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メッツの松井稼頭央内野手(28)が、本拠地のシェイスタジアムで鮮烈なデビューを果たした。ホーム初戦となるブレーブス戦に1番遊撃で出場し、4打数2安打1四球の大活躍。右打席での初安打や試合を決める2点タイムリー二塁打も放ち、メッツのリードオフマンとして地元のファンのハートをわしづかみにした。
プエルトリコ3連戦で獲得したメジャー“初タイトル”のMVPをひっさげて、いよいよニューヨーク入り。灼熱のカリブの島から乗り込んだ稼頭央を迎えたのは、小雨降る気温10.5度の摩天楼街だった。 稼頭央の活躍はすでにニューヨークのファンには知られており、試合前の選手紹介からひと際大きな歓声があがった。スタンドには日本語や『WHO ICHIRO? KAZU』という応援プラカードも掲げられた。センターのオーロラビジョンには稼頭央の顔が大写しになり、打席に入る際には西武時代から使っていたブルース・リーのテーマも流れた。 ブレーブスの先発マイク・ハンプトンは、開幕2戦目で対戦して低めの変化球に苦戦した左腕。右打席での打撃が開幕後唯一の不安材料だった稼頭央だが、二回一死二塁のチャンスで迎えた第2打席で、ひざ元のスライダーを2球続けてピクリともせずに見送った1-1から一転、3球目の外角速球を小さく鋭く振り抜いてセンター返し。二塁手が好捕したが、稼頭央の俊足で楽々と内野安打となった。 メジャー右打席初安打が出ると、三回一死二、三塁の第3打席では、前打席でストレートを完全にとらえられたハンプトンはカットボールを多投したが、2-0からの内角のカットボールを稼頭央は左翼線にクリーンヒットし、これがダメ押しの2点タイムリー二塁打となった。この一打で、稼頭央は一気に地元ファンの気持ちを引きつけた。 守備でも俊敏な動きをみせた。九回、メッツは10-6と追い上げられ、なお一死満塁のピンチだったが、ここで稼頭央はA・ジョーンズの遊ゴロを華麗にさばき、遊-二-一と渡る併殺でチームに勝利をもたらした。 ニューヨークデビューに稼頭央は「本拠地初戦はすごかった。本当に緊張したが、楽しかった。思わずグラウンドを見渡してしまった。これほどの大舞台に立つのは初めて。球場やファンの声援は何とも言えない雰囲気だった。グラウンドに立つのと見るのでは大きく違う。試合が終わってホッとした」と興奮気味に話した。 アート・ハウ監督は、「いい地元オープニングだった。攻撃も守りもうまくいった。カズはきょうもいい仕事をしてくれた。2本いいヒットを打ち、特に二塁打はいいところで打ってくれた」と手放しの喜びよう。 今季初勝利を挙げたメッツ先発のスティーブ・トラクセル投手は「カズは本当に力のある選手だと思う。まず第1に守備面で貢献してくれた。キャンプから取り組んできたことが正しかったということを証明している」と稼頭央の実力を評価し、打たれたハンプトンも「カズは前回の対戦から修正してきている。とてもタフな打者だ。メジャーでも成功するんじゃないか」と話した。 シェイスタジアムは昨オフに改修工事を終えたばかり。バックネット裏に最大規模のグッズショップを設置するなど施設を充実させて、この日の開幕を迎えた。新しくなったスタジアムの新しいスターとして、稼頭央は最高のスタートを切った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.04.13 21:16:07
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