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戦国ジジイ・りりのブログ

2013年08月21日
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カテゴリ:旅日記(中国)
え~、前回は境内に足を踏み入れないうちに1話終わっちゃいましたが(笑)、
実はもうひとつ石碑がありまして。

そちらも素晴らしく長い文章なので、さすがにカットしようか
あるいは割愛して紹介しようかとも思いましたが、
せっかくの歴史ある古い神社ですので、開き直って全文ご紹介いたします。


 【祇園祭の由来

  当神社の例大祭「祇園祭」が、いつ頃始まったものかを示す古文書は残念ながら
  現存せず、その始まりの時期は定かではありません。

  奈良時代の初頭より我が国では疫病の流行や大地震により数多くの人が亡くなり
  「死」に対して強烈な畏怖心をいだくようになりました。当時、疫病の流行や
  自然災害は、この世に恨みを持って亡くなった人たちの祟りによるものと
  考えられました。

  そこで、いつ襲い来るか計り知れぬ災害から逃れ、疫病に罹らないようにするため、
  死者の怨霊を鎮めなだめる儀式「御霊会(ごりょうえ)」が行われるように
  なりました。これが後に「祇園信仰=祇園祭」へとつながっていきます。

  「祇園信仰」とは、お釈迦様が修行された「祇園精舎」を護る「牛頭天王」と
  高天原を逃れてのち出雲国で「やまたのおろち」を退治された「素盞嗚尊」」を
  共に祀る信仰です。

  つまり外国(とつくに)の誠に恐ろしく力の強い仏様「牛頭天王」と我国最強の
  荒ぶる神様「素盞嗚尊」を一体化し、より強力な神格にして祇園社の主祭神
  「祇園神」としたのです。この神の絶大なる霊威を以てすれば、いかなる怨霊の
  祟りをも鎮め、平穏な世を取り戻すことが出来ると考えられたのでした。

  各地に伝わる様々な伝承や資料からすると祇園信仰発祥の地はここ福山市新市町
  戸手に鎮座される「疫隈國社(えのくまのくにつやしろ)」現在の素盞嗚神社で
  あると考えられます。

  疫隈神社より播磨国明石浦(兵庫)-播磨国廣峯神社(姫路)-
  北白川東光寺(京都)に至り、祇園感神院(八坂神社)へと伝播していったことは
  明らかです。】
  (現地碑文より)


んんん~?

祇園祭が御霊会からきてることぐらいは知ってたけど、
この解説だと国内外の強い神をセットにして、いわば「毒を以て毒を制す」
にしたって風に読めるけど、そういう話だったの?

それに、最後の言い切りがどうも鼻について気になったので
あらためて祇園信仰について調べてみたけど、なんかやっぱり違うなあ・・・



神と仏のことは色々な説があるからいちがいには言えないけど、
スサノオはイザナギが黄泉の国からすたこら逃げ出してきて禊をした時に
イザナギの鼻から生まれたという神様。

牛頭天王はよくわからないけど、薬師如来の垂迹とされ、
武塔天王の子として現れたという。
祇園精舎を守っていたというから、仏教系の神様っていうのかな。

スサノオの暴れん坊ぶりは天の岩戸の話で有名だし、
牛頭天王は子供の頃から背はデカいわ、頭はウシだわ、ツノはあるわで
大変恐い外見をしていた。

前回の蘇民将来の話がウィキペディアの牛頭天王のページに
もう少し詳しく載っていて、それによると、そんな外見であったために
牛頭天王が王位をついでも婚活はなかなかうまくいかなかったらしい。

ハッピーウェディングの見通しが立たず、
やさぐれて酒に救いを求めるようになった牛頭天王の前に、
世話好きなおばさん・・・じゃなくて一羽の親切なハトさんが現れ、
見合いのセッティングをしてくれた。

お見合いの場所は、相手の住む龍宮。

 【龍宮へ赴いた牛頭天王は、沙竭羅の三女の婆利采女を娶り、8年をそこで
  過ごすあいだに七男一女の王子(八王子)をもうけた。豊饒国への帰路、
  牛頭天王は八万四千の眷属をさしむけ、古単への復讐を図った。

  古単は千人もの僧を集め、大般若経を七日七晩にわたって読誦させたが
  法師のひとりが居眠りしたために失敗し、古単の眷属五千余はことごとく
  蹴り殺されたという。

  この殺戮のなかで、牛頭天王は古単の妻だけを蘇民将来の娘であるために助命して、
  「茅の輪をつくって、赤絹の房を下げ、『蘇民将来之子孫なり』との護符を付ければ
  末代までも災難を逃れることができる」と除災の法を教示した。】
  (ウィキペディアより)


・・・と、これが「祇園牛頭天王御縁起」に書かれた茅の輪の話なんだそうな。

「古単」は前回では「巨旦」となってた、蘇民の弟ね。

五千の眷属(けんぞく)ってどんな大家族よ?ってカンジだけど、
蘇民も巨旦もどうも神様らしいです。

神様が僧侶に読経を頼むのか?
それに、兄は貧しく弟は金持ちだったって、
神様の世界でもすでに自由資本主義がまかり通っていたんだろうか。
(だから、神話にツッコミ入れるなって泣き笑い

それとも、元は人間だったのが、後から神様になったのかな?
でも神話の時代に千人の僧なんて集まるのか?


まあ、8年で8人の子供ができたんならお見合いは成功、
子作りも順調に進んだんだから8年も経ってから復讐しなくたっていいじゃん・・・
そもそもアポなしなんだから、完全な逆ギレだよな~とか思っちゃうんだけど、
つまりは牛頭天王も「荒ぶる神」な訳です。

しかしこれを見ると、牛頭天王が殺戮を実行したって訳じゃないのか。
八万四千の部下に蘇民の娘の顔を周知徹底させるのは確かに難しいだろうから、
やっぱり茅の輪は必要だったんだな。

とかって現実的な想像をついしてしまうわたくしですが、
スサノオと牛頭天王が別モノというよりは、同一視されたものらしい。
どちらも「荒ぶる神」であり、疫病を司る。



祇園祭は一般的には、疫病神をうま~く接待して
その力を行使しないようにしてもらうためのものと言われてるようだけどね。


最後の祇園祭の伝播については、研究の世界ではこういうことが判明しているのか、
何を元にこうした記述になっているのかはわたくしにはわかりません。

が、よそ様のサイトを見るとどうも社伝などから来ているらしい。

すなわち、吉備真備が遣唐使船で帰国した後の天平6年(734)、
備後から素盞嗚命を播磨の廣峯神社へ勧請したという言い伝えが残り、
また、卜部兼方が備後風土記の注釈に「これすなわち祇園の本縁なり」としている
ことからこういう記述になっているものと思われる。

いっきなり結論だけをビシッと言い切られちゃうと、
正直言ってこっちも引いちゃうじゃん(笑)。

ただ、別に否定するつもりもないけどね。
全国の祇園信仰の神社の中では数少ない式内社であることに違いはないし、
「疫隈神社」という古称自体、古くからそういう信仰がこの辺に存在したという
表れなんでしょうから。

ちなみに、素盞嗚神社のホームページによると、
神社の創建は600年代、備後風土記の編纂は713年だそうな。



日本神話は真面目に読むとツッコミどころが多すぎて気が狂いそうになるし、
超有名なエピソードぐらいしか私は知りませんが、
こうしてちょっとだけ読む分には面白いよな。

にしても、神話の里といえば九州とか出雲とか吉備が有名だけど、
備後にも神話にからむ話が色々あるんだって初めて知った。

まあ、おもに九州から畿内にかけての地域で
在地の勢力と征服者が戦った話が神話の根幹なんでしょうから、
地理的に備後にもそういう話が残ってるっていうのは
ごく自然なことではあるよね。

で、この素盞嗚神社の敷地はなんと巨旦の屋敷があった場所らしい。
前回の解説の最後に「早苗の松」のことが書かれていたけど、
詳しいことはわからないものの、巨旦が植えた松だという伝説があり、
かつて境内には3株あったという・・・

福山は神話と現実が交差する町で面白いッスうっしっし




さてさて、長々とすいませんでした~。
ここから境内に入ります。


      福山・素盞嗚神社8


まずは大きな石鳥居。
扁額は新しいもののようだけど、右の柱には元禄7年(1694)と
デカデカと彫ってある。

左の柱には名前のようなものが彫ってあるけど、
これは鳥居を建立した当時の別当さんの名前なんだそうな。
フツー、そういう銘ってもちょっと控えめなような・・・(笑)。


参道の両脇には石燈籠が並ぶ↓。
・・・が、ここの灯籠、笠の上の部分が変わってる。
胴の部分は綺麗だから後世に付け替えられたものかもしれないけど、
笠より上の部分はかなり古そう。


      福山・素盞嗚神社9



その奥↓。
いつも思うんだけど、両脇の柱ってあまり関東では見ない気がするんだけど?
山口ではあまり寺へは行かれなかったけど、
見た記憶がないしなあ・・・
このスタイルは、どのくらいの範囲で分布してるんだろう。


      福山・素盞嗚神社10



参道の奥の狛犬↓。


      福山・素盞嗚神社12


      福山・素盞嗚神社13



鼻、鼻!!
狛ブタ・・・泣き笑い


      福山・素盞嗚神社14



      福山・素盞嗚神社15



こちらも鼻はひしゃげてるし垂れ耳だけど、
なんか頭頂部が少し盛り上がってない?
ツノかな?


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最終更新日  2014年09月02日 23時11分14秒
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