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2008.09.15
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カテゴリ:特別支援教育
NHKのラストメッセージでも放送された糸賀一雄(「知的障害者福祉の父」といわれる 1914~1968 )について私は次の点に注目してきた。

1、「人間」という抽象概念ではなく、個性ある「この子」として、誰とも取り替えることのできない個性的な自己実現の主体として「発達保障」という考え方を強調したこと。

2、本来一人ひとりが光り輝く存在であり、「障害」を抱えた人も分けへだてなく共に生きることのできる社会こそ「豊かな社会」であると主張したこと。


 ラストメッセージの視聴を機に読むことになった『この子らを世の光に』~糸賀一雄の思想と生涯~(NHK出版)の紹介を続けてきたが、このたびは一応のまとめとしたい。

 糸賀は、福祉の思想そのものについてこう述べている。
 「福祉の実現は、その根底に、福祉の思想を持っている。実現の過程でその思想は常に吟味される。どうしてこのような考え方ではいけないのかという点を反省させる。福祉の思想は行動的な実践のなかで、常に吟味され、育つのである。」(196頁)

 「(・・・)社会福祉といっても、社会という集団が全体として『福祉的』でありさえすればよいというのではない。つまり、社会が豊かであり、富んでいさえすれば、そのなかに生きている個人の一人ひとりは貧しくて苦しんでいるものがいてもかまわないというのではない。社会福祉というのは、社会の福祉の単なる総量をいうのではなくて、そのなかでの個人の福祉が保障される姿を指すのである。」(197頁)
 
 ちなみにJSミルは次のような見解を述べている。「ナザレのイエスの黄金律の中に、われわれは功利主義的倫理の完全な精神を読み取る。おのれの欲するところを人にほどこし、おのれのごとく隣人を愛せよというのは、功利主義的道徳の思想的極地である。この理想に近づく手段として、功利はこのように命ずるであろう。(・・・)」

「第一に、法律と社会の仕組みが各人の幸福や利益を、できるだけ全体の利益と調和するように組み立てられること。 第二に、教育と世論が、人間の性格に対して持つ絶大な力を利用して、各個人に、自分自身の幸福と社会全体の善とは切っても切れない関係があると思わせるようにすること。」(198頁)

 「私の仰ぎ見るすべての人たちの考え方は、人と共感するよろこびとか、他人のためひろく人類全体のためにということを人生の目的にする気持ちこそ、もっとも偉大なそしてもっとも確実な幸福の源である、というところにあった。」(199頁)
 これ(上記JSミルの思想)は晩年の糸賀思想とまったく重なる。
(・・・)

 私(著者)の印象を述べれば、「発達保障の考え方」を中心とした糸賀の福祉思想は、ソーシャル・ポリシーやソーシャル・ワークの欧米諸国の権威ある理論家によるものよりも、はるかに平易であり、かつ哲学的にはより深いものである (200頁)

 糸賀一雄の福祉思想は、(・・・)福祉サービスを利用する人間の尊厳をふまえ、その基本的人権を尊重し、その自立生活を支援するために、適切なサービスを提供すると同時に、人々の意識変革を図り、条件整備など周囲の環境をととのえ、社会全体をより人間的なものに変革しようとする考えである。(203頁)

 特に糸賀の「この子らを世の光に」という理念は(・・・)21世紀の福祉社会を担ってもらう日本の若い世代に伝承していく、そして世界の人々にも伝えていく国際的に価値ある人類的な福祉遺産としての値打ちが立派にあると確信する。(203頁)

〔コメント〕

 われわれは、哲学や思想を近代以降は欧米諸国から、古くは中国などから輸入してきたが、ともすれば「流行」に右往左往しながら一種の「文化的教養」として要領よく吸収しようとしてきた面がある。

 しかし、糸賀の場合そうではない。その「哲学」「思想」は、あくまで現実と格闘しながら形成された「実践思想」だった。そして、そのような実践(現実と格闘しつつそれを変革する思想的展望を見出していく営み)こそ、彼の人生そのものだったと言える。

 糸賀の生涯は54年で終わったが、彼自身次のように述べている。「一秒とか一日とかいう時間の観念を、どれだけ濃縮して、その人その人の心理的時間に変化させるかが、人生を長くも短くもすることになるのではあるまいか」と。その点、「いつでも、どんなときでも精一杯の自分を生きることにきびしくつとめた(房夫人の言葉)」という彼の人生は限りなく充実した生であったといえるだろう。

 このような糸賀の生涯、そして「この子らを世の光に」・「発達保障」を軸とする彼の思想に学びつつ、その理念と実践を発展させることが、福祉・教育の分野にとどまらず「この社会を担う一個人」にとって求められているのではないだろうか。 

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Last updated  2019.03.30 09:33:26
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