アズレウスのくつろぎTIME

2015/10/23(金)01:51

演奏会に向かって(合唱祭、第九)

音楽(10)

今年もコーラスが忙しい季節になってきた。とりあえずは今週末25日の日曜日の市民合唱祭。来月は県民合唱祭(今年は八戸市なのでバスで一日がかり)と、老人ホームへボランティアでコーラス慰問のお仕事。そして12月の第二日曜日が第九本番。  毎週水曜日に午前おかあさんコーラス、同じ水曜日の夜、一旦家に帰って家事をしてから夜に第九練習に出かけている。先日行きつけの美容院に合唱祭と第九のポスター貼りを頼んで、第九のチケットを少し置かせてもらってきた。 その他には音楽好きなお友達3人に郵送で先日チケットを手紙を入れて送った。昨年も送ったが二人来てくれた。一人は私が今いるパソコンのNPO団体で一緒に学びスタッフをやった仲間だったが今は会を辞めて家にいるが、彼女の義姉がコーラスをやってるせいでコンサートを聴きに行くことなどが好きな人だ。彼女は昨年、終了後日会ってランチをお礼にごちそうしてくれたが、唯一今のパソコンの会の様子などを聴いてもらえる人だ。又他の一人は7年ほど前に市民センターで着付けを習ったときに知り合い、ランチを時々した仲だったのだが、学生時代にコーラスをやっていて、一度第九にも出たことがあるという私と同じソプラノの彼女、今は手話のボランティアの趣味をしてるらしいが、いつものんびりとやさしく気配りのある人だ。彼女は今までも私のコーラスの定演にも聴きに来てくれたし、そのたびにいつもお菓子を受付にお礼に届けてくれる。そして、もう一人は理容院の奥様で、彼女も着付けの時に仲良くなり彼女も一緒にランチした仲の人だが、何せ12月は床屋さんはかきいれどきで、ご主人と二人での商売のため、昨年は残念なことに急遽来れなくなって、本当に残念がって申し訳ないと電話くれ、逆に恐縮してしまった。でも彼女は学生時代にブラスバンド部で音楽が大好きな人で、今は忙しい中仕事だけの人生ではあまりにも虚しいと思ってと言い、三味線をずっと習っている。今年もこうして券を贈ったがその理容院の彼女から今日お礼の電話があった。「私のこと、今でも忘れないでこんな風に券を送ってくれるなんて、すごく嬉しかった」と言ってもらえた。「高い券なのに申し訳ない」と言うので、私は「このチケットというのは出演する人は一人8枚割り当てられて自己負担なんだけど、でも誰にもあげなければ、ただのゴミになってしまうだけなのよ。それにこういうものは興味のない人はいらないものだから誰にでもあげられるものではないの。だから私は自己負担でもどうでも本当に聴きに来たい人にあげて、来てもらえたらそれだけで本当に嬉しいのよ。」と言ったら彼女は納得してとても喜んでくれ、「今回はもう市民合唱祭も第九も両方絶対行くよ」と言ってくれ、「ああ!嬉しい!よかった~~!」と私も喜んでしまった。彼女は理容院の仕事の他に最近は旦那さんの母親の介護や嫁に行った娘の孫の世話など本当に今も忙しいまじめな人だ。お友達を作りたくても作ることができない環境にいるから、こうしてある程度の年齢になって同じ年頃のお友達ができて、一年に一度でもこうしてつながりを持てることが本当に嬉しいようだった。 さて今年の第九の練習風景は昨年とまるで違うと感じている。何年もやってるベテランは他の演奏会で忙しく土壇場になってから練習に来て本番に臨むつもりかもしれない。とにかく今はまだ80名くらいしか参加名簿に載ってないらしい。11月になれば本番の指揮者指導があるので、その時になって初めて参加し出すのかもしれない。又下北や五所川原からの応援参加者が数人必ずいるが、その人たちは遠方なので前日と当日のみの参加になってしまう。現に私も今年の春に五所川原市に手伝い参加したが、2回程練習で参加した。とにかく本番は100名以上の合唱団は欲しいと言うことだ。そうしないとオーケストラとのバランスが悪いので、客席への音量調節に指揮者も大変だと思う。それにしても、おまけに今年は初心者が結構男性に多いのに驚きだ。昨年はベテランのいい声の男性が何人かいて素晴らしい声を聴けたが、今年はどうも歌声厳しい感じ・・・ベテランが今のところ忙しく来てないのに加え、その初心者の中に多分一人だと思うが、音程がおかしい人がいるのがはっきりわかるのだ。その男性はバスだが、バスでも結構高い音の部分がある。そうすると出ない音域になるとその男性は急に勝手にオクターブ下げて歌うのだ。つまり楽譜通りの音ではないので他の人と合わないことになる。それを練習の時指導者が「裏声でもいいからオクターブ下げて歌わないように、そういうのは結構客席に目立って聞こえるから」と注意したが、個人攻撃するわけにもいかないので、誰ともわからず、本人は多分自分のこととは思ってないらしくそのままずっと音程がおかしい。実は私の所属する合唱団にも最近入ってきた初心者がそういう人が一人いて、どのパートの音でもないのでハモらず実に気持ちが悪く困っている。指揮者がいくら注意しても直らず、周りが大きな声を出してそれを消すしか方法がないのだ。多分カラオケなんかで自分で高い音が出ないと勝手に音程を下げて歌う感覚でいいと思っているのだろう。あとは第九で注意されるのは演歌風の歌唱法はご法度だ。下からすくい上げるような音の出し方は何度も注意される。きちんとした楽譜通りの音にスパッとはまるように小節の前に事前に体をつくって準備して声を出すこと、そしてどうしても油断すると遅れがちになるリズムテンポが楽譜より遅くならないように気を付ける事。そして、今年のテーマ(もっともこれはコーラスの基本だが)は、一人で頑張って人の声を聴かずに歌うのではなく、人の声を聴き合って皆全体で音楽を作るように心がけることだ。そして、何よりも声を大事にすること。そのためには無理に喉に力を入れない、横隔膜を下げて頭に声を響かせる、飴玉を口の中に入れてる感覚で喉をしっかりあける・・・喉の普段の管理はなんといっても部屋を乾燥させないようにすることが大事で、湿度は60%は必要で、加湿器やマスクなどが有効とのこと。先生方は演奏会であちこち旅行のときは、ホテルに泊まっても絨毯に水を軽く巻いたり、濡れタオルや軽い洗濯物を掛けたりして乾燥を防いで喉を保護するそうだ。このように毎回同じようなことを何度も何度も冗談を交えながら初心者にわかるようにかみ砕いて先生方が教えてくださる。そして、あまりにもその表現がおもしろい。例えば両手を振ってニコニコスキップして幼稚園児みたいにわざとたどたどしく歌ってみせて「これはまずいわけよ」とわからせたり、首を両手で絞めるポーズをして「こんな歌い方になってるからこれでは死ぬ!」と言ってみたり、「今の声は生っぽすぎるから、もっと気取って」と言ってみたり・・・まるで小学生にでもわかるような表現で皆大爆笑することもあり、これが楽しいからやめられないのだ。こんな練習をして本番のあの合唱ができてるなんて、やったことがない人にはわかるわけがないのだということが本当にわかって、いい勉強になる。そして、この第九の歌詞が本当に素晴らしいことは言うまでもない。「神様は天の上にいて見守り、全世界幾百万の人々たちが皆兄弟になる」というテーマに尽きる。私は毎週この歌をお腹の底から歌うたびに魂が浄化される気がする。本番はあっという間で歌う部分はたった15~20分ほどしかないが、私はそこまでに至る練習こそが「皆兄弟になる」というテーマの素を作っていると思っている。だから私は練習はどんなに慣れても絶対にサボることなく行く心構えだ。少しでもいい発声になる努力をして、少しでも会場の人々に愛が届けられるような心を作る修練の場だと思っている。指導の先生が言う。「皆が心ひとつにして声をきれいに響かせて会場に届けられたら、神様がそこに降りて見えるかもしれないよ、そうなるように歌いましょう」と。    

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