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テーマ:今日は何の日?(481)
カテゴリ:今日は何の日
2001/09/21 岐阜県白河町の病院の通用口で、石化した小動物が見つかる。
(『ラクトバチルス・メヂューサ』武森斎市 ハルキ文庫) ____________________________________ 岐阜県白河町の保健婦の白波瀬祈と町でただ一つの病院、幣原病院の看護婦の 佐原洋子は寝たきりの老人、谷川八千代の介護で、尿の白濁や栄養剤の変更に 気が付いたが、その時は何も不信に思わなかった。病院に帰った洋子は通用口 の脇に、あまりにリアルな猫や犬の置物を見付け気味悪く思った。25日、幣原 病院で胆石摘出手術を受けたフィルス乳業の営業部の牧野の容体が急変した。 それは、全身にカルシウムが沈着したためで、緊急手術のかいなく死亡する。 同じ頃、谷川八千代が石になった。それ以後、介護を受けていた老人が次々と 石になり、他にも身体の一部が石になった患者が大勢現れた。感染症の疑いが あると判断した外科主任の来島は、保険所に連絡し、遺体は隔離した。原因は フィルス乳業のネオラクトという乳酸菌飲料である可能性が高かった。それに は、遺伝子操作した乳酸菌が使われていた。 遺伝子操作で思わぬ結果を招く話ですが、その対策として、盛岡総合医療大学 の甲斐たちが提案した方法も遺伝子操作を使っています。 それにしても、日本の感染症対策の現状が出てきますが、不備がたくさんあって 心配になります。(狂牛病の農水省の対応といい、どうなっているでしょう) 遺伝子操作した食料の安全性の公認された試験方法は、首を傾げるものだし。 この本は、武森斎市(たけもりさいち)のデビュー作です。勉強になったし、 どこからがSF設定なのか分からないし、手に汗握る場面もあるし、今後が楽し みな作家です。 ところで、奥飛騨の白河町って、白川町じゃないのかな? (2001/09/20記) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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