原と同じことができる。
 最も視聴率を取る枠で、そのメッセージを伝えてくれてはいるからね。少なくとも、スピリチュアルカウンセリングは特殊な能力ではないという印象操作をしてくれている。まあ、江原啓之は非常に能力の高いカウンセラーであることは事実なんだけど。つまり、ダースモール的な。

 テレビを観ながら「江原よりマシかな」と僕がひとりごちたら、妻は「江原のほうがマシだよ」と言った。
 それは、ドラマの出来がひどすぎるから。あはは、その通りだけど。

 ああ、なぜ月9ドラマを観たかっていうと、僕は、生田斗真が13歳の時から好きなのです。かわいいかわいいよ斗真。





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最終更新日  2009.01.20 23:24:05
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