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今回の社員旅行は 団体旅行ならではの企画が満載
初日の新日鉄の見学もそのひとつですが 個人的に楽しみにしていたのは 湯布院の町づくりについての講演でした。 湯布院は 団体旅行華やかな頃には近くの別府の陰に隠れた存在でした。 奥別府といわれ 小さな宿が細々と営業しているだけだったのだとか ・・・ その後 地震による風評被害を乗り越え ドイツ バーデンに学んだ 町づくりをしてきました。 お客様が 団体から個人に中心が移ったこともあって 静かで緑豊かなことが強みに変わってきました 癒しを求める人たちのニーズにぴったりと合ったのです。 実はここまでは事前に NHKプロジェクトXを見たりして勉強してきました。 今回は なぜバーデンに学ぶという発想になったのか? 開発に規制をかけることには利害が反する人もいるはず・・・ その中で どうしてそういう町づくりができたのか? さらに それを支える人たちが どういう理念を共有して リーダーシップを取ってきたのか? さらには そういう理念を どうやって伝えているのか?・・・・ 実際にどんな運営をしているのか?・・・ そんな質問を胸に 講演に臨みました。 ![]() ランキングとモチベーションが上がります 講演をしてくださったのは 観光協会の事務長の 米田 誠司さん。 米田さんは 湯布院町の公募に応募して 多くの応募者の中から選ばれた方です。 理事をよそから公募するという発想にまず驚かされます。 当社のビジョンブック“成長する木々”を事前にお送りしていたのですが しっかり読んでいてくれました。 企業が 社員旅行でこういう講演依頼をするというのは例がないとも、 また このビジョンブックの中身が素晴らしいともおっしゃっていただき 嬉しくなったところで講演スタートです。 ![]() 湯布院は 日比谷公園などの設計者 本多静六博士の提言を受け その通りの町づくりをしてきました。 <次世代育成> 写真は 対象13年に博士が湯布院で講演されたときの内容を 小学生向けに編集したものです。 ![]() この中で 子供たちに 湯布院の町づくりの考え方を伝えています。 なぜこの冊子をあなたたち子供に書いているのか?・・・・ “湯布院の町を素晴らしくするあなたの夢を膨らませてください” という部分に 次世代育成が町づくりの基礎である という考え方があふれます。 本多博士は 公園の中に町がある そういう町づくりを目指すべきだ と提言。 そのために 具体的な方策を示しています。 例えば 町の周辺に回遊道路を作って そこに車を集中させ 町の中心部では人中心(車の乗り入れ規制)の道路作りをする ・・・ といった提言をしているわけです。 音楽祭や 映画祭も企画し 手作りで続けているのですが これを子供たちにも手伝わせるのだとか・・・ 働いてもらって 次世代の実行委員を育てているのです。 市内に高校がないため 高校生になると大分に下宿するのですが ほとんど 湯布院に戻ってくる・・・というのはこういう活動もあってのことなのですね。 誰もが湯布院のことが大好きになっちゃう・・ <1W滞在を目指す> 現在 湯布院に来るお客さんの60%はリピーター そういう人たちが 一週間滞在する観光地を目指しています。 市内には 規模は大きくないながら 美術館がたくさんあります。 また随所でイベントをやっています。 音楽祭 映画祭のように規模の大きなものから コンサートのようなものまで 一週間 飽きずに過ごせる町を目指しています。 最近では 温泉施設を使った健康施設にも宿泊客が入ってゆけるのだとか・・・ <地産地消> 農家は緑を守ってくれています。 でも直接的に経済効果はありません。 農業を続けてもらわなければ景観は変わり 魅力は落ちてゆきます。 そういう中 旅館では 地元の食材を大事にしています。 お昼に食べた食事にも 地元産の野菜 地元産のお米が使われていましたが 農家にとってのお客さんが 地元にいることで 農家に利益が行き そのことを通じて緑を守っているのです。 <相互研鑽> 旅館の従業員は 他の旅館に泊まりあったり また自分の旅館に お客として宿泊することで どういうおもてなしをするべきか研鑽しています。 コックさんは お互いに技を磨きあうというのは少ないのだそうですが ここ湯布院ではお互いに研鑽の場を持っています。 映画祭の期間中 毎日行われるパーティーがその場 持ち回りで行うパーティーの食事をお互い味わい 作り方を教えあって 全体レベルの向上に努めています。 一万人もいるわけですからね 100%全員が納得するビジョンは描けてはいないものの 根っこに 由布岳がどこからでも見える 公園の中に町がある・・といった思いが みんなに少しづつあるように感じます。 さらに 観光地としての湯布院を第一に考えるのではなく 住む所としての湯布院こそが重要視されている ・・・ この考えが 納得感のある町づくりに繋がっているって感じます。 ![]() <世代交代> 町づくりには100年という時間が必要! ですから絶えず次の世代を育てています。 実際 観光協会のメンバーは オブザーバーとなった第一世代(70代) つなぎの50代 さらに30代・・・とうまく世代交代が進んでいるように見えます。 この“リーダーが脈々と生まれる仕組み”は企業でも参考にできるのでは ないかって感じますよ いずれにしても 人づくりが一番の成功要因 私にはそう映ったのです。 思いをつないでゆかなくちゃ! ![]() ![]() ‘09年 当社毎ナビページへ ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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