2007/12/11(火)22:23
15の春
皆が卒業したら・・・もう先生なんて呼ぶんじゃないぞ男子は千蔵さん女子は千蔵君と呼ぶように・・・卒業してして行く教え子にそう説いた
「先生、志望校に合格したらデートしてください」予想をしていなかった女生徒の発言・・・『あのな・・・俺は一応は先生なんだけど・・・』「卒業したら先生じゃなくて千蔵君でしょう」やられた・・・吐いた唾を飲み込む訳にいかず・・・合格したらデートすることになった
合格発表当日祈る気持ちで電話を待つ「先生、合格しました」生徒からの電話が何度となく繰り返されたその中にはもちろん・・・
高校受験を終えて家族旅行に出掛けていた彼女「先生・・・千蔵君、お土産があるから取りに来てもらえませんか?」『こんな時間に2人であったら世間の目が・・・』「もう先生じゃないから・・・」ドツボかな・・・まぁ・・・お土産を取りに行くだけだし彼女の家の前まで車を走らせた
車に乗り込む彼女「先生、お土産ね」一点の曇りもない少女の笑顔にたじろぐ・・・手渡されたお土産はお守りだった飾り気のない気持ちが嬉しい彼女の頭をポンポンと軽く叩き『ありがとうね』そう言い終わらない千蔵の唇を少女の柔らかい唇が軽く塞いだ突然の口付けに息が止まりそうになる口付けて俯く少女千蔵が悪い事をした訳ではないのに罪悪感が頭を持ち上げる「初めてのKissが千蔵君で良かった」
心の中で・・・それは困る・・・何も初めての口付けが千蔵でなくても・・・更なる罪悪感に襲われる「今度の土曜日、デートしてくださいね」断れずに・・・デートの約束をしてしまった