韓国ソウル便り 私の韓国レポート番外編

2017/03/15(水)09:23

儒教式法治とポピュリズムと政治闘争に混迷する韓国

韓国のHot Issue(54)

「儒教式法治」を極める韓国 元日本経済新聞ソウル特派員である鈴置高史さんの記事。この記事が面白いのは、現在韓国での一連の動きに対してタイトルにある儒教式法治という韓国独自のドクトリンを持つ民主主義だと説明している。肯定でも否定でもないが、行動の原理を理解することは重要である。 簡単に要約すると「韓国は果たして法治国家なのか」という昨今一連の韓国司法の判決に対する批判や疑問に対して、韓国での法の解釈は、国民的コンセンサスの得られる落とし所と結びついて行われると説明しているわけで、西洋的な法解釈ではないというもの。 こういった論は、実は以前からもあり京大の小倉紀蔵教授(韓国哲学)も韓国式の民主主義について言及しているのをテレビで見たことがある。(こういう時期に小倉教授にはもっとメディア露出して弁を披露してもらいたいものだが、純粋に学問にのみ向き合うかメディアを通じて大衆とも向き合うべきかで悩んでおられるとの話もあるが。) ただ、実際にはポピュリズムを利用した政治闘争、もしくは独特な思想・政治的意図思惑により扇動されている一面も大きくあり、歴史や文化を背景として自然な流れで生まれた原則だけが働いているわけではない。それは韓国人の中にも現状の動きや司法的判断を疑問視する、もしくは強く批判する論評が存在しているからだ。(記事でも言及されている) 韓国の文化的な要素と政治的意図が絡み合っていることは見逃してはならないだろうが、儒教的考え方の政治や社会に対する影響は何も韓国に限ったことではない。アジア人としてアジアの一員として日本人も深く理解しておく必要があると考える。 にほんブログ村

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