NHK大河ドラマ・天地人 「愛」の芸文まつり川柳作品の一次選考を終えました
・ NHK大河ドラマ・天地人 「愛」の芸文まつり川柳作品の一次選考を終えました。 「愛」という大きなテーマに、多くの作品が集まりました。 しかし、このテーマは、既に多くの名吟を生み出しています。いったい、時代の空気を描く「あたらしい愛」の句が生れたのでしょうか。 選考会は1月13日に「天地人」の地元・米沢で行われます。 発表は、後ほど…。 ちょっと興味深い結果は、応募者のピークは団塊の60代にありましたが、入選候補として挙げられた句の選択率をみると、70代の作品が高率で推薦されています。 30代、40代は比較的多くの句が寄せられましたが、内容的に見ると愛の「既成概念」を説明したり、日常における「愛の行為」を報告したりするのにとどまり、句としてアピールが感じられなかったことです。 それに比べ、70代は、作句技術の上手さが目立ち、また、眼のつけどころも、既成概念に囚われない柔軟性を感じます。 また、10代は、応募数が少ない割りに、新鮮な句があり、高率になっています。 年齢別の応募構成比と、応募句からの推薦率を以下に示しました。 年齢構成 応募構成比% 入選率% 10代 1.3 13.6 20代 5.9 6.4 30代 14.9 3.3 40代 13.3 4.8 50代 15.3 6.7 60代 21.5 6.2 70代 18.9 12.3 80代 4.3 5.5 90代 0.5 0 多くの句が集まる<公募>において、同想や類想の中に埋没するような既成概念の世界は、作品としてどうしてもアピールの強さに欠けます。 選者としては、できるだけ新しい「愛」を取り上げたいと努力しました。 しかし、「愛」という身近で大きなテーマは、これまでにも多くの作家により描かれており、なかなか斬新なものが得られないのも事実です。 作句の上での大きなヒントになると感じました。