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カテゴリ:韓国・ソウルの歴史
赤煉瓦の旧ソウル駅舎が2年間の修繕工事を終え、新たに複合文化空間「文化駅ソウル284」として今月はじめにオープンしました。史跡284号に指定されている歴史ある建物ということなので、ちょっと時間を見つけていってきました。 実は午前10時20分ごろに行ったのですが、なぜか正面玄関前にはマーカーコーンを立てて立ち入り禁止状態。同じく待っている人に聞いたら11時開館とのこと。でもなんにも案内の説明書きがありません。これでは観光客、こまっちゃいますね。(←韓国観光公社さん、これは改善ありです) 全景はこんな感じです。 外観は以前より綺麗になった感じ。韓国のほかの煉瓦系の歴史ある建造物が結構、変なペンキで塗られてしまうケースがあるのですが、旧ソウル駅はならなかったので幸いでした。 そして40分ほど別の場所にぶらぶらしてから再度11時に来たら入れました。。。 入口上の時計、旧ソウル駅のトレードマークのような感じでしたが、拡大してみたら、どうも日本の会社の時計らしい。
KOSEISHAの文字。ネットで調べたら、とあるブログに明治時代に創業された東京品川の光星社という会社の製品らしい。でもこの翼のようなマークは戦後ついたというような記述もあるのですが、建物ができた1925年につけられたものなのかどうか、ちょっと調べてみたいと思います。 さて、中に入るとこんな感じです。入るとすぐに玄関ホールです。
1階には・・・ こちらが貴賓予備室 貴賓室はこちら 当時の貴賓室のようすはこんなだったようです。(昭和5年に当時の京城(現ソウル)で発行された「朝鮮の都市 京城 仁川」(大陸情報社、京城府)より) なんとなく趣が残っています。
こちらは2階へ向かう階段。手すりは当時のもののようですがほかはかなり新しくしてしまった様子。
2階には補修工事時の壁の内部をそのまま展示している部屋があります。 ガラスに反射してよく見えませんが、当時の壁の内部構造(本物)が分かる展示です。 工事のときしるしでつけた漢数字「五」という字も見えます。 実はこの補修工事が始まる直前までこの建物で展示会をやっていて見に行ったのですが、そのときのほうがもっと壁の崩れたところから日本語で木の組み方の指示をした走り書きが壁を支える木材に書いてあったり、建設当時の様子が分かる箇所がかなりありました。どこかに写真データがあるはずなのでまた後日探してブログに載せます。 2階の一番大きな部屋がここ。大食堂・グリルがあったところです。その名残の厨房と大食堂の間の仕切りも残っています。 当時の大食堂はこんな感じでした。(前出の「朝鮮の都市 京城 仁川」(大陸情報社、京城府、昭和5年)より) 厨房との仕切りの窓も写真奥の方によく見えます。
実はこれ以上に結構いい場所があったんですが、美術展の会場になっているため、会場監視のアルバイトの人から各部屋・ホールにある美術作品は著作権の問題があるので撮影だめ、ただし各部屋だけならOKとのことだったのでこのような写真だけになってしまいました。 ちなみに9月いっぱいまではオープンして間もないので無料で公開とのことです。10月からは大人2000ウォン、こども(小学生以上)1000ウォンとなるそうです。 いまのところ美術作品もあまりなく、いまいちぱっとしませんが、昔のソウル駅の様子を見てみたい方はどうぞ。でもほとんど案内表示もない状態なので分かりづらいですが。。 もうすこしこの建物自体が史跡に指定されているので、建物自体の説明表示や案内パンフレットを増やしたほうがいいような。ブラタモリ的観点からもうちょっと突っ込んだ歴史的建造物の紹介をしてほしいと思いました。 旧ソウル駅舎と同時代のソウルの建造物など日本と関連がある施設・場所などについては10数年前ほど前に出た「ソウルに刻まれた日本」という本が詳しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年08月20日 00時00分28秒
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