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テーマ:子どもと教育問題(292)
カテゴリ:日本のこれから(学力低下)
NHK「日本の、これから」の次回3月8日(土)テーマは「学力」だそうです。
NHKは、多くの人たちを対象に「アンケート調査」を行うようですが、私のような教職員からの意見も大切と考えて、アンケートに答えることとしました。項目は多いので、一つひとつ質問項目と「私の回答」を紹介します。(このたびが第3回) 〔アンケートの項目〕 文部科学省は、学力を「基礎的な知識・思考力や判断力・学習意欲」の3つと定義しています。 あなたにとって、学力とは何だと思いますか? 〔私の回答〕 「基礎的な知識・思考力や判断力」といっても間違いではないが、根本的に身につけさせたいのは第1に日常生活も含む「具体的経験」の中で生きる知であり、第2に「公的・社会的な問題に対する判断力」である。(当然それは、現状の社会に対する健全な「疑う知性」も含んでいる。)言い換えれば、「平和的な国家および社会の形成者」として「社会をよりよくしていく見通し」を開くような生きた知こそが必要な「学力」だと思われる。 〔質問項目〕 また、学校や家庭ではそれぞれ何を重点的に教えるべきだと思いますか? 〔私の回答〕 学校 : より良い社会を作っていくためには確かに「自然科学」「社会科学」的な知(環境問題等も含めて)を獲得させることが必要である。そのような「知」を獲得することで、社会の形成者として実践し生きていくための「見通し」もだんだん明確になってくるはず。 具体的には、急速な高齢化や生活の困窮などが問題になる今こそ、さまざまな領域で「憲法」や「生存権など基本的人権」の理念と現実、それらを実効あるものにしていく道などについて、問題を投げかけ一緒に考えていくことが必要であろう。『今こそ学校で憲法を語ろう』(青木書店)には、NHKスペシャル『ワーキングプア』を題材に「生存権の問題」を具体的に考えていく実践などが「報告」されている。 家庭 : 自分自身の大切さ、一人ひとりの大切さ、みんなが幸せになっていくことの大切さ、いい人間関係を作っていくことの大切さ、などを伝えていくことが大切。 全国で数多く結成されている「親父の会」では、さまざまな遊び的行事や自然体験・環境学習など、子どもたちにとって不足しがちな体験の企画・創造を通して上記のことを実感できるような機会を生み出すよう活発な取り組みが見られる。 〔質問項目〕 なぜそう思うのか、ご自身の体験などをふまえ、詳しくお聞かせください。 〔私の回答〕 HR担任や生徒会担当として教育に当たり、あるいは総合的な学習の時間などを企画・実践しつつ、「体験を通して健全な自己形成ができる」ということを実感する機会を数多く得たため。 自分自身が受けた教育は「進学校」のそれであったが、上記のような面が決定的に不足していたことを感じる。例えば「有名大学」に入って「国家官僚」になる場合にしても、そのような「自己形成」や「よりよい社会の形成者として実践し生きていくための姿勢と知」はきわめて重要であると思われる。 次へ (教育問題の特集も含めてHP“しょう”のページにまとめていますのでよろしければ…) ↑ ランキング(日本ブログ村)はこちらです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.03.23 19:42:50
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