芦屋‘庶民派’「至福」ライフ

奥さんの実家で、義弟夫婦も交えた食事を楽しくいただき。
ぐっすり眠った翌朝。１８きっぷ夫婦の朝は早い。のです。

6時過ぎに起床、着替えて顔を洗い、７時にはそそくさと
出発です。駅までは徒歩５分、コンビニでもあれば、という
目論見だったのですが、奥さんの言うとおり、
南岩国駅前にはコンビニなぞ、ありゃしない。。。。

仕方なく、駅に直行、０７２２の電車に乗ります。
発車後車掌室の窓をコンコン。１８きっぷに改札印をもらいます。
さて、乗り込んだ電車は実は下り。そう、新山口行き。
実は今日の予定、いきなり「１８きっぷ以外」を使います。
すなわち「フェリーで四国へ」というルート。

ふふふ。。鉄っちゃんで無い証明ですよ、ほほほ。
フェリーにだって乗っちゃいますよー。私たちは。
山口の柳井港から愛媛は松山へ。

電車が柳井港駅に到着したのは０７４８。
出航まで約40分。風の冷たいこと冷たいこと。
乗船券の発売もまだだし、どうしようかと見回すと
フェリー乗り場前の小さな雑貨店が開いています。
ありがたい。早速私はおにぎりと、どん兵衛を。
奥さんはサンドイッチとカップヌードルシーフードを。
ともにお湯を注いでもらって、セロテープで止めてもらい
フェリーの待合室へ。寒いんですけど、風はしのげる。。。

旨い。暖かい。ありがとう、カップ麺さん。ですよぅ。
そして、シーフードヌードルは本当にパンと合う。
トリビアの種は本当でした。。

防予フェリーは柳井港を０８３０分に出航。
松山の三津港を目指します。瀬戸内らしく島を縫うような
航路で、飽きずに景色を眺められるのが良いところ。
椅子席も、カーペット席もあるし、展望席まで。
夏には屋上のプールが無料で使えるとは子供づれにも最高。
さらに、なにがすごいと言って、前方の景色です。

フェリーでは珍しいと思うのですが、椅子席の最前列に座ると
前をさえぎるものが何も無い。１８０度のパノラマが。
などとあちこち移動しつつ２時間半の旅はあっという間に終了。
１０５５に三津港に到着です。

ここからは伊予鉄道の三津駅まで徒歩１５分。
小さな市場を通り抜けての楽しい移動です。
三津駅に到着すると、これがまた木造の素敵な駅。
これはちょっと味わう必要が、と１本電車を見送り
ついでに駅前の書店で簡単に下調べ。

１１３４の電車に乗車し、松山市駅に１１４８着。
ここで昼ごはんを食べようという算段です。

駅を北に出て、左に進み、路面電車の駅を超えて
向こうに渡ろうと歩いていると、角にじゃこ天屋を発見。
これは、今日の電車のお供に買わなければ！！

店頭に立つと、じゃこ天に４段階の値段が。
中でも際立って高いのが「ハランボ」という
魚で作ったという「特上じゃこ天」
なんと、一枚で１６０円です。安いじゃこ天の倍以上。

しかし、どう見ても旨そう。なのでこれを４枚
あと、下から２番目の値段のを４枚。わくわくです。

この後、うどんやを探したのですが、目指す店はお休み。
なので事後策でラーメンをいただきました。
（ラーメンの話は別の日にまた）

おなかを満たしたところで、路面電車の駅に戻ります。
道後温泉に行くためです。
と、ちょうど「坊ちゃん列車」が居るではありませんか。


かっこいい制服を着た青年３人が、列車の横で切符を売っています。
早速一日乗車券（坊ちゃん列車一回含む）５００円を購入。
記念写真を撮ってもらったりして、おおはしゃぎです。

この列車。機関こそディーゼルとは言うものの
「列車」なのが新鮮なんですよね。客車は小さくて可愛いし。
「しゅっ、しゅっ」という効果音も上げながら走るし
ときどき汽笛は鳴らすし。。特に観光客には注目の的。
（松山市民には日常の風景な様子でしたが（笑）

約２０分で道後温泉駅に到着。お客さんがみんな降りると
機関車は客車と切り離されて少し前進して、、、
ストップすると車体が３０センチほど持ち上がったのです。
どうやら車体にジャッキが内臓されているようで
持ち上がった機関車を乗務員さんが手で「よいしょ」と押して
１８０度回転させてしまいました。
これで復路も機関車が前を向いて走行できるのですね。

これで乗員が３名（運転士１名、車掌１名、助手１名）だった
理由がはっきりしました。人力で方向転換するためとは。


さて、今日は先を急ぐ旅。というか時刻表とにらめっこの旅。
道後温泉での時間は１時間ちょっとです。
坊ちゃん列車と分かれた私たちは道後温泉本館に急ぎます。

千と千尋の神隠しのモデルとしても有名なここ。
私は始めての訪問で、ちょっとどきどき。

単に入浴するだけなら４００円ですが、今回はちょっとふんぱつ
浴衣がついて、座敷で休める二階席８００円を選択。
これが、大当たりでした。

お風呂そのものは同じなのですが、座敷で浴衣に着替え
階段を下りて向かうお風呂には、何とも言えない風情が。
何よりお風呂上りに座敷に座りいただくお茶。
そして背後の障子を開けると本館前の街並みが直接に。

写真を見ると、夏は障子を開け放ってあるようで
開放感満点の「風呂上りを縁側で」な楽しみがそこには。
是非、夏の道後温泉にもう一度こなければ。です。

さて、道後温泉本館を出たのは２時前。JR松山から
１４４９発の電車に乗る予定ですので、ちょうどぎりぎり。
路面電車で到着して約２０分の乗り継ぎでした。
ビール、、、はトイレがヤバイのでチューハイを購入。
ここから坂出（香川）まで４時間半、各駅停車の旅です。

車内で早速出てきたのが「じゃこ天」です。
これがまた、旨い！！
できるだけ小さくちぎって食べるのですが
やめられないとまらない、ですよ。これは。

二種類を１枚ずつ食べたところで必死にストップ。
車窓を楽しむことに専念します。

山陽本線と違い単線なので、たびたび駅で止まります。
おかげでトイレの無い車両でしたが困ることは無し。
観音寺での乗り継ぎを含め、順調に道を進みます。

途中、右手に輝く雪の山脈が。特に壬生川近辺
前方の湾を挟んで立ち並ぶ雪の峯みねは
まるで立山連峰のような見事な景色。
西日本最高峰、石鎚山でした。
時間帯としてもちょうど夕刻の低い太陽が
山影と白い雪面を際立たせ、すばらしいの一言。
今回の絶景ナンバー1でしたね。

さて、坂出で下車（１９１７）した私たちは
少し迷いながら市役所方面に歩いてうどんを食べ、
四国でのお品書き達成！！　急ぎ坂出駅に戻りました。

１９５７発のマリンライナー６０号に乗車します。
坂出でうどんを食べる時間を稼ぐため、前日から旅程を組み
広島駅で指定席券だけを購入していたので席取りの心配は無し。
と、安心していたのですが、なんと、普通指定席は
二階建て車両の１階席。。高架路線では、防音壁が邪魔で
何にも景色が見えないのです。。うおーーーー。

まあ、この期に及んで立って移動するのはまっぴらなので
座れるのは大正解なんですけど、ちょっと悔しい。
でも、瀬戸大橋を渡っている間は防音壁もなく、景色が、、
なのに真っ暗なので面白くないし（笑）

ともあれ２０３５に列車は岡山に到着。
さて、ここから２駅だけ、姫路までは新幹線です。

昨日、いろいろと計画してみたのですが、岡山姫路間を
復路まで各駅停車で移動すると、時間もすごくかかりますし
何より車窓の風景が単調で面白くなさそうだったのです。
なので、道後温泉で時間を確保することも含め
岡山姫路間だけは新幹線を利用することにしたのです。

金額としては３１３０円。相生で降りれば２０５０円ですが
体力と、家に着く時間を考えて、１０００円ほどは奮発して
姫路までひかり号（レールスターでした）に乗車。
自由席でしたが、幸運にも座ることもかない、楽々移動。
岡山２０５２発、姫路２１１４着。

あとは姫路２１２１発の新快速で、一路芦屋へ。
往路はトラブルを含め２時間２５分かかりましたが
帰りは４５分でバビューンです。


青春１８きっぷだけにこだわるよりも
ちょっと上乗せ料金で楽しんだ今回の旅行。

フェリーの瀬戸内旅、路面電車、温泉、じゃこ天
単線の各停旅、絶景の雪山、地ラーメン、讃岐うどん
瀬戸大橋列車移動、ひかりレールスターと
なかなかに盛りだくさんだった今回の１日旅、
費用はこんな感じでした。

１８きっぷ２３００円
フェリー２５００円
伊予鉄道３００円
路面電車５００円
マリンライナー指定券５００円
新幹線３１３０円

合計すると９２３０円となりますが
これだけの内容なら納得かな。というところです。

夏にはムーンライト松山でも利用して
また、来ようかなあ、愛媛。