木漏れ日の中で

2007/01/23(火)20:07

埋葬

本(9)

マンハッタンの地方検察庁性犯罪訴追課長アレックス・クーパーのシリーズの最新刊。 アレックスって、バリバリ仕事もするし、別荘で休暇を過ごすし、まあカッコ良すぎるくらいカッコ良い女性なのです。 ちょっと現実離れしている気もするけれど、ヒロインはこうでなくっちゃあ!と思っていたら、なんと!作者のリンダ・フェアスタインも同じようにマンハッタンのアッパーイーストサイドに住み、マーサズ・ヴィニャードに別荘を持っているとか。 羨ましいわねぇ~。 本書「埋葬」はシリーズ7作目です。 どれも二文字熟字のタイトルがついています。 このこだわりが好きだわ。 今回は、ミステリーファンなら、いえミステリーファンじゃなくても誰もが知っているエドガー・アラン・ポーが話に絡んできます。 ポーはマンハッタンに住んでいたのですね。 話の最初は過去に起こった連続強姦殺人事件がまた起きたのか?!という事件で始まります。 で、ポーの作品の中に出てくるような壁に塗りこめられた死体が出てきて、一気に話が盛り上がります。 同じ犯人なのか、それとも別の犯人なのか? 583ページと厚いのですが、テンポが良いので一気にいってしまいました。 ポーに関して物知りにもなれます。 最愛の人を亡くした時、人はどうやって立ち直るのだろうか? 結婚前日、フィアンセを交通事故で亡くしたアレックスの言葉が、心にしみます。 本当に辛いのは、今まで寝る前に必ず亡くなった人の事を考えていたのに、ある日、明日の仕事の事を考えている自分に気づいた時だそうです。 辛さを越えるためには、その辛さを受け入れなければならないのですね…。

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