[追憶]の記事一覧 | 戦略事業部の挑戦　肺癌との壮絶な闘い　　　　がん患者支援プロジェクト拡げようＲＦＬの輪

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[追憶] カテゴリの記事

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■プレから一年■

■２００６年４月２９日■　「リレー・フォー・ライフ日本版を考える会」（プレＲＦＬ）あれから一年が経った。このプレＲＦＬも思い出が一杯詰まっている。ＣＰＳＰとして初めてのイベントであった。皆もイベントは手探りだった。どの様に伝えたら良いのか分からなかった。でもＳＴＡＦＦ全員が一つになった瞬間だった。この時の皆のコメントが懐かしい。この時の皆の笑顔が懐かしい。ここから「ＲＦＬつくば」の準備がスタートしたのだ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2007年05月01日

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■ブログ三年目■

２年前の今日　ブログを書き始めた。最初の日記は２００３年４月のがん告知の時の追憶から始まる。タイトルも　■がん宣告■　だった。あれからもう４年たった。４月・・・　４月は良いことも悪い事もある月なのだろうか。出合もあれば　別れも　ある。病気との出合も・・・日記によれば２年前の今日はまだ桜は咲いていなかったようだ。ぼんやり寝室の窓から外を見る。桜が満開　綺麗だ。この桜は色々な事を思い出させてくれる。告知からもう４年がたった。皆と出会えて２年がたった。そうそう　ウォーキングを再開しました。記録表を作成しますので　またまた宜しく！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　　　

2007年04月01日

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■2005年6月の時■

１年３ヵ月前に2006年10月03日　　　　　マイスケジュール　　　９月　　　　　　　　追憶　　■第１回講演会　入場無料　１０月１５日（日）　東京都文京区　御茶ノ水　　「がん情報センターの評価と改善について」　 2006.10.15　がん患者団体支援機構　　　【凄く長く感じているんだ　この１年を】どうしたのかな　なにか　この１年を振り返ってみるんだ。去年の６月に　こんな日記を　書いている。初めて　私の思いが　ＴＶに載った時だった。●重要・至急・希望への道●　2005/06/16●感謝・感激＆ＲＦＬ●　2005/06/20そして　こんな事も考えていた。●がん情報センター●　2005/06/12そして今、この文章に心を動かされる。すべての人にいつか死はやってくる。だれも明日の命の保証はない。だからこそ、一日一日を大切にして生きて行きたい。いつかしたいと思っていることは今日から始めよう。人は今しか生きられないのだから。そしてどんなことがあっても、最後までのぞみを胸に持ち続けて生きていこう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■「のぞみを胸に」より■　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「出来ることからこつこつと」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2006年10月03日

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■５年前の４月１４日■

久しぶりの追憶2006年 4月14日　　　　　マイスケジュール　　４月　　　　　　激動の５年間　　　　　　　　　　　　★がん情報はここから　【がん・ガン・癌スーパーリンク】【２００１年～２００６年】５年間の記憶を辿る。■２００１年４月１４日　同年３月１日　福岡支店から本部戦略事業部に異動した。　　事業部マスタープランを作成していた。　中期３ヵ年計画を建てマスタースケジュールと半期のソリューションプランを作っていた。■２００２年４月１４日　Ｗｅｂ会員のＤＢシステムとＣＲＭの考え方を社内に導入する為の計画を練っていた。　密かに改革を目指していた。■２００３年４月１４日　　検査、検査の連続で入院していた。　肺の内視鏡をした日だと記憶している。　堰と血痰が出ていた。■２００４年４月１４日　仕事に復帰していてバリバリやっていただろう。　身体のことはあまり考えていなかったと記憶している。■２００５年４月１４日　同年３月末に退職　４月１日からブログを始めていた。　１５日に札幌旅行の為、準備をしていただろう。■２００６年４月１４日　今日である。　プレＲＦＬの台本を作っている。この５年は色々なことがありすぎたな～。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「出来ることからこつこつと」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2006年04月14日

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●Ｂｌｏｇ今日で１年●

■■凄い１年だった■■■2006年 3月 31日　　　マイスケジュール　　３月　　　皆と知り合えたことが嬉しい事　　　★皆！リレー・フォー・ライフを勉強しよう　　　【R.F.L.資料集】　　　　　　　　　　　　　　　　　★皆！リレー・フォー・ライフに投稿しよう　　【がんサポート伝言板】　

2006年03月31日

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●まだ生きている●

■2004年1月8日　会社復帰１日目９ヶ月ぶりの出勤である。昨日、満員電車の感覚を取り戻す為に夕方の電車に乗り練習した。でも、やはり夕方と朝では人の多さが違う。テストと本番が上手くいかないのはシステムだけではなかった。やはり、どちらも環境を同一にしないと、そしてデータ量も・・・。戦略事業部の皆は、病み上がりの私を受け入れてくれるだろうか？入院中にアクションプランを頭に叩き込みスケジュールとチェックポイントを再確認した。担当者に対するアドバイスと関係部署との調整を考え実現実行までのシミュレーションとやり遂げた時の感激をイメージする。それにしてもこの電車は殺人的な満員電車だ。入り口付近にいた私は、足の位置と身体が垂直ではない。斜め７５度ぐらいの状態である。でもこの寿し詰めは斜めであっても動かない。病み上がりの私は、朝の通勤だけで１日のエネルギーの半分以上を使った。なんとか会社に着きビルのエレベーターに乗る。会社の同僚が、幽霊でも見ているかの様に呆気にとられていた。　　　「戻ってきました。ゾンビのように！」　　　　「まだ俺れは生きているぞ。」　　　　　　と心の中で叫んだ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年06月05日

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●決意●

■2004年1月1日　癌告知２５０日目２００４年　新しい年が始まった。１月８日から出社することを病院退院後に会社に報告していた。２６０日ぶりの出社である。不安と期待が交互に頭を過ぎる。通勤電車は大丈夫？　皆は受け入れてくれるか？仕事は何から？　体力が持つか？　あのプロジェクトはこうやって・・・コンセプトの確認を・・・担当面接か・・・個人査定、アクションプログラムは・・・やる事が一杯だ。期待が不安を圧倒していた。私は家族の為、そして会社の皆の為、今までお世話になった方々の為にも復活する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月26日

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●ほんとうの心●

■2003年12月27日　癌告知２４６日目初めての湯治も今日で最終日である。５時に起きて岩盤浴７時半に朝食８時半に大浴場で今回最後の温泉治療サクサクとスケジュールを消化１０時にチェックアウト社長の奥さんと話をした。最後に「また来ます。」　　　　「お待ちしています。お元気で！」何時も言っているこの言葉を本当に気持ちを込め言った事がなかった。そして本当の気持ちがこもった言葉を聞いたことがなかった。Ｔ君の運転するセルシオは往路は東北自動車道を使ったが復路は気分を変え常磐道を選択した。途中のサービスエリアでお土産を買う。「Ｔくんにはお土産をあげる人がいるのか？」と冷やかす。「保険の叔母さんに買っていくんですよ」とむっとしていた。車の中で彼と色々なことについて語った。保険の叔母さんには本当にお世話になっているらしい。いつも会社に来られてフルセットの保険を勧められていた。叔母さんの熱意に負け進められた保険に加入。一年後にこの病気を宣告された。この保険が無ければ、横浜には居られず秋田に戻っていた。本当に叔母さんに感謝している。彼は今でも見舞いに来るこの叔母さんが恩人なんだろう。病院の先生に秋田の病院を勧められているそうだ。身内がいる秋田へ　母親と姉さんが住んでいる。「Ｍさん、これってもうだめだってこと？」「お母さんも心配していると先生は思ってのことだろう」彼の質問の答えになっていなかった。彼は肺腺がんで遠隔転移もしているステージ４であった。「最近、息苦しいんですよ。会社の寮に戻る時の階段も辛くて・・」「１月の半ばから抗癌剤が始まるんだろ　　早く良くなってリハビリだな！　　良い空気吸って、美味しいもの食べて、軽く運動して・・」「Ｍさんは良いね！　治るスイッチが入っているから」「お前だって・・　そうだ抗癌剤が終わったら釣りに行こう。　伊豆に一碧湖という小さな湖がある。そこにバスがいるんだよ　これがまた釣れないんだ！アハハ・・・」車の中で大声で笑った。　彼はハンドルを握りしっかり前を見つめていた。　私は彼の目に涙が溜まっているのを見逃さなかった。　つらい　つらい　彼の気持ちを知っていた。　　そう「ほんとうの心」を　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　

2005年05月24日

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●病の仲間●

■2003年12月26日　癌告知２４５日目湯治４日目　早いもので明日横浜に戻る。別館に泊まっているため本館で岩盤や大浴場、展望風呂、食事以外は談話室で身体を休めている。湯治３日目からこの温泉治療は苦行であることに気が付いた。もうこれは私達の仕事だと割り切らなければ乗り切れない。Ｔ君も私も「湯あたり」なのか身体の限界を感じていた。面白いものでこの談話室にいると色々な方が話しかけてくる。Ｔ君は３４歳、私は４０代後半であるが４０歳前後に見える。　　　（自分で言うのはなんなんだが私は若く見えるらしい。）★北海道から来られた夫婦　　「あなた達、若いのに何処が悪いの？　病気には見えないわね！」★東京麻布から来られた粋な叔母さん　　「ここは抗癌剤を打った後に来るのよ。身体から毒を抜くの」　　「私は、悪性リンパ腫なの。今はもう無いけどね！アハハ・・」★東大阪から来られた話好きな叔父さん　　「病院にいても１日一万円以上かかる。ここは一万円以下やろ　　　美味しいもの食べて、温泉に入って、自由で散歩もしてる　　　これで治れば言うこと無しや！そう思うやろ　兄ちゃん達！」★東京都内の病院仲間の叔母さん集団　　「ねえねえ何処から来たの？　いくつ？　あっそ～　大変ね～」岩盤浴場　展望風呂　大浴場　そして食堂で顔を合わせているのですぐ話ができる。　皆さんから見ると若いので興味があるのかもしれなかった。病気は「友を無くす」のではなく「友を作る」である。それに皆さん元気で明るい。皆さんのパワーに負けそうであった。　　　　Ｔ君が「同じ病人でも病院とこんなに違うものですか？」　　　　「皆さん、前向きだな」と私も感心してうなずいた。■注意書き■私は、「やわらぎの湯」の営業マンでも宣伝マンでも関係者でもありません。ここは色々な病に良いと言われていますが、そうでない方もいます。　　ただ、閉じこもるのでなく外へ出て身体を伸ばし、血行を良くして　　語り合い、笑い、そしてほどよい疲れでぐっすり眠る。　　これは皆さん！　批判のないところだと私は思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月23日

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●2003年イブ●

■2003年12月24日　癌告知２４３日目今年はクリスマスを福島の三春で迎える。毎年、家族４人でターキーを食べプレゼントの交換をして感謝・感謝の気持ちで満ち溢れていたのに。今年はＴ君との湯治だ。「やわらぎの湯」でのスケジュールを作成した。　　５：００　　　起床　別館から本館へ　車で移動　　５：３０　　　岩盤浴　　　６：１０　　　談話室で休憩　　７：３０　　　朝食　バイキング　　８：３０　　　１階大浴場　１１：３０　　　岩盤浴　　１２：３０　　　昼食　蕎麦かラーメン　１５：００　　　展望風呂　１７：３０　　　夕食　バイキング　１８：３０　　　岩盤浴　２０：００　　　１階大浴場　２１：００　　　別館へ　車で移動　２２：００　　　消灯　岩盤浴は天然の放射線を浴びるため４０分/１回が限度である。そして入浴の間隔を５時間以上開けなくてはいけない。放射線で正常細胞もダメージをうけている。がん細胞は復活するのに５時間以上かかるが正常細胞は５時間で復活する。よって５時間毎に岩盤浴を繰り返すことによりがん細胞を叩くことになる。入浴中にペットボトルに霊水を入れ岩盤浴場で飲む。１日に３リットルは飲む。この霊水もラジュウムを浴びているのだ。汗が面白いぐらい吹き出る。血行を高め毛細血管まで活性化する。がん細胞がある部位は血行が悪く汗をかき難いそうだ。この岩盤浴と４３度以上の風呂を繰り返すことにより血流を良くして患部に酸素と水分を送り込む。だんだん患部からも汗がでてくる。がん細胞と戦う血液中の元気の良い白血球が送り込まれる。結果として天然放射線と温熱治療を同時に行うということだ。今日のスケジュールを全て終えた。　２００３年　クリスマスイブ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　　

2005年05月22日

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●初めての湯治●

■2003年12月23日　癌告知２４２日目１２月１２日の健康維持検討会で決定した温泉治療決行日が今日、１２月２３日である。昨日は関東地方でも雪が降り福島では相当降ったにちがいない。Ｔ君との打ち合わせにより車で行くことにしていた。いくらスタッドレスタイヤに履き替えたとはいえ不安であった。この寒さ、駅階段の昇り降り、待ち時間等を考えると新幹線より車の方が身体にも負担が掛からないと判断。しかしこの雪、車を選択したことに少し後悔していた。ＡＭ１０：００　横浜をＳＴＡＲＴ第三京浜→首都高→東北自動車道→磐越自動車道→一般道約４時間のドライブ　那須塩原あたりから恐れていた雪がちらほら磐越はほとんど雪　気の休まるときがなかった。私は怖かった。　雪の高速道路はいやだ。しかしＴ君は流石秋田出身である。何も無かったかのように涼しい顔である。湯治場のある三春は雪景色であった。久しぶりに見る田舎の雪景色である。よくＴＶ番組にでてくるような感じである。私達が予約を入れたときにはもうすでに本館は一杯であった。別館の洋室が我々４泊する部屋である。受付を済まし本館の岩盤浴場に車で移動。一回目の岩盤浴である。ＰＭ４：００　１階の岩盤浴場に行く。ドアを開けびっくり。びっしりすき間無く人々が横たわっていた。待つこと５分、ばたばたと人が動き出す。部屋の奥に空きを発見。すぐ確保のため移動。ござを敷き横になる。ドアから左側が３０分、右側が１０分が限度なので人が時間で移動する。横になり１０分程は汗もかかない。低温サウナの様で床が砂利、その砂利が熱い。素足では熱くて歩けない。そこにござ一枚である為、熱がじわじわ身体に伝わる。１０分を過ぎると玉のような汗が吹き出る。事前に用意したペットボトルに入れたここの霊水を飲む。こんなに汗をかいたのは、今までにない経験であった。岩盤浴を終え、一般的な風呂に入った。この風呂も４３度～４４度　熱い。ＰＭ５：３０　食事　バイキング形式でここも人で一杯であった。別館に戻り　今日一日が要領を得ないまま終わった。Ｔ君とこれまでの病気のことや不安、心配事などを話した。　　　　　　　　　　　　　　湯治１日目　終了　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月20日

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●輝く一日●

■2003年12月16日　術後１６日目　癌告知２３５日目検査手術の経過が良好だったので、今日の昼食で当分病院食とのお別れである。退院である。あと二週間で今年も終わり。今年は色々なことがあった。　　　　　告知を受けたときひとりで泣いた。　　　　　会社の皆に病気を伝え泣いた。　　　　　家族に勇気づけられ泣いた。　　　　　病院の仲間が卒業していったとき泣いた。　　　　　見舞いにこられた皆さんの励ましに泣いた。　　　　　抗癌剤、放射線が効いたとき先生の手を握り泣いた。　　　　　私に関わる人々にこの病気は色々なことを伝えた。　　　　　思いやり　感謝　愛情　勇気　夢　助け合い　感激　感動　・・・・　　　　　この一年　よく泣き　よく考え　立ち直り　また落ち込んだ。　　でも確信したことが一つある。　　　　　　夜明け前が一番暗い　　　　　　　　　　　しかし夜が明け輝く一日が必ず来る。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月19日

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●実験台●

■2003年12月12日　術後１２日目　癌告知２３１日目現在の私の身体に、悪性腫瘍はなくなった。しかし人間の身体のなかには、癌細胞が何時も生まれている。日々、生まれている癌細胞を攻撃しているのが白血球である。そのなかでもリンパ球、ＮＫ細胞が重要になる。リンパ球数は　白血球数＊Ｌｙｍｐｈｏ％＝リンパ球数１８００以上が理想的です。血液検査でこの白血球数とＬｙｍｐｈｏ％は表示してあるがリンパ球数は算出していない。ＥＸ．１　白血球＝５８００　Ｌｙｍｐｈｏ％＝３３．０　　　　　リンパ球数＝５８００＊３３．０／１００　　　　　　　　　　＝１９１４　　　合格ＥＸ．２　白血球＝５８００　Ｌｙｍｐｈｏ％＝２２．０　　　　　リンパ球数＝５８００＊２２．０／１００　　　　　　　　　　＝１２７６　　　不合格ＥＸ．３　白血球＝４０００　Ｌｙｍｐｈｏ％＝４０．０　　　　　リンパ球数＝４０００＊４０．０／１００　　　　　　　　　　＝１６００　　　不合格血液検査は患者の皆様　されていると思います。ご自身の白血球数をチェックしておきましょう。手術後のリンパ球数はこの１８００ラインに到達していない。グラフにして期間動態を見ても上がる傾向にない。何か免疫力を高めることをやらなくてはいけない。　　　・キノコ系漢方　　　・蜂蜜系栄養　　　・蟹甲羅系酸　　　・鮫系肝油　　　・人参系強壮剤　　　　・果実系栄養ドリンク　　　・その他　色々なお茶やサプリ　　　・運動治療　太極拳　　　・温泉治療　ラジウム　岩盤浴　　　・鍼　お灸　　　・電熱治療　　　・リンパ球増幅治療　　　・瞑想　宇宙パワー　　　・気孔　整体　　　　今は、新聞、雑誌、テレビ、ラジオの４大メディア　　　　は勿論、ネットでも口コミでも健康が最大の関心事　　　　でありブームである。　　　　我々にとっては、必死でありなんでもチャレンジする。病院で患者同士健康維持検討会を開催。会場は、Ｙさんの豪華な個室病室検討会の参加者は、Ｙさん、Ｈさん、Ｔくん　そして私である。皆さん色々な方法を試している。２時間の検討会の結果、ラジウム温泉岩盤浴に注目した。実験台はＴ君と私。１２月２３日に実験開始を決定　すぐ湯治場に予約の電話を入れた。■2005年5月18日　大阪行き　決定　　今日、応募していた「第一回　がん患者大集会」の受付用はがきが届いた。これから私のテーマである「生きる」と｢人のたために何かできないか」という思いの第一歩である。やっと具体的な行動が出来ることに喜びを感じている。新入社員の時の　「初心」、「志」を思い出した。　　　　　　　左手　拳に力を込めた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月18日

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●がん腫瘍ＣＲ●

■2003年12月10日　術後１０日目　癌告知２２９日目　縦隔鏡・胸腔鏡検査の病理検査結果が出た。外科医のＫ先生と助手の方から説明があった。妻、両親そして私がその結果をこの入院８ヶ月の総決算として結果を待っていた。　「縦隔リンパ節　Ｎ２　Ｎ３と肺原発についてがん細胞の　検査をしましたが癌細胞は無くなりコントロールできたと　判断いたします。」「尚、右肺の全摘出による治療と温存による治療については　どちらも再発の可能性がありその確率はどちらも５０％位　と思われます。」「・・・・・・・・・・・・・」「検査前の説明と話が違いませんか？」「検査結果が良好であれば、確率として右肺の摘出により生存率を　高めることができると聞いていましたが」「右肺を摘出してもＮ３を取り除くことはできないのです。」「それは検査前から分かっていたことですか？」「いいえそれは違います。」　　「なぜですか？」専門的な話が続き堂々巡りとなる。私は、納得がいかなかった。癌細胞が無くなりＣＲ（コントロール）ができたことは諸手を揚げて喜ばしいことであるが、しかし、癌細胞の検査は色々な方法があったはずだ。こんなに痛い思いをして、肋間神経痛になり右の横隔膜が上がりっ放しになった代償はあまりにも大きくないか？この痛み、高額医療費代、そして治るまでの時間をつかい病院の縦隔鏡・胸腔胸の検査件数カウントアップのためだけだったのだろうか？　なんのために！■2005年5月17日　ＮＨＫ放送を観て　　５月１７日（火）生活ほっとモーニング　ＮＨＫ総合テレビ　午前8：35～「がんサポートキャンペーン　第６回　ひろがる患者ネットワーク最前線」皆様も観られたでしょうか？厚生労働省だけに任せておけません。再度認識しました。患者の声は何処に届くのか？このままでは他人事になる。やはり　私は大阪に行く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　　

2005年05月17日

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●疑念●

■2003年12月6日　術後６日目　癌告知２２５日目昨日、水抜きチューブを外した。これで心拍チェック機も外しているので鼻からの酸素吸入だけになった。この酸素も今日でとれるかもしれない。傷あとは痛まないが、左胸の筋肉が硬直し痺れていて左腕がうまく動かない。そして内視鏡により左横隔膜が上がりっぱなしである。これは、昨日Ｋ先生（外科医）との戦略会議で説明があった。先生は「胸腔胸により横隔膜の神経に触れ痺れている状態。　時間によってこれは解消されるであろう。」という。傷痕は痛まないが、左の肋骨が痺れている。肋間神経痛か？そして横隔膜が上がっていることにより呼吸が苦しく通常の肺活量の７５％程度である。本当にこの検査が必要であって安全なＯＰだったのか？外科医療に少し疑問を持ち始めた。　　　　　症例数稼ぎ？　　疑念■2005年5月16日　親孝行プログラムこの度の父の肺炎騒動によって、健康の大切さを認識して両親の再度検査を大学病院で行うことにより解決を図ることにした。私は病気（がん）であるが両親には元気であってもらいたい。これから気候もよく食べ物も美味しい季節になる。身体の負担にならない程度の旅行もしよう。二人しかいない父と母を喜ばしたい。親孝行年間プログラムを作り上げよう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月16日

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●セルフサービス●

■2003年12月3日　術後２日　癌告知２２２日目病室に戻りやっと昼食の時間になった。手術当日からまる２日間、食事を取っていない。お腹がすいていた。お粥とうすい味噌汁という食事であった。鎖骨と鎖骨の間の切開痕の１ヵ所３ｃｍと左脇の下に１ヵ所、左胸の上と下に２ヶ所　計３ヵ所の２ｃｍの切開痕　そして水が溜まるのを排出するチューブを装着しているのが手術前と違う所である。私は左利きで鉛筆以外は全て左であった。傷の痛みで左手が使えない。お粥の器をそのまま右手でもち啜った。１分で食事は終了した。鼻から酸素、胸には心電計、そしてチューブという三点セットを装着している為、トイレに行くのも大変である。ナースコールで応援を依頼する。看護師のＴさんがレスキューにやって来た。酸素を壁の口から酸素ボンベに付け替え、チューブの先に付いている水貯め器と点滴棒という両手フルコースである。やけにＴさんは私にやり方を説明する。「Ｍさん　これから自分で歩いてトイレに行って下さい。それが早く回復する秘訣です。」「そんな殺生な！」Ｔさんの顔が小学生の時に担任だったキツイ先生の顔に似ていた。■2005年5月15日　友達からの電話病院仲間であるＫさんから久しぶりに連絡があった。彼は歳も入院歴も先輩である。最近、調子が悪いらしい。３月に福島「やわらぎの湯」に一緒に行ったが、それから調子が悪いらしい。次回の秋田「玉川温泉」湯治の旅を７月に予約してある。このままだとキャンセルかも知れない。　　残念　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　

2005年05月15日

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●手術時間●

■2003年12月1日　　手術当日　　癌告知２２０日目今日は朝から点滴をしている。もうすでに５００ｃｃ*２本でうんざり。ＯＰの用意（体毛の処理や最終血液検査など）も心の準備も万全である。両親の妻も来ておりＯＰが終わるまでデイルームで待機する。もう２時だ。看護師さん二人が移動型寝台を病室に運んできた。「準備は良いですか？さあ行きましょうか！」「よし　行こう」と気合をいれた。昨日、少し寝不足であったのできっと麻酔は良く効くだろう。妻が「頑張って」と私の手を握った。両親が不安そうな顔をしている。「検査！　検査！　大丈夫！」と大きな声で私は皆に答えた。再放送で見たベンケーシーのシーンの様に白い天井が続き、手術室のドアが開いた。しかしそれからは映画の様にいかない。前の手術が長引いていたのか順番待ちの状態であった。何室も手術室はあるのに・・・。ブルーの手術着を着た看護婦さんに事情を聞くと部屋の関係ではなく、先生が前のＯＰが長引き準備ができていないとのこと。難しいＯＰだったのだろう。そして家族に対する説明も時間がかかったのだろう。２０分位待っただろうか、やっとライトが眩しいリザーブした特等室に案内された。麻酔担当のＩ先生が確認に来た。「Ｍさん、こんにちは」「先生、どうも・・・」「先生もう一度お願いしますが、気管送還の時、歯を折らないで下さいね！この前歯の挿歯、高くてそして私には大事なんです。」「何回も昨日、聞きました。分かってますよ。」と先生が笑った。スタッフがぞろぞろ集まってきた。Ｉ先生が「麻酔をしますよ。」「はい数を数えて」「いち　にい　さん　・・・」もう私は意識が無くなっていた。「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」「ピッ　ピッ　ピッ　ピッ　・・　・・」「Ｍさん　Ｍさん　分かりますか？」看護師さんの大きな声が聞こえた。意識は「ボーッ」としていたが「終わったんだ」と頭の中で呟いた。すぐに妻と両親がＩＣＵに入ってきた。「よかった　よかった　大丈夫かい？」大丈夫ではない。鈍い痛みと意識が遠い。声が出なかった。その日は、痛み止めを打っていたが鈍い痛みが続き５分おきに目が覚めた。その都度、ＩＣＵの看護師さんが声をかけてくれた。異常が無いかいつも観察しているのだ。この娘も私と同じ名前の彼氏がいる。手術とは関係の無い話を彼女と繰り返した。朝までそれは続いた。次の日、昼に病室に戻った。妻と両親が待っていた。母が言った。「よく頑張ったね。７時間も！」「え゛～　７時間！」なんと私の検査は７時間もかかった。　これは大手術だよね。■2005年5月13日朝からＮＨＫのテレビのせいで情報収集の１日になった。疲れたので中国気功整体に行った。　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　

2005年05月13日

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●オペ前夜●

■2003年11月30日　　検査入院１４日目　癌告知２１９日目明日１４：００から縦隔鏡・胸腔胸検査である。外科のＫ先生の説明によると約３時間で検査は終了する。内視鏡で多量の出血やリンパ節が放射線治療により剥がれなかった場合は、開腹手術となる。即ち最悪、背中の健康骨辺りを２０cm位切り開くことになる。これは検査ではなくオペ？　検査が手術に変わるのである。この検査手術の結果により次のステップへ　それは右肺を取り５年生存率を上げるのである。この検査を行う以上、成功して生存率を高め、そして以前の生活に戻りたい。　　もうタバコは吸わない。　　もうお酒もガブガブ飲まない。　　もう高カロリー、高タンパク、高脂肪の食事はしない。　　もう夜更かし、麻雀はしない。　　もう眉間に皴を寄せ文句を言わない。　　もうわがままを言わない。　　もう・・・・・・ない。　　だから　だから　成功してくれ！　そしてよい結果であってくれ！　　自分のためにも　会社の皆のためにも　親父、お袋のためにも　　そしてなにより愛する家族のためにも　お願いだ。！　手のひらを胸に押し付け、心の中で叫んだ。■2005年5月12日　　　お見舞い夫婦で父のお見舞いに病院へ。父はコーヒーが好きでブラック派である。冠コーヒーで申し訳ないが高級で無糖を選び買っていった。母も来ていて面会室で楽しく会話をした。父は入院３日目で病院生活が退屈でつまらないと言い出す。私の経験上、まだまだ探索する所は多く名所旧跡が残っている。特に先生、看護師、患者さん達など　人間観察が楽しいはずだ。冗談を言いながら父の元気な姿を確かめる。明日、先生の検査結果説明がある。　父と母で大丈夫か？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月12日

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●キモイ●

■2003年11月24日　　検査入院８日目　癌告知２１９日目急性糖尿病の治療は続いていた。▲食事療法　　　　　　1,800kcal／1日　　　　　　糖尿病患者用の食事だから塩気の無い、油気の無い食事である。　　　　　　白米を半分だけとして家から持ってきているサラダを食べる。　　　　　　▲運動療法　　　　　　朝、晩のストレッチ　　　　　　階段の折り返しスペースで自己流の太極拳　１０分３クール　　　　　　呼吸が大切と本に書いてあった。腹式呼吸　　　　　　　地下１階から地上８階まで２往復／１日▲治療薬　　　　　　ベイスン　ダオニール　エパデールＳ600　シナール▲飲み物　　　　　　　蕃爽麗茶（グァバ茶）　その他は必ず熱量Kcal表示を確認▲いらいら解消法　　　　　　音楽を聴く　娘にジャンル、アーティスト、曲名などをリクエストして焼いてもらう。　　　　　　トランスだけは好きにならなかった。ヘッドホーンをしながら廊下を歩く。　　　　　　リズムを取りながら歩くので髪を伸ばし、靴墨を塗ればレゲーの叔父さんだ。　　　　　　皆は笑うがこれが一番のストレス解消法である。　　　　　　安保徹先生も「踊りこそ究極の運動」と言っている。今日も昼食後のエクササイズであるレゲーウォーキングを楽しんでいた時、看護師の金◎さん（身長が１７５cm、体脂肪率がきっと１５％位、よく喋る明るい元気な娘である。）が私を見て「毎日、頑張っていますね！身体が締まってきましたよ！」と言った。　１週間にして効果が出てきたか？　　　ニヒルにニヤと笑い親指を立て軽くウインクを彼女に返した。キモイ！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ■2005年5月9日　　妻の誕生日誕生日おめでとう。　心から感謝をこめ　このワインを贈ろう。　　　　　　　　　　　　　　ほんとうにおめでとう。　

2005年05月09日

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●３度目の入院●

■2003年11月17日　　検査入院１日目　　癌告知２１２日目１１月１４日のことである。外科のＫ先生との話し合いにより胸腔鏡と縦隔鏡検査日は１２月１日に決定した。そして検査の為に体調を整える期間が必要であった。内科のＳ先生が今一番、気になっていることは、私の値の下がらない血糖値だ。「Ｍさん、検査日までに体調を安定させましょう。今日から入院しましょうか？」「そんな急に！土、日があるので１７日にしませんか？」「分かりました。婦長にお願いしておきます。」当分病院食になる。この土日は美味しいものを食べよう。びっくりドンキーのハンバーグ一龍の味噌ラーメン銀座の鰻中野のつけめん　　そんなにたべられない。１７日午前中　入院手続きで４人部屋の差額ベットの代金’５０００円についてもめた。病院の都合で４人部屋なのだから５０００円は病院もちである。事務の方は、Ｓ先生と婦長の会話は聞いていない。事務の女性が先生との確認、婦長との確認などモタモタしていたので「入ってから移るので、それでいいです。」と言ってしまった。１７日午後２時　４人部屋に入院看護師の皆さんは顔見知りであり事前に入院理由も承知していたので手際がよい。糖尿病対策、オペまでの心構えと準備など患者のＦＡＱ（よくある質問）を熟知していた。特に私が色々な質問や確認をすることを以前の入院でスタッフ全員が知っており、話題の人になっていたのかもしれない。５人部屋より４人部屋の方が手厚い看護のような気がする。検査の為の検査が始まった。■2005年5月8日　　母の日私の母はいま父と一緒に世田谷に住んでいる。義理の母はもうすでに他界してしまった。母に電話をした。母はしきりに私の身体を心配している。ＴＶでがんの番組があると写真に撮り、ラジオで病院の先生の話を録音している。「今度、行くから」「わかった、わかった」とつっけんどんな返事しかできなかった。本当は「心配をかけてごめん　色々ありがとう・・・」心の中でしか言えない　親不孝ものである。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月08日

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●決断●

■2003年10月31日　　糖尿病１７日目　癌告知１９５日目外科のＫ先生との’オペ’についての具体的内容と必要性と今後の展開について納得のいくまで話し合いをする。当方の応援団は妻であり私しと十分なシミュレーションを行い、ケーススタディも怠らなかった。これから行われる「バトル」の準備は万全であった。先生の検査（オペ）の必要性の説明があった。「この検査はリンパ節Ｎ２、Ｎ３にがん細胞があるかないかの検査であり、病理検査で癌細胞がないことを確認できれば、今後の肺摘出手術の可能性が出てくる。完治の可能性も出てくる。」すかさず私が「Ｎ２Ｎ３については放射線によりがん細胞はもうすでに繊維化しているとＨ先生がおっしゃっていますが？」Ｋ先生「実際に細胞を取り確認が必要になります。」私「ＰＥＴや経過観察による大きさの変化測定ではいけないのか」Ｋ先生「放射線での理論、ペット検査での可能性、経過観察での確率から見て信頼性が乏しく胸腔鏡・縦隔鏡検査による細胞を直に採取し検査した方が正確である。」私「Ｎ２もＮ３もこの手術で全て摘出する訳ではない。採取できなかった部位に癌細胞が残っているということもあるのではないか」Ｋ先生「あくまでもリンパ節転移があるかないかの検査でありこれによって外科手術が有効になり５年生存率を高くなる。」今回の検査のリスクもビデオによる確認もそしてＫ先生の執刀医としての実績も納得いくまで話し合った。バトルは三時間にも及んだ。私も妻も５年生存率がＵＰするという言葉がこのオペの可能性を強く印象付けた。検査によるリスクと今後の右肺の全摘出のリスクについても説明を受けた。私「先生、今回の検査の意味も今後の可能性も十分にわかりました。しかし重要な検査とオペの判断となるのでもう少し慎重に考えたい。」先生「Ｍさんのご納得とご家族の同意が必要です。十分に話し合いをお願いします。」　　Ｋ先生の言葉には説得力があった。私は自宅に戻りチャートを作った。理論的に間違いはないか、判断子の優先順位は間違いないか、等々、頭をフル回転させていた。私も営業歴２０年　取引先・会社内プレゼン　交渉　説得には誰にも負けない自信があったが今回は医者と患者という関係でどう見ても形勢は不利であった。チャートに確率を書き込み信頼度のランクを付けた。　　７　対　３　で外科の勝ち　放射線は敗北した。検査手術をやる。　決めた。　迷いは無かった。■2005年5月7日　　　再会ＩＴ関連大手企業のＯさんがお見舞いに来てくれた。Ｏさんとはコールセンターのミドルウエア開発会社の招待でサンフランシスコでのカンファレンスに招待され一緒に勉強しゴルフを２ラウンド楽しみ、ワインを５本位、楽しい話を３０時間位、サンフランシスコジャイアンツの新庄を応援し、そして私のゴルフクラブドライバーを選んでくれた師匠である。本当に親しくさせて頂いた。感謝しています。Ｏさんの励ましの言葉が、私の勇気に変わります。１０月にゴルフをやりましょう。首、肩、背中が痛いなんて言っている場合じゃない！大きな目標がもう一つ　追加になりました。　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月07日

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●パワーバランス●

■2003年10月28日　　糖尿病１４日目　癌告知後１９２日目１０月２３日に検査した結果が、今日Ｓ先生から伝えられる。来年の３月まで毎月フルコースの検査である。▼2003年10月23日現在　　　　・ＭＲＩ　　　　脳への転移は認められず。　　　　・骨シンチ　　骨への転移は認められず。　　　　・ＣＴ　　　　　右肺上葉・中葉の腫瘍は消滅。　　　　　　　　　　　　縦隔リンパ節１．５ｃｍ*２．０ｃｍ腫瘍影あり。　　　　　　　　　　　　放射線により癌細胞は無いが影が残っている。　　　　・レントゲン　影は無くなった。　　　　・マーカー　　ＣＥＲ　　　　　０．９　　範囲内　　　　　　　　　　　　シフラ　　　　１．２　　　範囲内　　　　　　　　　　　　ＰｒｏＧＲＰ　　２０．３　　範囲内　　　　・血糖値　　　　　　２３２　　　　・ヘモグロビン　　　９．５　　　　　・中性脂肪　　　　　６９８　　　　・総ｺﾚｽﾄﾛｰﾙ　　　２５２肺癌関連は合格点だが糖尿関連は全て落第である。Ｓ先生は深刻な顔をしてこう言った。「糖尿病が悪化すると縦隔鏡・胸腔胸検査ができなくなります。」私は「え！まだ検査を行うか決めていませんが・・」もう先生達のカンファレンスでは決まってしまったのか？私の考え方は無視されてしまうのか。戦略事業部病院内分室には私は存在しないのか。私は「検査の最終的な決断は患者が行うのではないでしょうか」と言ってしまった。先生は普段の品の良い微笑を取り戻し「そうでしたね！」まだ決めかねていることを伝えた。理由は放射線のＨ先生が検査には消極的なこと。ネットでの情報によるとこの検査は、全身麻酔で手術時間が三時間以上かかる ’オペ’であること。Ｓ先生は外科のＫ先生からの説明が必要ですねと言いながらＫ先生の予約を取ってくれた。病院でのパワーバランスを感じた。　外科＞内科＞放射線？　　　■2005年5月6日　　昨日は、同期会調子にのりお酒を飲んでしまった。楽しかった反動が今日にでた。身体がだるく首が痛い。深く反省した。癌との闘いを忘れてはいけない。　　　　　　　　　　　　　　　　プレゼントをいただいた。　皆、ありがとう。　シュウ

2005年05月06日

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●笑えぬ夢●

■2003年10月20日　　糖尿病６日目内科Ｔ先生の指示により毎日の食事を記録している。考えることは、食事のことばかり。ハンバーグにとんかつ、カレーライスにフライドチキンすき焼に焼肉、イクラ丼にウニ丼、味噌ラーメンに特製つけソバ人間の本能の中で食欲が一番理性を狂わせるものかも知れない。▲現実は　朝は　　バナナ、ヨーグルトとコーヒー　昼は　　サラダとトースト　又は　ざる蕎麦　夕は　　ボール山盛りサラダ　ノンオイルドレッシング　　　　　ご飯半膳　魚の煮付け　味噌汁　冷奴　など▲運動は　　　アベベの予定が三日坊主　　室内運動に変更▲薬は　　ベイスン　ダオニール★血糖値の測定器を買った。　　グルテストエースＲ　　朝食の前に計る。　　１日目　４５４　２日目　４２１　３日目　３０９　　４日目　３２０　５日目　２７５　　　　　　　正常値は１００以下である。まだまだ試練が続く夢を見た。　私はホームレスだった。　　　　　　コンビニの期限切れの弁当をあさっていた。　　　　　　ハンバーグ弁当を見つけた時、嬉しそうに笑っていた。■2005年5月5日　　こどもの日会社の同期会があった。Ｉ君が幹事になりＧＷ中なのに９名集まった。本当は私の「お見舞い会」そして「送別会」である。私の病気の話はあまり出なかった。皆、気を使ってくれている。心から感謝している。皆、ありがとう。私は「生きる」また会おう。　　　　　　　　　　　シュウ　　　

2005年05月05日

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●悪魔の薬●

■2003年10月15日　　　自宅療養７日目今日は外来である。血液検査、レントゲンを終えＳ先生の診察を待っていた。最近、また眼が悪くなった。３日前にメガネを取り替えたばかりだ。「Ｍさん中へ、どうぞ」Ｓ先生は何時もの微笑みを浮かべ先「お変わりないですか？」　私「身体の調子は良好です。でもちょっと太りまして！」先「何kg位ですか？」　私「現在６７kgですから６kg太りましたね」先「大分太りましたね！」　私「そして眼が悪くなりました。近視と乱視が進んだようで」先「喉がかわきますか？」　私「スポーツドリンクと果汁１００％ジュースをよく飲みます。」先「薬は何をのんでますか？」　私「ステロイドを飲んでます。」Ｓ先生はＰＣの画面を見ながら先「Ｍさんめまいはしませんか？ふらふらしませんか？」　私「え！・大丈夫ですが・・・↓」先「血糖値が６００以上あり、これは急性糖尿病です。」先「大丈夫ですか？本来だと入院ですね。内科の先生と相談しましょう。」Ｓ先生は看護師に指示を出し点滴が用意された。　私「何が原因ですか？」先「ステロイドの副作用は食欲が増すことなんです。」　「病院食はそんなにカロリーが高くないのに」　私「白状します。入院中○△ストアでよく食べ物・飲み物を買いました。そして自宅でも美味しくて美味しくて何でも食べました。家族も健康のため良く食べ、よく寝ましょうなんて・・・・」治療室で点滴をうけた。癌治療　肺炎　そして糖尿病で入院　カッコがつかない。点滴が終わりＳ先生から「自宅での治療にしましょう。薬治療と食事治療と運動治療です。」Ｔ先生を紹介された。食事のカロリー本と運動メニューの説明書を渡されこんこんと講議を受けた。　お腹が「グーグー」言っていた。これからキリギリスのように野菜を食べ、アベベのようにランニング、飲み物は水かお茶、砂糖は必要最小限ダイエット用、塩分控えめ味気無し、ヨーグルトにスキムミルク、酢の物にメカブ、昆布、わかめ、豆腐に納豆、強く言われた控える食品は肉、魚、ピールに日本酒、揚げ物、それから本に載っている美味しそうなメニュー　味噌ラーメンはもってのほか！悪魔の薬「ステロイド」■2005年5月4日　　伊東３日目　今日も清々しい日である。ゆっくりとした時間を過ごし、庭を眺める。夏にまた来よう。横浜より暑さは厳しくないだろう。風が爽やかであり、空気が美味い。若葉がとても綺麗で樹も生きていると私に囁いた。　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月04日

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●丁か半か●

■2003年10月8日　　再入院１５日目１０月５日からもう点滴はおわっていた。病室でなにもすることがない。病室が８階なので地下１階から階段を３往復、エレベーター前のスペースでストレッチ、午後は近くのスーパーで夕食の買出し。入院をしながらの筋力トレーニングを日々送っていた。こんな患者を見た事がないと皆が言う。昨日レントゲンを撮っている。その結果と今後の予定をＳ先生と打ち合わせを行った。結果は良好、明日退院する。抗癌剤３クール、放射線７０グレイにより肺の腫瘍は殆ど消えている。縦隔リンパ節も動きがなく腫瘍はＣＴには写っているが放射線により癌細胞は消滅しているだろう。放射線のＨ先生は９９％癌細胞は死滅しているとの見解である。そこで外科のＫ先生が登場した。Ｓ先生から「右肺の摘出により完治できるのでないか？」「片肺で体力的に問題はないのか」「摘出した時の再発率とそのままの再発率は？」「縦隔リンパ節の除去も可能か？」「・・・・・・・・・・」「・・・・・・・・・・」｛・・・・・Ｎ２.Ｎ３は？」検討会議は２時間にも及んだ。久々の戦略会議であった。メンバーは内科Ｓ先生、外科のＫ先生、放射線のＨ先生、そして私である。結論は右肺の摘出を行うかどうかはリンパ節の病理検査の結果しだいである。よって胸腔鏡、縦隔鏡によるリンパ節の検査を行う。左脇下から胸空胸、首の下から縦隔鏡を入れリンパ節細胞を採取する。その結果により対応を決める。Ｓ先生とＫ先生は外科手術の推進派でありＨ先生は慎重派であった。「最終的な判断はＭさんです。」とＳ先生がいった。最後に私が聞いた。「右肺の摘出により癌細胞が無くなる確率は？」「５０％位ですか」手術のリスクがあり肺活量が４５％になりかつ再発の確率が５０％？この勝負　丁か半か　ですか？今月中に決めることとなった。■2005年5月3日　　伊東２日目朝７時に一碧湖に行った。娘と二人である。２時間で一碧湖を一周した。バス釣りはまた坊主。天気は最高、釣りはさっぱり。風呂に入りにＸＩＶへ　やっぱり気持ちが良い。ゆっくりした一日を過ごした。　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月03日

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●思わぬ来客●

■2003年10月1日　　再入院８日目早いもので肺炎で入院してから１週間以上たった。病気は順調に回復しており酸素９５以上、息苦しさも無く快適な入院生活を暮らしている。午前中に点滴をこなし午後は自由時間である。外室許可をとり隣の公園、区の図書館、近くのスーパー、内緒であるがデパートにあるシネマにも行った。体力の回復が日々感じられる。一般の健常者より精神的にも肉体的にも元気かも知れない。適度の外室、運動がストレスを発散し全てがプラスにはたらいている。天気が良く空気もうまい、そしてなによりも食欲もあり病院食も完食、量が足りなくスーパーで弁当や惣菜を買ってくる。今日の食事の献立を考える。自分自身がこんなに食にこだわっていたとは気が付かなかった。朝の時点で３日前に娘が持ってきた苺ワッフルが忘れられず今日のスーパーでの購入を決意していた。早く行かないと売り切れてしまう。苺味は！兎に角、食べるもの全てが美味い。エネルギーが溜まっていくのを感じていた。今日のディナーも和食、洋食のミックスにして美味しくいただいた。デザートはパインと苺ワッフル。満足！　満足！　満足じゃ！７時かのＴＶお笑いトーク番組を観ていたら思わぬ方達が見舞いに来られた。本部の先輩であるＳＴさん、ＭＩさん、ＫＩさんの３部長である。現在の部署は違うがシステム出身の仲良し三人組であった。私も、初任地は本部のシステムであったのでこの三人に仕事を教わった。自らＳＰＥＣを書き「ＣＯＢＯＬ」でＰＧＭをつくりＴＥＳＴ、ＲＵＮ、本番、メンテ、運用、ＪＯＢ管理、オペレーションもやった。残業、泊まり、あたりまえの時代である。「Ｍ、元気そうだな！　ちょっと太ったか？」図星であった。私はこの１週間に５キロ太っていたのである。先輩達に今までの経過と今後の見通しと病院の面白話をした。そして私は、会社の現在進行形の改革や方向性を興味深く聞いた。　　早く会社に戻りたい。　　戦略事業部として会社に貢献したい。　　仕事の喜びを感じたい。　　皆と感激、感動したい。　　皆と美酒を飲みたい。　　皆と・・・・・・たい。この時間だけは、明日の献立を忘れていた。■2005年5月2日今日は、９ヶ月ぶりに伊東に行く。２泊３日なので車のトランクも空かすかである。首や肩、背中はまだ痛いが気分転換が必要と判断した。気になるのは喉がいがらっぽく声がかすれる。ポジティブ・ポジティブ！ＸＩＶで温泉スターウォーズをやろう。そしてラム肉も買った。楽しみだ。「さくらの里」の花は散ってしまったか？　　　　　　　　　　　　　　シュウ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

2005年05月02日

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●死を無駄にしない●

■2003年9月28日　　再入院４日目毎日点滴１本とステロイド系の飲み薬が続く。私の肺炎の原因は放射線の影響らしくレントゲン写真では右肺中葉に白い影ができていた。縦隔リンパ節と右肺の原発に放射しており、がん細胞を叩いている。がんが治れば肺炎はしょうがないかもしれない。放射線科のＨ先生からその危険性の説明は受けていた。治療はすべてリスクがある。外科手術は痛みが残り傷跡も残る。抗癌剤治療も副作用があり薬によっては約一割の人が死に到る。放射線治療は放射する限界があり何度もできない。私の様に肺炎にもなる。全て先生達のカンファレンスと患者にたいするインフォームド・コンセントが重要である。患者は納得するまで先生とのバトルを繰り返す。先生は大変だ。私の様な理屈を捏ねる患者に何回も何回も説明を繰り返す。患者の気持ちを考え、そして判断を間違わない様に十分な情報提供とアドバイスを繰り返す。でも患者は自分自身の「命」に係る。真剣で慎重だ。夕方に悲しい知らせがＳＫさんの奥さんからあった。ＳＫさんが死んだ。私の半年前に入院して抗癌剤、放射線、カテーテル、イレッサ治療を行った。先輩はイレッサが合わなかったのかもしれない。間質性肺炎である。ＳＫさんは入退院を繰り返していたが、今年の６月からのお付き合いだった。お互い窓際でカーテンも何時も開けていた。私に色々情報やアドバイスをくれた。個室に移り２日目だった。涙が出た。■2005年5月1日　　　ＮＨＫＳＰを観終えて日本と米国の違いは、患者、治療、結果等の一元化されたＤＷＨ（データベース）がない。ＤＷＨがなければデータマイニング（データによる分析）がてきない。データマイニングができなければ仮説検証ができない。仮説検証ができなければ新しい薬、治療法、機器などが早く正確なものを作ることができない。がん戦略では、新薬の効果検証、副作用の最適化、生存率の向上、たばことの因果関係、男女別年齢別検証、地域別定期健診別効果測定　等　色々な分析や仮説や個々に対する処方箋や効果検証や新薬の開発やＤＮＡとがんの関係や今まさに開発途上の遺伝子治療などが可能になる。このＤＷＨを立ち上げ、正確なデータの入力と各医療機関が使いこなす技術を構築するまで莫大な費用と時間が掛かる。総理の決意と指導力　国会議員の意識改革　予算の確保　全てをデザインできる人物　具体化できる有能な役人　各医療機関の協力・連携　製薬会社や機器メーカーの協力　患者そして家族の参加　国民の理解などが必要であり全員が同じ方向を向かなくてはいけない。皆様の子供のために　そしてこの国の未来のために　　そして全世界のひとのために　　　皆さん、小さなことから始めましょう。　　　　ＳＫさんの死を無駄にしないためにも　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年05月01日

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●微熱●

■2003年9月25日　　退院２１日目伊東から帰り何処にも出かけていない。この暑さと耳鳴りで連日寝不足が続いていた。２日前から体調がおかしい。身体がだるく何もしたくない。体温を計ると３８.５度、冗談じゃない。即行、電話でＳ先生の確認して病院へ行った。看護師の誘導により血圧、酸素、体温、レントゲンと手際よくこなした。レントゲンの上がりを見てＳ先生が外来で待っていた私を診察室に呼んだ。「Ｍさん、自宅療養での生活を教えてもらえませんか？」「チョットした旅行と寝不足と食事と散歩とエアコンと・・・」私は先生に突然質問された小学生のように思いつくまま答えた。先生は過去のレントゲンと今日のを比較検討していた。「軽い肺炎ですね。」「ええ↑肺炎？」こんなに簡単に肺炎になるものなのか？Ｓ先生の顔には何時もの微笑みはなかった。電話を取り８階呼吸器病棟へ内線。「婦長いますか・・・　ベット空いてますか？」「ええ↑入院？」ちょっと待ってよ！準備もなにも・・・。「先生、薬でなんとかいけませんか？」「Ｍさん、肺炎はいつ何時、様態が急変し死に至ることだってあるんですよ！」「・・・・・・わかりました。妻に電話をします。」治療室で点滴を受けていた。妻が入院セットを持ってきてくれた。点滴が終わり入院手続きを済ませ８回呼吸器病室へ。「あら　Ｍさん　Ｍさん　Ｍさん　・・・」　　　「看護師さん　各関取　久しぶり！」　　　　　　　　　嬉しいんだか悲しいんだか？　皆と再会した。■2005年4月30日　　ＮＨＫの「日本のがん医療を問う」第一回を観た。やはり日本のがん医療は遅れている。国のがんに対する戦略がないことに怒りを感じた。ビジョンを示しグランドデザインを作成しアクションプログラムを作り上げる。それから・・・・・・。会社の戦略事業部の方がマシか？　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　　　

2005年04月30日

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●夏なんです●

■2003年9月14日　　退院１０日目３日前から伊東に来ている。１２日の夜に着いた。娘達の仕事が終わってからなので出発は夜の８時を回っていた。４人とも運転免許書を取得していたが、私は三時間の夜の運転を彼女たちに任せられなかった。自分で運転した方が疲れない。でも五ヶ月ぶりのドライブはやはり疲れた。２日目、一碧湖に来ている。釣りとしては遅いスタートである。もう９時すぎ太陽はギンギンに輝き、雲は遠慮しているのか今日は出てこない。蝉の輪唱が鳴り止まない。夏が我がもの顔でまだ居座っていた。何故かハッピーエンドの「夏なんです」を思い出し口ずさむ。ゆっくりとした時間が流れる。心が落ち着く。キャスティングを繰り返しバスとルアーの騙し合いに集中する。場所を移動しながらバスの群れを探す。娘達は私の１０ｍ位後ろを歩いていた。ボートに乗ってバス釣りを楽しんでいる若者が三枚程上げていた。「熱い！もう今日は中止」　私も娘も坊主「ボートの人ワームの赤を使っていたよ！」娘が言った。参考になる。ちくしょう！バーベキュー、また釣り、一休み、家の掃除、もう帰りの時間だった。楽しかった。■2005年4月29日　　結婚記念日高級焼肉店を予約した。６時までベットに横になろう。　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年04月29日

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●バス釣り計画●

■2003年9月5日　　入院１３３日目　祝！退院今日も天気は最高！　午後に退院。各関取、お世話になった看護師のみなさんありがとう。皆さんに祝福され、「頑張って」と元気付け、お世話になったことを感謝した。Ｓ先生も再度、注意事項の確認に来てくれた。「先生！戦略事業部病院内分室も今日で解散ですね。ありがとうございました。」硬い握手をした。ありがとう先生。本当は、刑務所から出所してきた高倉健をイメージしてかっこ良く退院を考えていたが、実際は釣りに行く前の西田敏行になってしまった。うまくいかないもんだ。妻が１２時半に迎えに来た。もう準備は２時間前に終わっていた。家では衣服の片付けなどやったこともなかったのに。また皆さんにお礼をした。ちょっと高倉健を意識した。放射線治療から土、日は外泊が許可され毎週家に戻っていた。でも今回は外泊ではなく退院である。長かった入院生活が終わった。これからは、ストレスを貯めず、楽しいことを考えよう。病気になる前は一切考えなかった身体のことを第一に。そして家族のことを大切にしよう。態度に出して・・・・運よく拾った二度目の人生。私の中の仕事は一番から三番になっていた。仕事バカの私が・・・・　　自分が信じられなかった。夕食を取りながら「何がしたいか会議」がはじまった。今回は、私の意見が採用された。ゴルフは無理、釣りがやりたい。一碧湖でバス釣り！　娘二人も賛成してくれた。親父の会社で伊豆伊東に社員の保養所として別荘を保有していた。早速にスケジュール会議を行う。　ホワイトボードは？その時すでにＳ先生の注意事項が頭から消えかかっていた。■2005年4月29日明日から世の中はＧＷ。伊豆伊東を予定していたが、今の身体と相談した結果、一時保留。体調回復後、またリスケする。エキシブにも行く予定であったが・・・残念！　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年04月28日

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●大金星●

■2003年9月4日　　入院１３２日目結果発表の日である。Ｓ先生とのＴＯＰ会談は午後２時。１時を過ぎ、そわそわしていたらＴ君が見舞いに来た。Ｔ君は、歳は一回り以上も年下であったが、先輩である。Ｔ君はちょっとなまりがあるがあまり喋らない、都会的で容姿はエスパー伊藤を背を高くし、もっとかっこ良くした感じ、ジーンズにポロシャツ、スニーカー、清潔感があり体脂肪率１０％以下、ちょっと痩せすぎ？そう彼は「治るスイッチ？」（2003年6月27日の日記に登場）と言っていた先輩である。彼は１ヵ月前に放射線治療を終了し退院していた。現在は経過観察で外来で病院に来ていた。主治医はＳ先生、私と一緒である。独身で一人暮らし、実家は秋田で横○の自動車部品メーカー勤務。現在は休職中。後輩の私を会社の上司のように慕ってくれていた。そう、何ヶ月も同じ病院で生活をしていて、出会いと別れをともに経験してきた。だがキックの爺さんとそりが合わず私を悩ませた。「結果はどうだったい？」　「これからだ」「先生とそこで会ったよ！」「え・・・・・？」「深刻な顔をしていたよ」「本当か↓？」「嘘です。」「この野郎！」彼がこんな品の無い冗談を言うとは・・・。苦笑いをしながら、ほっとしていた。そしていつもの話、近況をお互い報告し合ってした。時計は１時５５分　時計は２時００分　時計は２時１1分時計は２時２０分３５秒・・・・如何したんだ！キュッ　キュッ　キュッいつもの先生の足音がした。先生は革靴であったが底が柔らかいゴムの靴を履いていた。「お待たせしました。」Ｓ先生は落ち着いた何時もの微笑みを浮かべ２時４４分に現れた。診察室へ行く。「おめでとう幕下です。」　いや「おめでとう退院です。」先生は違う言葉で丁寧に私に伝えたが、平幕が横綱を投げ飛ばした「大金星」と聞こえた。■2005年4月27日外来で病院へいつもの微笑みでＳ先生が迎えてくれた。「首が痛い」今までの症状と私の考えを興奮しながら伝えた。先生は何時も冷静である。「ペインクリニックのＳ教授はどの様におっしゃっていました？」「ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ！」「私もそう思います。何故ならｘｘｘｘｘｘｘｘｘだと思います。Ｍさんの思われているＸＸＸＸは非常に確率が低いです。でも念のためＣＴ検査を早めましょう。そしてＭさんの言う通り血液検査も・・・そうそうＭさんが前回行った「ＮＫ細胞活性検査」も追加しましょう。Ｍさんのおかげでここでもリクエストが出来るようになりました。」「わかりました。」首痛は交換神経と副交感神経のバランスがくずれているのが原因だろう。寝不足・耳鳴り・運動不足　そして気のせい？　　　免疫力検査である「ＮＫ細胞活性検査」　　　費用　１０,０００円　高いか？　安いか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年04月27日

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●横綱ｏｒ平幕？●

■2003年9月3日　　入院１３１日目血液検査、ＣＴ、ＭＲＩ、骨シンチ検査が終了した。造影剤を使用するのでそれぞれ別の日に検査が行われた。この結果が私の運命を決める。入院日数で西の「横綱」までこの若さで登りつめたが、退院となると「平幕」まで陥落する。大相撲では、「横綱」はいくら落ちぶれても降格はなく、「引退」である。「引退」したい。この環境から、この不安から開放されたい。引退は不可能で良くて「平幕」悪くて｢横綱」毎月の検査、３ヵ月毎の大きな検査、半年毎のＰＥＴ検査、具合が悪くなれば入院、抗癌剤の選択、放射線は可能か、イレッサは、・・・・・面白いもので最良と最悪を交互に考えている。本を読んでいても、仲間と話をしていても、ＴＶを観ていても集中できない。結果は明日　Ｓ先生とのＴＯＰ会談がリザーブされていた。■2005年4月25日二年前の今日、入院した。　　　　　この２年間　　　　　　　　がんのことを勉強した。　　　　　　　　生と死を真剣に考えた。　　　　　　　　家族の愛を感じた。　　　　　　　　友達のありがたさを感じた。　　　　　　　　だから　だから　私は生きる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ

2005年04月25日

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●生きる●

■2003年8月21日　　入院１１９日目今日で放射線治療が終了した。Ｍｒ．がんの肺炎という攻撃もなく順調に進んだ。右フックが効いているのか、結果がでるのは１ヵ月後である。ＣＴ、ＭＲＩ、骨シンチ、血液検査の検査結果が今後の運命を決める。　　▼放射線治療前の状況　　　　・ＭＲＩ　　　　　脳への転移は認められず。　　　　・骨シンチ　　　骨への転移は認められず。　　　　・ＣＴ　　　　　　右肺上葉・中葉の腫瘍はほとんど消滅。　　　　　　　　　　　　　縦隔リンパ節１．５ｃｍ*２．０ｃｍ腫瘍あり。　　　　　・レントゲン　　影は無くなった。　　　　・マーカー　　　ＣＥＲ　０．８～１．２　範囲内　　　　　　　　　　　　　シフラ　０．７～１．４　範囲内　　　　　　　　　　　　　ＰｒｏＧＲＰ　１７．３～３７．５　範囲内　それぞれの検査項目の結果が戦略事業部病院内分室の選択した作戦が正しかったのかが試されることになる。この作業が明日、そして１ヶ月後、そしてまた１ヶ月後、そしてまた・・・・５年間続くことになる。但し、病状の変化、生きることからの卒業によって検査は終了するかも知れない。思い起こせばこの４ヵ月、色々な方との出会いがあり別れがあった。先生、看護婦さん、入院患者、そのご家族　全員のテーマは「生きる」である。残念なことに私の入院中に４人の方が卒業され悲しい別れとなった。患者とスタッフの１００人以上の関係者は希望を持ち、明るく楽しく、苦しいときは励ましあい、助け合い、慰めあい、勇気をもって立ち向かう。私は今、何をするべきなのか？できるのか？ベットを囲うカーテンを開け放った。私のベットは窓側だったので窓からの光が病室に飛び込んできた。キック爺さんやみんなにお願いした。全員のカーテンが開きみんなの顔が見えた。会話もした。やっぱり人間は一人では生きられないんだ。■2005年4月24日今日は、天気がよくすがすがしいが、身体は最悪である。胸、肩、首、そして脇の下が痛くハイペンを飲む。悪性リンパ腫か？　ネットですぐ調査開始。２８日にＳ先生に報告と治療をお願いしよう。それまでもてば・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シュウ　　　　　

2005年04月24日

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●キックの爺さん●

■2003年7月25日　　入院９２日目今日から放射線治療の開始である。放射線科のＨ先生と主治医のＳ先生と私で十分に検討した戦略の一つであった。Ｍｒ．ガンは抗癌剤というストレート３連続パンチでもうすでにへロヘロ状態。追い討ちを駆け重さ７０Ｇｙの右フックで被爆させマットに沈める。この攻撃は敵も予想していない戦術であった。敵はたまに肺炎という武器で攻めてくる。その兆候を監視し、攻めて来た時はステロイドで応戦する。Ｈ先生とＳ先生から作戦の説明を受け、そしてネットで皆さんのＨＰのアドバイスを受け決断した。よしこれで行こう。リスクと成功率を十分に家族に伝えた。私も妻も娘達も両親もそして戦略事業部の皆も全員、ＫＯでこの戦いに勝利すると疑がわなかった。何故なら今の私は、十分な体力と精神力と免疫力を回復していた。入院前より元気だったかも知れない。昨日、ＣＴで照射位置をマジックでマーキング。準備ＯＫ、いつでもリングに上がれる状態であった。１０時すぎ看護師のＴさんが今、リングアナウンスで選手紹介があったことを伝えにきた。そして「頑張って！」気合は十分であった。地下にある治療室に向かった。待合室で２日前に同じ病室に入ってきた爺さんがいた。今まで簡単な挨拶しかしていなかった爺さんと目が合った。「どうも」「やあ」　なにかこの爺さんが戦友のように思え親近感がわいた。最初は品良くしゃべっていたが、お互いに耳が遠く声が段々大きくなり、まわりの患者から嫌な顔をされた。名前は平○さん　７３歳　７０歳までキックボクサーのコーチをしていた。それもキックの鬼「沢村忠」のコーチである。３５年前キックボクシングブームの中、ヒーローであった。漫画にもなった。　インド人もびっくり！気さくで面白い江戸っ子で人のよさそうな爺さん口癖「あったりまえ！」この爺さんもこの戦いのマットにあがるのだ。 http://www.d3.dion.ne.jp/~gonohon/kikku.htm/　　　　　　　　「キックの爺さん」　応援します！■2005年4月23日今日は、内臓超音波検査とペインクリニックだった。超音波はＰＥＴ検査で肝臓の検査を勧められていた。結果は２８日　主治医のＳ先生から受ける予定である。ペインのＳ教授　「どうだった？　そうか痛かった？・・・・」今回は直流電気治療と肩に麻酔注射この直流電気治療はよくある低周波治療器の１０倍位の優れもの。首、肩、腕の痛みがとれた。

2005年04月23日

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●耳鳴り・難聴●

■2003年7月23日　　入院９０日目２日前に抗癌剤第３クールが終了した。今回の最悪であった吐気・嘔吐の副作用は２日間続いたが、なんとか乗り切った。抗癌剤による私の副作用は今はこの吐気だけだった。でも最近、体温計の「ピッ・ピッ・ピッ」という完了通知が聞こえない。看護師さんに「Ｍさん終わりましたよ」とよく言われる。耳鼻咽喉科に一週間位前にこの耳鳴りと難聴が気になって外来を予約していた。耳鼻科のＫ先生は聴力検査の結果をＰＣモニターで確認しながら、「歳のせいかも知れませんね」と素っ気ない。私はまだ４０代だ。事前に図書館で薬の副作用で耳鳴りがでるケースがあるか調べておいた。犯人はシスプラチンの可能性が高い。先生に病名、病期、使用している薬を説明、脳転移の可能性、シスプラチンの副作用の可能性を問う。電子カルテの経過をもどしながら「その可能性もあるかも知れませんね」。先生しっかりしてくれよ！　心の中で大声を上げる。「ＭＲＩを撮りましょう。でも耳鳴りで死んだ人はいないから・・・」そういう言い方ないだろう。冷静な私が切れた。　怒■2005年4月22日今もこの耳鳴りは続いている。ビタミン剤、鍼治療、ステロイド治療、気孔整体　どれも効かない。良い治療方法はないか？　　　　　　　　　　　　毎日　マイスリーのお世話になっている。　　

2005年04月22日

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●副作用●

■2003年7月2日　　入院６９日目科学治療　抗癌剤第３クール開始この治療も三回目　もう慣れたもんだ。段取りも、症状も、対処方法も　Ｓ先生との打ち合わせ看護師さんとの連携　心がまえ　抜かりなし。朝８時から夜１０時まで点滴９本が身体に注入された。今回は会社の同僚が事前に用意してくれた漫画「サンクチュアリ」原作：史村翔　作画：池上遼一（全１２巻）がこの時間を忘れさせてくれた。微熱があったが気にならなかった。１０時半には全巻読み終わり、面も影も（表社会も裏社会も）同じかと思いながらルームランプを消した。３日の朝、吐気で目がさめた。　まだ５時前であった。だるい身体を起こしトイレに向かう。トイレのフタを開けた途端、便器に胃液と思われる流動物がバサーという音と共に吐きつけられた。脱力感と酸っぱさを感じながらトイレの中にもセットされているナースコールを押した。「大丈夫ですか？」その声は看護師の高○さんだ。高○さんは、現場２年目の私の気に入っている可愛い、よく気が付く、そしてよく働く娘であった。歳がいもなく彼女にはこの姿を見せたくなかった。尚更　力が抜けてきた。彼女の仕事だから当たり前であったが、背中をさすり、トイレを掃除し、洗面所で私の顔を拭きベットまでエスコート。あ～もうだめだ。すぐに吐気止めの点滴が用意され私の右腕に接続された。まるでリモコンのように。ベットには洗面器とビニール袋、テッシュが準備されたが、その臭いがいやでリモコンを附けたままベットとトイレの往復が続いた。当然、朝食、昼食、夕食に一切手が付かず。臭いだけで十分に吐くことがてきた。第１クールから薬の種類も量も時間も同じで、より高まっているのが薬の効果であり、前向きな気持ちであり、そしてよくなるんだという期待である。なのに如何して？　段々辛くなるのは体力低下？　なぜだ！これが死ぬほど辛い副作用か？入院仲間が心配そうに見ているが声は掻けない。■2005年4月21日昨日、ＰＣを覗いていたら奥山貴宏さんが亡くなったことを知る。本もＴＶもＨＰもブログも元気な彼を伝えていたのに・・・・飯島夏樹さんもショックだったが１年以上前から観ていたので今回は辛い。冥福をお祈りしています。

2005年04月21日

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●リセット可能？●

■2003年6月27日　　　入院64日目今日で科学治療の第２クールが終了した。主治医であるＳ先生に対戦相手である「赤コーナー生活習慣病！体調３センチＭｒ．ガ～ン」との第２ラウンドは劣勢か？優勢か？はたまたＫＯか？と聞く。私より２歳若いＳ先生は、いつもの品のよい微笑みを浮かべ、ちょっと時間をおいて「結果は良好です。」！！！！！　　　　安心した。そのちょっとの時間が　みのもんた　ファイナルアンサー？のように思えた。もう二ヶ月以上も入院していると、冗談でも言っていないとやっていられない。呼吸器科フロアでは病気仲間、入院友達がもう大勢！歳では先輩ばかりであるがここでは入院日数、病気の度合いと情報知識をどの位もっているかが番付に影響する。もう私は大関クラスになっていた。この仲間には、あまりプライバシーをうるさく言う方はいなかったので病気の内容や治療経過を皆さんＯＰＥＮにしていた。但し、情報交換は患者だけで先生・看護師・病院は当然プライバシー厳守である。　誤解のないように病室に戻ったら案の定、ＨさんとＴ君が「どうだった？　どうでした？」検査結果と先生の話を伝えた。「よかった　よかった。　いいな　Ｍさんは・・」この病院の癌患者はこんなに明るくて良いのだろうか？　ふと心配になった。「Ｍさんは治るスイッチが入ったんだ。」とＴ君が言った。癌の病期も段々良く成っていくのだろうか？３ｂ期→３ａ期→２期→１期　　リセット可能か？スイッチ　　ＯＮ　スイッチ　ＯＮ　スイッチＯＮ　指で胸を押す。■2005年4月14日　　　　２階の寝室の窓から桜吹雪が舞っているのが見える。アン・ルイスの歌を口ずさむ。もう随分まえになるが、よくカラオケで妻が歌っていた。私は、ボンバーガール　と　遠くで汽笛を　と　大きな玉ねぎ　と・・・・・がすきでよく歌っていた。シャウトできる肺活量を取り戻そう。　　　　　　　　　　　　　　　　　ハワイの空を見たくなった。

2005年04月14日

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●５年生存率●

■2003年6月6日　入院43日目インターネットは知りたい情報や討論の場を得ることができ、世界の動向や未来を見ることができる便利なツールである。ブロードバンドなどの技術革新により画像や動画、音楽などが一瞬のうちに伝えることができ、個人の意見や才能を表現でき皆がそれを楽しみ評価することができる。でも癌という病気の情報については、一概に便利で楽しいものではない。私の５年生存率が１３％だと知った時、目の前が真っ暗になった。正直にいうと「うつ」になりかけ自殺も考えたことがある。でもデータ分析をしている仕事がらこの大学病院の係数を集計して出した１３％はあくまでも平均であり年齢や元気度、性別、薬の効き度合い、精神力や根性などによってクロス集計すると変わっていくのではないか？たとえば、年齢４０歳で性格がよく、先生の言う事をよく聞き、前向きでとことんやるタイプで涙もろく何でも食べるがピーマンだけが食べられない　そんな人は５年生存率は５０％以上あるのでは・・・・・先生には「個人差はあるの」としか聞けなかった。「あくまでも平均ですから」との答え。もし癌患者の治療や生活・環境を個別に入力してデータ分析（マイニング）ができたら、この癌には明るい部屋で笑いの多い家族がいて、美味しいものを少しだけ食べている　この条件では生存率５５％なんてこともあるのかも知れない。学会に発表しなくては・・・・うつは治っていた。■2005年4月13日今は、最大最高の特効薬は治ると信じること身体に良いと思うことはなんでもやる。ストレッチ　ラジオ体操など前向きに明るく　人のためになることはないか？　

2005年04月13日

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●データマイニング●

■2003年6月4日　　抗癌剤第２クール開始　入院４１日目前回と同じ抗癌剤ｼｽﾌﾟﾗﾁﾝとﾋﾞﾉﾚﾙﾋﾞﾝの科学治療が朝の７時から夜９時まで続いた。気分は最悪、食欲も無し、点滴のなかなか減らない薬を眺め、イライラして看護師に点滴の落ちるのが遅いとあたり、だんだん鬱になっていく。第１クールより長く感じていた。食事もほとんど取らなかった。こんなに病院食が不味いと思ったことはなかった。アイスクリーム、葡萄、バナナを試してみたがもどしてしまった。これが副作用の始まりか・・・前回とは全然違う。薬は同じのはずだが　何故？身体が反応している。抵抗力・免疫力が低下しているのか？不安が増幅していく。どんどんはまっていく。頭の芯が痛くなってくる。もう限界だ。　　　　　　　と思った瞬間　　「課長！」・・・・「大丈夫？」戦略事業部のＡ君、Ｍ君、Ｍ君、Ｎ君、Ｋ君総勢５名が心配そうに立っていた。本当は最低の体調、具合悪しであったが「だだ大丈夫だ」点滴棒を転がしながらデイルームに向かう。時計を見ると７時を廻っていた。「もうチョット早く来い」苦笑いをしながら心のなかでちょっと怒って言った。テーブルを囲み仕事の話が始まった。当社顧客の分析結果、仮説検証、キャンペーンの対象絞り込み、コールセンターの協力依頼、費用対効果、目標、今後の展開、どのようにＣＲＭの考え方を広めていくか。社内の戦略・社外の戦略を皆で話し合った。病院のデイルームが会社の会議室になってしまった。気が付くと吐気は吹っ飛んでいた。　　　そして看護師Ｉ嬢が呆れた顔をして「もう時間です」時計を見ると９時を廻っていた。■2005年4月12日戦略事業部の皆はもういっぱしの分析官でありマーケッターに成長した。本部の各部にスキルトランス（技術・能力を広める）することが課題である。もう当社の役員もＣＲＭの考え方が重要だと理解したはずである。

2005年04月12日

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●快適窓側ゲット●

■2003年6月2日　入院39日目デイルームで昼食を食べていた。食事は病室に運ばれ最初のうちはベットで食べていたが、カーテンに囲まれテレビを眺め音は聞こえの悪いイヤホンで聴き狭い処で食べていると気が滅入ってくるのでデイルームに食事を持ち込み外を眺めながら食事をする。入院も１ヵ月以上ともなると中堅（相撲で言うと小結位かな・会社で言うと課？）であり、身体も４８歳、ガンとはいえ元気である。入院患者やその家族が大勢いたが堂々と病院食に売店で買ってきたボンカレーをかけて匂いをプンプンさせ食べていた。車椅子の爺さんが私の食べっぷりを羨望の眼差しで見ていた。きっとこの爺さんの食事は流動食がメインメニューだったのだろう。そこに看護師のＦ嬢登場　「Ｍさん、Ｍさん833号室の窓側が空いたわよ！如何する？」前々から窓側を看護師皆に頼んでいたのだ。即ＯＫ！楊枝をくわえたまま食器をかたづけ病室へ素早く引越しの準備完了。835号室の皆さんに挨拶をして　窓側　窓側入院をしてからこんなに嬉しかったことはない。引越し完了後、窓から外を眺めてニヤリ４日から抗癌剤の第２クールが始まる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　頑張ろう。■2005年4月11日15日からの札幌旅行の行動予定表を作った。会いたい友達、親戚、思い出の場所、身体のために温泉、食事処、ラーメン、すし、ジンギスカン　　　最後の北海道になるかも知れない。

2005年04月11日

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●うつ病の気持●

■2003年5月2日～6月2日抗癌剤第一クール点滴フルコースから朝夕の吐気止め2本になる。　1本2時間なので4時間の我慢　6/9ﾋﾞﾉﾚﾙﾋﾞﾝ追加これが10日間連続になると我慢できなくなる。　　この間に831号室の二人が卒業していった。他にもイレッサで・・・・抗癌剤が効かない人たちも・・・・元気になった人は誰も・・・・この点滴が気持ちを暗くしていく。白血球も3000を切る。３日続けて皮下注射このままでは、うつ病になる。白血球がもどり先生に頼み込んで外泊許可をもらう。久しぶりの自宅である。気持ちも急回復　やっぱりうつは環境だね。5月28日　第一クールの結果発表副作用が少なく効いているのか不安であったが、肺原発は小さくなっている。抗癌剤が効いている。　　　　　　　　　　　　　　　　同じメニューで第二クールへ　　　　■2005年4月10日二年前のうつ一歩手前を今でも覚えている。今日は朝から日記6日分を作成入力　疲れた。無理はいかん　無理はいかん　　　　　　　　　今日はこれまで　　

2005年04月10日

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●抗癌剤開始第１クール●

■2003年5月2日今日から科学治療である抗癌剤の投与が始まる。呼吸器内科のＳ先生から詳しく説明を受けているがやはり初めての経験は不安があり落ち着かないものである。生体検査により効く確率が高いシスプラチン＆ビノレルビンを適用する。米国ではポピュラーな組み合わせである。朝の8時から点滴を開始する。吐気止・食塩水・抗癌剤等全部で9本　夜の10時まで続いた。　　　　　もううんざりｚｚｚ点滴棒を転がしながらトイレもデイルームも行けるがやはり違和感がありリモコンか発信器を付けられ自由がきかない囚人の様であった。昨日は、ネットオタク（部下であるが技術系）Ｆ君が見舞いにきてくれた。Ｗｅｂの方針を話し合う。私には仕事の話が一番の薬かも知れない。脳が久しぶりに動きだしたようだ。今日も入社平成元年組みのＡ君、Ｍ君が来てくれた。点滴を忘れ仕事の話で盛り上がる。新規企画が湧いてくる。　　　　　　　　　　　　　　　点滴終了後　泥のように眠った。■2005年4月8日二年前を振り返り苦笑い。なんであんなにパワーがあったのか？部下の目の輝きが忘れられない。　　我らの最大の栄光は、一度も失敗しないことではなく　　倒れても起き上がることにある。　　権力に立ち向かってこそ改革がある。　自ら実践すること！　　　　　　　　　　　　　　　今では耳が痛い言葉？

2005年04月08日

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●家族の絆●

■2003年4月29日今日は、23回目の結婚記念日である。妻には色々苦労をかけてきた。22回目までは後を振り向くことも一切せず前向き思考、がんがん行動あるのみ、間違ったら御免感動できる感性を持て！俺がやらなくて誰がやる！本当に我社の社長になるつもりだ。しかし今は、早くガンとの闘いを始めなくてはいけない。気持ちだけが焦り空回りしている。今回の結婚記念日は何時もと違う何かをしなくては・・・病院からの脱走はちょっと無理　何か良い手はないか？天の助けか　夕方、祭日だというのに部下のＮ君が見舞いに来た。ケーキを一杯　何というタイミング　ありがとう。病院のデイルームでＮ君と家族で夕食。食後ケーキでお祝いすることができた。Ｎ君、うちの女性軍に圧倒され緊張させてしまってすまん。ほんとうにありがとう。娘達から日記帳のプレゼント　家族の交換日記にする。家族の絆を感じた。最近涙もろくなった。■2005年4月7日今日は、青葉区すすき野にある「湯けむりの里」（スーパー銭湯）に長女と一緒に行った。身体の痛みには温泉が効く。私は、福島三春の「やわらぎの湯」によく行く。もう四回目になるが先月も4泊5日でお世話になった。ラジウム泉で岩盤浴もなかなかよい。秋田の玉川温泉が有名であるが福島は東京から車で三時間ちよっとで着くので便利である。病院仲間と一緒に行くのも楽しいもんだ。まるで温泉好きのじいさんみたいだが、治療である。誤解の無いように！　　　　　　　　　　　★福島県　三春　やわらぎの湯

2005年04月07日

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●地獄の始まり●

■2003年4月26日26日深夜　まだ25日から26日になったばかり。入院当日から眠れない。原因は私も興奮状態にあるのかも知れないがそうではない。831号室はナースステーションの目の前であり、すぐナースが対応できるようにドアも開けっ放しである。即ち同室の皆様は、重病であり朝昼晩深夜も看病が必要であったのだ。深夜も続く痰がからんだ咳、痛みを訴えるナースコール　その都度、明かりが点いたり消えたり会話も聞こえる。初日にして寝不足で気が滅入ってしまった。地獄の始まりを感じて翌日、婦長に相談した。このままだと本当の病気になってしまう！？（病気なのに！）婦長は快く部屋の移動を了解してくれた。但しベットが空けば・・・そして気になったことを言っていた。「やっぱり！御免なさい」本当に皆さん重病患者だったのだ。4月30日835号室に移動　831号室の皆様頑張って下さい。１つ目の地獄はクリアした。■2005年4月6日我家の三女「ティニー（シーズー犬♀7才）」と散歩をした。散歩も久しぶりであった。冬の間は・・・・である。万歩計も6000歩以上をカウントしてご苦労さまと言っていた。鶴見川の土手で一休み　平日の昼間　犬の散歩　春の日差しを感じていた。私も人生観が変わったものだ。二回転半位か？若いころからの春を思い出していた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　★桜満開

2005年04月06日

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●五人部屋●

■2003年4月25日今日から何時退院できるか分からない入院生活の始まりである。受付事務で手続きを済ませいざ病室へ婦長と担当看護士に説明を受け、これからお世話になるマイベットルームへ入り口から左側に三名、右側に二名の五人部屋である。左側手前がマイベットだ。部屋の皆さんに挨拶をした。皆さんお年寄りで具合悪そうである。私は、少し咳がでるがほとんど自覚症状がない。ピンピンしているのである。何だか申し訳ない感じである。抗癌剤治療スケジュールは一週間後からである。それまで血統値・白血球等の安定のため検査や薬の投与が行われた。そして十分に睡眠をとり体調を万全にする事が私の仕事である。病院の消灯は10時である。　こんなに早く寝たことがない。　　　　　　　　　　　　・・・・・今日から831号室地獄が始まった。■2005年4月5日今日は、二子玉の高島屋にあるトラベランドに行った。4月15日から4月20日まで5泊6日の札幌旅行を計画したのだ。目的は　　・友人の結婚式（彼には悪いが50歳にして初婚）　　・おばさんのお見舞い（私も重病人であるが）　　・親孝行（両親は東京に20年以上前に移り住んでいる）　　　　航空券、高級ホテル、温泉旅館、レンタカーで７万/1人　　　　5泊6日にしては安い？体調は動きすぎて悪し　首・肩・背中が痛い　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆桜は三分咲き

2005年04月05日

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●会社に報告●

■2003年4月23日検査での最終結果を担当取締役、部長に報告途中経過で最良・最悪のケースを伝えていたので淡々と聞いて頂いた。プレゼン、デモ、説明会、勉強会での説明、説得は得意としていたが、今回の報告は声が小さく少し震えた。会社としては一番重要なスケジュールが決まっていない。いつ復帰できるのか？三ヵ月後、半年、一年、それ以上・・・・新設部署「戦略事業部」は三年目でありやっと軌道に乗ってきたところである。取締役がいった。「体を治すことが優先　いつまでも待っている　戻るまで部長が兼務とする。」ありがたい　涙がでた。部長が了解してくれた。「君の部下は全員優秀であり私も含めて協力し埋めていくよ」本当の兄貴に見えた。4月25日入院までネットで情報収集　勝つためには相手を知ること　現状分析　データマイニングも必要　サンプルデータ収集　戦略事業部（病院内横浜分室）発進■2005年4月2日首・肩が痛くＳ大学麻酔科ペインクリニックに通っている。9時半に外来　右首に麻酔注射　超音波治療　痛みがとれるが麻酔によりふらふらする。午前中に治療が終わり昼食は家族でラーメンに決定。センター北あいたいにある「ラーメン甲子園」　今ラーメンミュージアム？イベントがホットである。山形ラーメン「天童」醤油特製ラーメン850円　　うまい！

2005年04月02日

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●がん宣告●

■2003年4月20日横浜市都筑区Ｓ大学病院呼吸器ｾﾝﾀｰ外来Ｓ先生から三ヶ月に及んだ検査結果を妻と両親と私の四名で聞く。　　・病名　　　　非小細胞ガン　肺腺ガン　　・ステージ　　３ｂ期　先生から「今後の治療について」の説明をしていただいたがあまり覚えていない。ただ母親が余命どの位か？イレッサはどうか？など先生に質問していたが、記憶は先生の困った顔をしていたこと位で頭は真っ白だった。天気は晴れていたが風があり肌寒い一日だった。桜は咲いていたかどうか覚えていない。妻は泣いていた。■2005年4月1日昨日まで首、肩が痛かったが今日は体調良好！ＰＣに録画したラジオ体操第一、第二を三クールこなす。今日からドラッグストアで仕入れてきたコエンザイムＱ１０・アルファーリポ酸・Ｌカルニチンを開始した。午後に予約しておいた気孔整体に散歩がてらいく。帰り途中に本屋で飯島夏樹さんの「ガンに生かされて」を買う。万歩計　6448歩家の前の桜はまだまだで眼を凝らしてやっといちりん咲いているのを発見来週の後半位がきっと満開になるだろう。

2005年04月01日

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