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せんだって日記

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旅行記

2009.10.31
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カテゴリ:旅行記
 せんだって祖母の初盆で帰省した東北の貧乏県なんだけど、つまり盆の話なんだけど。つまり総選挙前のことなんだけど。

 いやあなんですね。

 幸福実現党のテレビCMはガンガン流れるわ、県南ではすごい量のポスターがあるわ。
 金が無い地方における新興宗教のはびこり率というのはけっこうひどいのではないか。そう思いましたね。

 新興宗教は、一人暮らしの若者を狙って布教するのが常なんですが。
 田舎ってのはまた最近は工業団地や大規模コールセンターなんかがあって、農家の次男三男長女次女が一人でアパートメントに暮らし、休日はパチンコかジャスコっつー生活。そんで新興住宅地もあって、核家族が住んでて、休日はパチンコかイオンっつー生活。

 地方局は金がないから新興宗教のスポンサーはむしろありがたいんだろうしさ。

 こんだけ布教しやすい条件もないわな。
 昔は、新興宗教なんて都市部ならではの現象だったのに、いまは全国で静かに広がろうとしてるわけですよ。

 そう思ってたら、総選挙であの有様だったんですけど。でも環境としては油断ならん感じだなあ。
 金がなくて地縁が薄い(しかも人口密度も低い)ってのは、なんだなあ。






最終更新日  2009.11.01 01:04:57
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2009.10.16
テーマ:夏休み(739)
カテゴリ:旅行記
 せんだって、お盆に田舎に帰省した私だが、「たらいこぎ選手権」に参加もした。

 大会の様子はこんな感じでした。

http://picasaweb.google.com/taraikogi/23#

 町おこし的な感じの夏のイベント。いちおう「元祖」と謳っている。

 池に浮かべたたらいに乗って、手でこいで進むレースだ。

 大会の前の日に公開練習ってのがあって、会場の池で練習させてもらえるようになっている。
 だってさあ、たらいに乗って手で水をこいで進むなんてやったことねえだろ。予行練習はしておきたいよね。


 やってみてわかったコツとしては、たらいの真横で水をかくと進みが良い。しかし、その部分はたらいの直径部分なわけで、最も幅がある。つまり腕が長いほうが有利な競技ってこと。

 何往復もさせてもらえるので、たらいの中のどの部分に座ったらいいのかとか、上半身を伏せたほうが長い時間水をかけるなとか、いろいろと試しつつ、池に浮かんで遊んでた。

 翌日の本番は案の定アレですよ。筋肉痛。
 上腕三頭筋を酷使する競技なんだけど、そんな部分は普段使わないから、もうガッチガチ。
 明らかに稼動域が小さくなっている。痛いので動かせないのです。

 しかし、もう参加申し込みもしてるし、レースしてみたいし。
 出るからには全力。それが祭りの楽しみ方だ。

 最初は勢い良く出ましたよ。隣の選手と競り合いましたよ。後ろになると水をぶっかけられるのだ。予行練習でつかんだコツを意識して、脳内で筋肉痛のスイッチを切って、伏せてガンガンですよ。

 乳酸が貯まる。
 知識としては知っていました。自転車マンガ『OverDrive』を読んでたからな。

 脳が指令を出しても、筋肉が動けなくなっている。
 腕を動かすことが、マジでできない。

「…この境地かッ!」と、ちょっと感動したね。

 痛覚は騙せるんだけど、筋肉に乳酸が貯まると本当に動かなくなるんだね。
 もう気合とか根性じゃない。
 なぜ自転車ロードレースでは、走りながらクエン酸を摂取するのか。意思とは無関係に筋肉が動かなくなるからなんだなあ。

(某国で格闘術の軍事教官をしていた友達に聞いたら、動かなくなってから動かすのが「根性」って言われるヤツで、スポーツの世界の根性論は、この境地からじゃないと意味が無いという意味の話をされた。動かすのか、精神力で!)

 いや、びっくりした。
 子供でもジャバジャバ進んでるのに、上位の人はすでにゴールしてるのに。
 オレは池の真ん中へんに浮かんで、たらいのフチで手首だけ回してる。それしかできないし。
 練習のし過ぎで、本番をしくじったでござる。
 とりあえず、実況の兄ちゃん姉ちゃんから「いじられキャラ」の役割をもらって会場のマスコットとなり、ボートに乗ったスタッフにたらいを押されてゴールイン。
 進行を遅延させてしまうなんて、屈辱だッ。恥だ。

 汚辱にまみれながら、沼臭いカラダで妻と一緒におにぎりを食べていると、アキアカネが池の周りを飛んでいるのが見えた。ツクツクボウシの声も聞こえてくる。
 盆の東北の山はすでに秋の気配を出し始めていた。

 オレの公式記録は2分54秒16。
 コースレコードは1分15秒80。
 距離は42.195メートル。

sukebedragonfly






最終更新日  2009.10.17 02:06:40
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2009.10.11
カテゴリ:旅行記
 だいたい半月くらいの月がきれいな夜ですからタヌキの話でも。

 盆に田舎に帰省して。
 地方というのは車が無いと生きてけない構造になっているので、基本的に車移動なんすよね。

 田舎に住んでるときには、タヌキなんか見なかったから、存在を意識したこともなかった。動物園や図鑑、テレビの中でしか見ない生き物だった。

 今回の帰省ではかなり見たね。

 たとえば朝。山を切り開いたバイパスの上に赤黒い染みとタヌキの轢死体。深夜のトラックに轢かれたのだろう。もはや半身あるだけのぶんぶく茶釜である。

 たとえば高速道路のループをぐるーっと回った先に突如出現するタヌキの轢死体。数羽のカラスがはらわたをひっぱっていたりしてビビりブレーキを踏む。ABSが作動する。

 たとえば高原を突き抜ける気持ちのいいワインディングのカーブにどでんと横たわるフレッシュなタヌキの轢死体。仰向けになってさわやかな風に毛皮を撫でさせている。遠くの尾根では発電用風車がゆっくりと回っている。

 タヌキの八畳敷きとはよく言ったもので、タイヤで薄く延ばされたタヌキの染みは、八畳くらいに広がる。いや、語源は全然そうではないのだが。

 轢かれた死体をいっぱい見たことでやっと、実家の近くにタヌキが棲んでいることを意識できたという。
 田舎育ちっつっても、タヌキさえ見たこと無かったんだなオレは。

 昔の人は、お話に登場させたり、タヌキ汁って言葉があったり、人を馬鹿したり、腹鼓だったり、毛皮を使ってアレしたり、どんだけ身近な生き物だったかって思う。もうどんだけー。

 東京じゃ、練馬で生きたタヌキがマンションに巣食ってるとかいう映像もあるってのに、田舎では死んだタヌキしか目にしない。それを木の葉でちょいと隠す。






最終更新日  2009.10.12 01:44:56
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2009.04.16
カテゴリ:旅行記
 せんだって、イカしたイベントに行って写真を撮ったので、トップページを変えました。


make2009 destroyTA550


Make:Tokyo Meeting03にて撮影。


乗っているマシンはKIMURAさんの二足歩行メカ・フッタウェイです。むき出しチェーンがかっこいいのだ。


 イベント詳細は後日。






最終更新日  2009.05.26 01:41:02
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2009.03.05
カテゴリ:旅行記
 せんだって日記にせんだって書いた女子高生のH山さん(仮名)と遊園地に行きました。

 誕生日のお祝いです。正確には、誕生日のお祝いをすると言っておいて軽くブッチしたことの、数か月遅れの償いです。

 女子高生にとって、富士急ハイランドは行きにくい場所です。ランドやシーと比べても格段に交通手段の選択の幅が少ないのですね。
 なので、僕が車で連れて行くと固く約束していたのです。

 僕は絶叫マシンが全然ダメ人間なのです。富士急ハイランドのアトラクションの特徴は「過剰」です。速さ、高さ、角度、回転数、時間、すべて過剰にチューニングされているのがこの遊園地の売りなんです。過剰というか「しつこい」とも言えるな。30分歩く絶叫お化け屋敷なんてしつこくて過剰以外のなにものでもない。キッズ向けのローラーコースターでさえ、恐怖そのものでした。
 なので、H山さんが絶叫マシンに乗る際は絶叫マシンが平気な妻が付き添うことになります。
 つまるところ、女子高生にオゴリまくるオッサン、それが僕です。

 いや聞いてくれ。
 俺の絶叫マシン嫌いを克服する目的もあったんだ。
 だからトンデミーナには乗ったんだ。
 トンデミーナとは、アルプスの少女ハイジのオープニングにあったハイジのブランコ、あの座面が50人乗りの回転する円盤になった拷問器具と思ってくれ。二軸回転の振り子運動。振れ幅は270度くらいかな。最大角速度も100キロ越え。オーバーハングするブランコなんて乗ったことないよ。でも、富士急において二軸回転運動ならまだマシだと思ったんだ。だからここから始めて徐々に慣れていこうと思ったんだ。
 最大角度に達するまでは楽しむことができたんだ。でもなにしろ過剰でしつこいものだから、長すぎるピークタイムに普通に飽きて、飽きたことに気づいてしまったら今度は酔い始めたんだ。楽しくなくなってからすぐにきもちわるい。マシンが止まってハーネスが外れてからも動くことが出来ず、H山さんに心配される始末。俺の顔は血色を失って真っ青というかグリーン。体温も下がった気がする。
 絶叫リハビリ、失敗。

 H山さんには妻とふたりで乗りたいものに乗っていただき、その間に僕は富士急ハイランドを散歩します。あちこちから聞こえる絶叫を聞きながら春の山道を歩く。
 だいたいの乗り物は平均して一時間待ちなもので、朝から行っても乗りまくることは難しいのです。やはり相当待たされる。散歩の時間はたっぷりあるので、僕は富士急ハイランド散策のベテランになってしまいました。
 ぶん回されるコースターからテカテカした顔で降りてきた妻とH山さんは開口一番「おなかすいたー♪」と元気のよろしいお言葉。あれだけ回転した後で、なんで食欲があるんだろう。

 散歩しながら考えたのだけど、高いところからゴムボートで流されるアトラクションなら僕も乗れる、気がする。せっかく来たんだから、一緒に乗るのが少なくては申し訳ないですし。
 ナガシマスカというライドに乗ろうと提案しました。
 合羽を着て水をかぶりながらゴムボートの上のコーヒーカップに乗って流れ下るという気の利いた乗り物です。過剰。
 あんなの、長瀞と思えばいい。ラフティングなら拷問ではなくスポーツだから。スポーツなんだからね。
 二時間待ち。
 日陰で並ぶので寒くなってきて、このうえで水をかぶるのとかマジ勘弁な雰囲気。
 午前中に三人で軽く歩き回ったときに、合羽を来た人たちがなんだかすごくぐったりしてテンションだだ下がりな様子を目にしたんですが、このライドが原因なのでしょうか。つらいマシンなのでしょうか。

 僕らが乗ってるボートがベルトコンベアで高いところに持ち上げられ(実はここがいちばん怖い)、ぐるぐる回りながら(丸いし、重心が高いのですこぶる揺れる)滝から落ちたり激流を下ったり水をかぶったり、ビニール合羽の尻がすべって体は安定せずフードは脱げスニーカーと靴下は濡れ。
 ああ、これなんだかすげえ楽しい。
 夏だと最高かもしれない。渦潮とかトンネルとか滝つぼとか、コースデザインがマンガみたいでいいですね。なにより、しつこくないのがいい。もう一回乗りたいってところできちんと終わるなんて、富士急では珍しいのです。
 H山さんも妻も大喜び。僕はウェットティッシュよりもウェット。

 春とはいえ夕方近いので、濡れた僕らはすっげえ寒い。よくできたもので、近所に豚汁の屋台があるのです。散歩の時に見つけてたのです。一杯の豚汁を三人でいただき、屋台のおばちゃんを泣かせます。他のお客も髪が濡れているナガシマスカ客。水をぶっかけて、温かい豚汁を買わせる。ちゃんと考えられているんですな。

 もう一回くらい絶叫マシンに乗る時間はあったんですが、H山さんも妻も、なんかもう疲れたみたい。
 待ちくたびれるのもあるけど、いちいちしつこい富士急クオリティで満腹なんすね。観覧車さえ乗りたくない感じ。
 H山さんのバイト仲間や部活の連中への土産を買い漁って帰ろうか、と。
 そこでもおごろうと「なんでも買ってあげるよ」つってなんだかギラギラしてたら「自分で払う」って言われました。躾がいいんですかね。昼食の「おなかすいたー!」と、今の「自分で払う」の違い、わかりますか。



 とにかく楽しんでくれたようでよかった。
 「また連れてってください!」ってメールが来たぞ。

 ああ、この日記はなんかもう自慢話です。悪かったな。







最終更新日  2009.04.06 11:08:37
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2009.03.04
カテゴリ:旅行記
 せんだってから桜が満開ではないですか。家でPSPしてて気がつかなかったよ。

 この辺はいい桜が多いのだけど、いわゆる三多摩地区に住んでいるのならばJAXAの桜の枝ぶりには舌を巻かなければなるまい。
 幹が太く、立派な桜。非常に恰幅がよろしい。そこいらの桜並木は伸びた枝をバスバス切られてしまうのだけど、ここの桜だけは伸び放題なのだ。凄みがある。
 さすが宇宙研究の本丸、はやぶさがんばれ、と願わずにいられない。


jaxa01


 今日通りがかったら、「お花見にどうぞ」と書かれた看板が立ってて、門扉が解放されている。
 三多摩に住まう男児なれば、せめて一度はここの桜を鑑賞してガイアの息吹を感じてみたい、ああん。毎年のようにそんなふうに思っていたのに、まさか解放されてるとは知らなかった。不勉強だなあ。


jaxa02


 宇宙航空に関する研究施設なので、メカニカルでエネルギッシュでパワフルな設備がいっぱいある。広い敷地でとくに近隣の迷惑とか考えなくていい中で育った桜がもりもりあるわけで、ガスタンクと桜満開のすごい写真が撮れたりする。


jaxa03


 どうスかこのカッコイイ字面と桜並木。近所の人たちはゴザをひいて完全にお花見。子供とかマジで走り回ってる。広いので、鬼ごっこもし放題なのだ。


jaxa04


 ちょっと探すと実相寺テイストの風景もある。電気と桜は相性がいいよね。


jaxa05


 JAXAは、昭和なかごろの大学みたいなところなんだね。背の低い研究棟が散らばっている感じ。ときどき見えるデカイ変電設備とかガスタンクとかラジエーターが宇宙らしさを感じさせる。
 ちょっとした屋台ステーションなども出ていて、学園祭っぽくもある。いやどっちかというと町内会ノリなんだけどね。
 手ぶらで来ても大丈夫。宇宙焼きそばとか隕石フライドポテトなどを食べながら無重力缶ビール。やっぱりビールは外で飲むものだ。ロボットアーム焼き鳥は売り切れていたので来年の課題。


jaxa06


 とにかく樹が丈夫で元気がいい。公園や桜並木だと、根っこが弱っていたり、植樹されたばっかりで樹が若かったりするもんだけど、ここの桜は花の勢いも密度も宇宙レベルだ。きっと未知のバイオテクノロジーとか未知の宇宙線や電磁波の影響とかオゾンとか、とにかくなんかそんなのだ。
 人が少なくて敷地が広いからですね、常識的に考えて。



 JAXAが花見で解放されているのは満開シーズン日曜日の10時~15時半。今年はきっと今日で終わりですね。また来年。はやぶさがんばれ。






最終更新日  2009.04.05 20:37:21
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2008.11.14
テーマ:海外旅行(5791)
カテゴリ:旅行記
 せんだってはじめての海外旅行で行ったベトナムはかつてフランス領だった。

 痕跡はいろいろ残っている。

 カフェ文化とか、パンと言えばフランスパンとか、歩道の敷石とか。

 昔のアヘン工場を改装したっちゅうレストランに行った。
 アヘン戦争でもわかるように、帝国主義の時代、列強がアジアの国を植民地化するときにゃ、まずアヘンで国民をメロメロにラリらせておくという手を使ったものだ。フランスもまた大英帝国を習ったのだろうか。
 かつてポピーを精製していた工場跡は、いまはこじゃれたお店になってて、ベトナム人が快活に働いていた。おいしゅうございました。


 ホーチミンはアジアのパリ、ベトナムはアジアのフランスだった、とか書くと旅行記っぽいですよね。

 でも、グーグルマップでパリとホーチミンを見比べると面白いよ。


●パリ


●ホーチミン


 大小のロータリーから伸びた道路がつながりあって、フラクタルな都市空間を作っている。
 パリスタイルの都市計画でこさえられた街なんだな。
 でもベトナムとフランスが決定的に違うのは、ベトナムは社会主義の国ってトコで。
 都市計画がより徹底されるわけです。
 メインの通りがオレンジの街灯。それ以外は青っぽい灯り。
 真夜中のホーチミンタンソンニャット空港から夜間飛行で舞い上がると、窓から見える街はほら

vnrepo100

 しっかり計画的にデザインされたアジアのパリは、真っ暗な田んぼとジャングルの中に浮かび上がる。
 あの光の中に、膨大なバイクやそれに乗ったカップルや小汚い屋台や金は欲しいけど働きたくない連中や歌う子供やひったくりやかっぱらいや親切なオッサンや乞食や双生児や、たくさんの人があの呆れるほどの活気でガツガツと生きているのだと思わせてくれる。それはそれは明るくて唐突で人工的な街の灯り。






最終更新日  2008.12.25 03:26:43
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2008.11.13
テーマ:海外旅行(5791)
カテゴリ:旅行記
 ベトナム、メコン川の中洲は、島国日本の常識で考えるともう「島」としか言いようがないくらいデカイ。多摩川の中州とは格が違う。常識の通じないメコンデルタだ。

 中州には観光農場があって、ツアーのルートになっている。養蜂場、果樹園、ココナツ飴工場。工場ったって、飴練り器が置かれたテントだ。この中州を成り立たせているのは農業じゃなくてきっと観光だ。もう完全に観光地なわけ。農場と農場の間になぜかバッグの屋台があったりTシャツを売ってたり民芸品を売ってたり。デカイ川に囲まれた中州は、いうたら逃げ場の無いテーマパークなのだ。
 メコン川クルーズを申し込んだ旅行者は、半ば強制的に農場テーマパークを見学させられ、市価の5倍以上で土産物をふっかけられる。
 ケチなんじゃない、舐められたくないだけさ。

 養蜂場でやおら酒を一服盛られて、これが米の蒸留酒。いわゆるメコンウイスキーというのかしら。日本では密造酒でこういうのがあるが、大甘口な日本酒の匂いで焼酎の味。両方苦手だっつーの。時差もといウラシマ効果で頭がぼーんとしている時に甘い蒸留酒をショットガンで飲んでさらに頭の芯が腫れ上がった感じになってしまう。

 ココナツ飴工場に歩いて行けば、ほかのツアーの団体が船を横付けして上陸中。なんか張り切ってアオザイを着てる勘違い女がミュールで泥道を歩いてやがる。どこでもワタシ流ですかダセえな髪型と服装が合ってないよ、と軽く毒づいたりしつつ道をゆけば、あちこち野良犬がいるではないか。飼い犬かもしれないが。ツアーガイドは「犬には近づかないでください」と言ってたけど、それは狂犬病があるからだ。噛まれたら死ぬと思え。死と隣り合わせの観光だ。

 スリル、スイーツ、ショッピング。あとは音楽と舞踊でもありゃ、テーマパークとしては完璧じゃないか。だーっはっは。



 果樹園。

vnrepo043

 パーフェクトプラント発見。わっはっは! 気が狂っとるよ。パイナップル、パパイヤ、ドラゴンフルーツが、紐で樹にくくりつけられてる。すばらしい。夢のようだ。夢のようじゃないか。
 ツアーガイドがここで休憩と言い残してどっかに消えた。なんでも「古い音楽」での歓待という話だ。古い音楽って君ぃ。トラッドって言いたかったのだろうな。

 しばし東屋で休むことになる。この果樹園で取れたフルーツをいただくという説明だが、いつ切ったのかわからない干からびたスイカとかパイナップルとかを給仕される。これはガイドブックによると衛生面でタブー。目の前で切られたカットフルーツ以外は腐敗を疑え。失礼にならない程度にバナナやライチなど、自分で皮を剥いて食べる系のものを選んでいただくことにする。

★おいしいので、フランス語の駄洒落をひとつ。
 「ふりゅい果物」


 東屋の別棟から歓声が聞こえる。中国語だけど、北京語でも広東語でもない感じ。
 民謡というかトラッド音楽も聞こえる。これが「古い音楽」か。
 なんか向こうの中国人の団体客はエライ盛り上がっている。民族楽器らしい弦楽器に合わせて、子供の歌声が聞こえる。
 見れば、中国人の頭上でチップの札びらが舞っている。
 ああそうさ、歌舞音曲の押し売りなのさ。
 ヤな予感を感じるヒマもあらばこそ、果樹園一家の音楽隊はこちらの棟にやってきた。


 お父さんは目を怪我してて、民族楽器であろう二胡みたいなのを持っている。おじさんは年季の入ったガットギターをガムテープで修繕したものを構えて伴奏だ。弦が二本ぐらい飛んでるけど気にしないぞ。四弦じゃもうウクレレじゃないか。
 子供が三、四人やってくる。アオザイを着せられた九歳くらいの美人女児、小太りの男子など硬軟取り混ぜた編成だ。
 ベトナム語の民謡みたいなメロディで二胡がにゃんにゃん鳴る中、自信なさそうな声で子供たちが歌ってくれた。「古い音楽」だ。
 そのあと、日本語の歌も歌ってくれる。いつも歌ってるのだね。オレが知らない、古い歌謡曲だった。


 このあとのことは思い出すたびに後悔する。


 この子たちが歌わされているのはチップ目当てなんだよ。さっきの中国人たちはやんややんやの喝采でチップを嵐のように投げ与えていたけれど、オレは完全に固まってしまった。
 どうしていいのかわからない。

 この子にお金をあげていいはずがない。あげる訳にはいかない。このことは常々ブログで偉そうに書いてきたオレだ。
 いざその場にきてみたらどうだ。
 夫婦そろって脂汗流して身動きが取れなくなってしまったじゃないか。
 なあ、こういうときどうすればいい。

vnrepo044

 金満チャイニーズにもらったドル札を握ったまま歌ってたこの子が、緊張した顔で「イッショニ シャシン トリマショー」って近づいてきた時の無力感ったら情けなくて情けなくてさ。目を合わせられないんだ。

 貧しい観光農家にとって、この女児は大事な稼ぎ頭なんだよなあ。一家の中でいちばん多くチップをもらうのがこの子なんだよ。おまえはえらいな。

 でもオレは絶対にお金はあげない。
 お金をもらうまでに至っている芸ではないのがひとつ。エンターテインメント舐めんな。
 ふたつめは、大金をあげても親に取られるだけだろう。
 たとえば学校とかをあげたいんだ。無理なことを望んで、理想ばかり語って、今オレは何ができるのだろう。

 グルグルグルグルそう考えて、ずーっと下を向いて固まってしまった。西原さんが飴玉をポケットに入れている理由を忘れてた。

 オレは無力で恥ずかしくて、この子の顔さえまともに見れない。いま握っている札の価値さえわかってないような幼い子が、意味もわからず仕込まれた芸を披露している。飴玉ひとつ持たないで、あんたここでなにができるよ。

 完全にテンパッたオレたちを見かねてか、同席のおっさんが「ここは私が代表して」と言って、子供たちに1ドルずつ与えてくれた。情けないことだが、正直、助かった。ありがとうございます。ツアーのあとでエッチのお店に行ったでしょうが、そのことは黙っておきます。


 働き手が減るという理由で学校に行かせてもらえない子供もいる国でだね、学校建てたとかオモチャを寄付したとか、いいことした気分に浸るのはたやすいことだけど、子供は稼ぎ頭だからその学校に行かせてもらえないんだよ。学費がかかるならなおさらだ。

 「子供が学校で作業してこさえたものをフェアトレードで海外に売って、子供が自分で学費と学校の維持費を稼ぐ」というモデルをやっている団体があって、それはちょっと感心した。物を与えるだけのカスパルとは雲泥の差だ。


 自分がどれだけ無力なのか思い知らされた。
 だからベトナムにいる間は、なるたけ金を使ってやった。それが正当な取引である限りにおいて金に糸目をつけるもんか。

 こんど行く時は、ポケットに飴ちゃんを忘れないようにしよう。絶対に忘れないようにしよう。



vnrepo042

 ニッパヤシの足元を這うように進む小船は、やはり面白かった。狭い水路がアリの巣のように。ここでもやはり、米兵は怖かっただろうと思う。
 船に乗ると視線が低いので水面に近く、スピード感もある。オケラの目線だ。
 棹を操るアオザイおばちゃんのお腹は二段でぷよぷよ。それでも着れちゃう細身のシルエットのアオザイってのはすげえよな。
 このおばちゃんの笠が年季入っててカッコよかったです。






最終更新日  2008.12.23 09:37:43
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2008.11.12
テーマ:海外旅行(5791)
カテゴリ:旅行記
 せんだって、ベトナム社会主義共和国に遊びに行きました。
 初めての海外旅行。二年遅れの新婚旅行。アメリカに勝った唯一の国。
 ホーチミン(旧サイゴン)に三泊して、それなりにカルチャーショックを受けたのよ。



 初日。成田からホーチミンに着いたのが夜中。翌朝はオプショナルツアーの「メコン川クルーズ」だ。

 メコン川のここらへんだ。

http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&ie=UTF8&ll=10.34194,106.372375&spn=0.362737,0.386581&t=h&z=11


 二時間前の国から来て、ちょっと寝た程度。まだウラシマ効果によって眠いのですけど、迎えのバスに乗り込む。バスは同じツアーに参加する人が泊まっているホテルでピックアップしまくりながら、ホーチミンからミト市に向かう。

 どんどん田舎になっていく。道の脇に蓮池があって、なにしろ道に沿ってずうーっとあるのだから、池というか川みたいな長さなんだけど、流れているわけではないので、池なんだな。大量の蓮が咲いている。道端で痩せた牛が草を食んでる。田んぼの中に墓がある。そういう風習らしい。家の近くで眠るのだ。土地が広い大陸っぽい考え方だ。完全土着嗜好。ベトナム戦争は愛郷者の戦いだったってのはマジなんだよね。
 田んぼと畑、たまに集落があって、巨大な工場もあった。工場の近くにはニュータウンのようなエリアもあった。集落にゃ必ずカフェがある。おしゃれなものを想像したら大間違いだぜ。旧来の海の家みたいな構えで、まあ固定屋台っすな。で、フランスパンとかセブナプとか売ってるのね。なによりうらやましいのがハンモックだらけということだ。まあ想像してくれ。広めの海の家みたいなとこにみっしりとハンモックが下がっている。すばらしい。聞けば、この国の農家は、朝早くに作業を終えて、午後はまるまるおもいっきりお茶と昼寝で過ごすという。なんということだ。この国じゃハンモックは贅沢品じゃないんだぜ。

 ミト市はメコン川の港町というかそんなとこだ。
 中洲が三つ四つあるエリアだから港として栄えたんだろうが、この中洲がデカくて、島といったほうがふさわしい感じ。
 中州にあるフルーツ農場や養蜂場、飴玉工場を見学して、その後に棹で進む小船に乗って水路を往くというツアー。
 ぶっちゃけ水路だけでいいんだけど、観光農家はこのツアーの順路になっていることで潤っているわけで。


 遊覧船でメコン川を渡る。

vnrepo045

 数カ国を流れ下ったこの水で田んぼや畑やってんだから、肥料なんか少なくていいのかしらと思う。

 中洲に着くが、まるで対岸といったような安定感。島国の常識はまったく通じないぜ。
 そう島国の常識は通じない世界に入ってしまったのだ。

 あ、続きます。






最終更新日  2008.12.20 01:45:11
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2008.11.11
テーマ:海外旅行(5791)
カテゴリ:旅行記
 せんだって、ベトナム社会主義共和国に遊びに行きました。
 初めての海外旅行。二年遅れの新婚旅行。アメリカに勝った唯一の国。
 ホーチミン(旧サイゴン)に三泊して、それなりにカルチャーショックを受けたのよ。



 ベトナムというか東南アジアの醍醐味といえば屋台メシでしょうか。
 米粉の麺・フォー、バゲットとニョクマムのサイドウィッチ・バインミー、ベトナム風冷製お汁粉・チェーなど、うまそうなものが多くある。
 が。
 僕はお腹に自信がなくて、屋台で食うことができなかった。
 嗚呼、水溜りで食器を洗っている場面さえ目撃しなければ。
 ヘタレな僕を許してくれ!
 嗚呼、僕に西原さんほどの腹があれば!
 その国の人が食っているものを喰え。
 西原母さんの教えを守ることができなかったのが悔やまれる。
 いやほんと、ヘタレな自分にかなり幻滅しているのです。


vnrepo040
 これは現地ツアーガイドが「スラムです」とさらっと紹介したエリアにある、えーと、肉屋。炎天下の道端で大雑把に扱われる生肉。生命力を感じる。




vnrepo041
 ベンタイン市場という、まあ観光化もされているけど「生きてる」市場ですな。
 ご覧のとおり、果物臭い。
 ここにいる物売りは、マヌケな観光客に1ドンでも高く売りつけようと隙をうかがっている。
 「オニイサン、ナニホシイ?」
 日本語も完璧。ていうか、どうしてオレが日本人だと分かるのか。シンガポールの華僑かもしれないじゃないか。
 足早に歩いても袖を引っ張って「ナニホシイ?」と聞いてくる。最高にセンスの悪いイブニングドレスを売っている店でオレがなんか買うと思っているのか。
 あまりしつこいので「仕事だ、仕事が欲しい」とオレが本当に欲しいものを求めたのに、仕事はくれなかった。
 溜飲は下がるが、それだけだった。




vnrepo002
 マスクを吊るし売りしている屋台。人よりバイクが多いといわれるベトナムだからか(ウソ)、マスクはバイク乗り必須アイテムなのだ。これを装着しないと、腐海の瘴気によって数十秒で肺が腐る(ホント)。
 ご覧のとおり、かわいい柄のマスクが多い。お土産に最適です。なんたって、安い。ここだけの話、20円くらい。
 仕事がいいかげんなために、白目の部分が赤くなっちゃった動物の刺繍が入ってるような色彩感覚の狂ったマスクなど、話題性にこと欠かないアイテムだ。
 屋台ではタバコも一本から売っている。商売熱心、というのだろうか。



 消化器官の丈夫なこと、金儲けに正直なこと、仕事がイイカゲンなこと。ものすごい数の神風バイクとそれ向けの屋台。

 僕はこの国で、生命力というか、生き物としてコンプレックスを感じたのである。こんなの初めて。






最終更新日  2008.12.18 19:23:20
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