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2008.02.26
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昨日、『精神現象学』末尾で描かれている「行動する精神(個の精神)」と「評価する精神(共同体精神)」の対立と和解について要約しました。

 しかし、「自分自身の中にある矛盾や他者との対立が成長(発展)につながらず、堂々巡りの悪循環を生み出す」という現実についてどのように考えるべきなのでしょうか。

 20世紀の思想家JPサルトルはヘーゲル思想を高く評価しつつも、「人間関係」の問題については一種の「楽観主義」があるとしています。そして、サルトルは初期の哲学書『存在と無』の中で「相克(あらそい)」こそが人間関係の実相である、というのです。

 サルトルは、「“私”の魅力や卓越性を“主体である他者”に認めさせようとする態度」(愛、言語による誘惑、虚栄など)と「“私”を自由に評価・意味づける“主体としての他者”を否定しようとする態度」(無関心、憎しみ、暴力など)を例示します。 

 彼は、人間関係の様相を具体的に描きつつその本質に迫ろうとしていますが、その考察は極めてリアルで私たち自身の経験とも重なり合う部分が多々あるのです。

 教育現場において 「生徒が荒れたり自己を閉ざして指導が成り立たない状況」を体験した教職員も、「堂々巡りの相克(あらそい)」としか言いようのない体験 をしているでしょう。(逆に、尾崎豊の「卒業」の内容から、生徒たちの体験や心情もうかがえます)

 ヘーゲリアンであった故 鞠川了諦氏は1984年の高生研大会基調で「指導困難な状況」の背景にある子どもたちの「もがき」について指摘しています。

 「重要なことは、この〈ゆがみ〉が、生徒たちの主体(個)における、成長しようとするちからとこれをおしひしぐちからとの相克の所産にほかならないということである。その意味でこの〈ゆがみ〉はむしろ〈もがき〉Struggleであり、固定的な静態と見るべきではなく、生きた動態としてとらえるべきだろう。」

 「すぐれた実践(指導)は、かならずそのよるべき仮説を持っているが、それは子どもの存在把握における成長可能性の確信である。」

(子ども・人間の中に「いま現れている否定的な自分」とは異なる「成長したいというもう一つの自分」が存在し、もがき葛藤しているという見方はまさしくヘーゲル的です。)

 さて、「堂々巡りの相克」を乗り越えていく道としてヘーゲルが示唆していることは何か。昨日はポイントの“2”として、自分の中に「相手と相互承認しあう関係」を求める意思(共同性への意思)があることに気づくこと、を挙げました。

 それに加えて、 人間には「現在あらわれている否定的な自分」を越えて「成長しようとする意思」が存在すると“確信する”こと、成長可能性と同時に小さな一歩を“承認”していくこと、が大切ではないでしょうか。

 確かに、生徒の中にも同僚の中にも自分自身の中にも「否定的な面」は数多く存在します。(特に大人の場合、必ずしも健全でない「プライド」が強固に形成されていることもあり、それが成長の妨げとなっています。)

 この「否定的な面」に向き合わざるを得ない場合は多々ありますが、人間の中に「相手と相互承認しあう関係を求める意思」「成長しようとする意思」が存在することを信じるところから“実践”を出発させることが大切なのではないでしょうか。

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Last updated  2019.03.23 20:06:11
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