リスクリスク前々から「リスクアバース(risk averse」という言葉について、しっくり行かない部分がありました。某教科書によれば、リスクアバースの人は、こういう風に考える人の事だそうです。 ある人が、あなたにギャンブルを申し込んできます。あなたが、コインを投げて、表が出たら、あなたは、1万円受け取ります。裏が出たら、あなたが1万円を支払わなければなりません。さて、あなたは、この賭けを受けますか? もし、受け付けないなら、あなたは、リスクアバース方の人で、世間の大多数の人と同じです。 つまり、リスクアバースの定義は、たとえ、期待リターンが0円であっても、決して賭けを受け付けない人ということです。 期待リターンが0円なんだから、賭けをやってもやらなくても、同じ、と考えないのです。 ちなみに、リスクの定義(金融工学の)は、期待リターンの標準偏差、あるいは、分散です。ボラティリティーとも言われるし、変動性とも言えます。ちなみに、実世界では、マイナスリターンの標準偏差や、分散のみを計算する方法もあります。この場合、下方偏差などと呼ばれます。下方偏差を使う理由は、つまり、通常の定義だと、プラスリターンの振れも計算して、それが大きいとリスクとみなしますが、普通、プラスリターンは喜ばれます。よって、マイナスリターンの分散のみ計算するのです。特に、ヘッジファンドなどで、使われます。 追加 モダンポートフォリオ理論でいうところの、リスク分散。株式のポートフォリオがあるとします。さて、何銘柄位持てば、十分、分散ができたといえるのでしょうか?答え。20銘柄。しかし、多くの学者や、実務家も勘違いをしている人が多いそうだ。経済、あるいは、金融アセット(株式や債券)を動かす要因は、相当たくさんある。(例えば、1000個とか。。。)例えば、インフレ指標、景気指数、原油価格、設備稼働率等が、その例。海外の資産も考えると、無数にあるこれらの、価格に与える変動要因を、たった、20個の株で、分散できるわけがない、というのが一つの理由。もう一つは、リスク分散に使われる「標準偏差」は、全て過去の指標。現在から、過去を振り返ってみて、リスク分散が出来るような、最適なコンビネーションを見出すことはできるが、実際必要なのは、将来に起こること。教科書で言っているのは、20個の株のポートフォリオを100回、無作為に抽出すれば、出来ることであって、20個の株を、たった、1回だけ、選んでしまったら、それは、個別リスクになる。また、アップサイドリスクのある株だけをたくさん買うようにしないと意味が無い。インデックスファンドを25年~30年位バイアンドホールドすれば良い。途中換金は税金かかるからダメ。 |