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テーマ:子どもと教育問題(293)
カテゴリ:日本のこれから(学力低下)
NHK「日本の、これから」の次回3月8日(土)テーマは「学力」です。
NHKは、多くの人たちを対象に「アンケート調査」を行っていますが、私のような教職員からの意見も大切と考えて、アンケートに答えることとしました。項目は多いので、一つひとつ質問項目と「私の回答」を紹介します。(このたびが第2回) 〔アンケートの項目1〕 問1 あなたは、子どもたちの学力が低下していると感じていますか? 上記の問いに対して私は池上彰氏の著書を根拠に「感じない」と答えたが「ベネッセ教育開発センターの調査」1、算数、2、国語でもむしろ正答率がやや上昇している、という結果が報告されている。もちろんこれだけですべてを判断できるわけではないが、少なくとも単純に「学力低下傾向」を断定できないとは言える。 問2 PISAの調査では、「将来、科学関連の職業に就きたい」という生徒の割合が7.8%と、 OECD加盟国の平均25.2%を大きく下回りました。いわゆる“理科離れ”をどう思いますか? 〔私の回答〕 心配である なぜそう思うのか、ご自身の体験などをふまえ、詳しくお聞かせください。 〔私の回答〕 同じく池上彰氏が著書のなかで触れている点であるが、2003年のIEAの調査でも「数学・理科」の嫌いな生徒が増えている。(国際平均の約2倍) また、家庭での勉強時間は中学2年生で1.0時間と調査した45の国・地域の中で最下位である。 このような現状の中で、しかも一クラスの生徒数などの教育条件がOECD諸国と比較して最低レベルであることを考えれば、「それにもかかわらず、なぜ日本の子どもたちの学力水準は高いのか」を問うべきであろう。 実際、日本の子どもたちの学力は、読解力に関してはOECD諸国のほぼ平均、他の科目においてはOECD諸国の平均をかなり上回っている。明らかに小学校・中学校職員の献身的な指導が背景にあると思われる。 (ちなみに中学2年生のテレビを見る時間は、2003年の調査では2.7時間と46か国中最大である。ゲームや携帯電話、テレビと向き合う時間が多く、読書の時間が少ない現状の中で、読解力がOECD諸国の平均に達している方が不思議なくらいではないか) ただ、日本では韓国とともに明らかに「勉強嫌い」が多い(数学嫌い:日本61%、韓国57%、国際平均35%、理科嫌い:日本41%、韓国62%、国際平均23%)。その理由としては、「しなければならない」という有形無形の「圧力」に対して子どもたちも「嫌気がさしているのではないか」ということや、小学校・中学校の教職員が心身ともに余裕がない状況の中、「自然な興味・関心を伸ばしていくような指導」がなかなかできていないことなどが考えられる。 そうした中でも「ポーランド科学アカデミーが主催する高校生物理論文コンテスト」(ノーベル物理学賞への第一歩)で3年連続入選した小石川高校の生徒を指導した上條隆志教諭の「実験・議論中心の授業」は注目に値する。。 次へ (教育問題の特集も含めてHP“しょう”のページにまとめていますのでよろしければ…) ![]() ![]() ↑ ランキング(日本ブログ村)はこちらです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.03.30 08:07:58
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