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カテゴリ:しのびよる貧困 子どもを救えるか
セーフティーネットクライシス しのびよる貧困 子どもを救えるかの紹介(最終回)です。 神野直彦(関西学院教授) その意味では、「貧困問題(解決)」のスタートラインにまだ立っていない。
神野直彦(関西学院教授)
〔コメント〕 ゲストが交換した意見について特に付け加える必要もなさそうです。湯浅氏が『反貧困』などで提起してきた「深刻な現実(番組ではVTR・グラフ等を資料に)」を共有していけば、「将来も見通しつつ今何を大切にすべきか」という点については(企業経営者も含めて)おのずと合意が形成できるのではないでしょうか。 番組で示されたものと別のグラフ(紙屋さんのHPより)も下に紹介しておきます。 日本ブログ村と人気ブログランキングに参加しています 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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「子どもは社会の宝物」・・・子どもを育てる責任は社会全体で負う・・・・・・
* その通りです。 これを無視したら、国は、ダメになりますね。 応援して戻ります。 (2009.10.31 18:01:26)
戦前、戦中の「天皇の子ども」的な思想では困るが、
個人に帰しては子どもをダメにしてしまう。 豊かな親は過保護になり、貧しい親は劣等感を抱く。 そういう社会にしたのが、 市場原理主義の競争主義的な教育だと思う。 ベースとして、教育が立身出世の道具だったこともあるが、 民主国家の理想像を描けずに、 教育者の中に“現実主義的”な対応からか、 競争主義こそが正しい道であるかのように考え、 推進する者が多くなったことが、一番の原因だろう。 教育や社会の理想を語ることは、 イデオロギーなんだろうか? 1970年代までの日教組が好きです!! (2009.10.31 23:48:28)
いつも、ありがとうございます。
神野先生のお話は、2年ほど前、とやま夏期大学の講座で直接聞くことがあって、随分、納得したものがありました。 それと、昨日、教育テレビで特集番組をやっていて、それを観ましたが、やはり、欧州との基本的な考え方のズレを感じました。 現金給付もわかりますが、もっとトータルでものを見ることですね。 国全体として、ますます近視眼的なものの見方考え方になってきっていると感じているは、自分だけなのかな・・・・と。 (2009.11.01 04:58:02)
今日9729さん
>「子どもは社会の宝物」・・・子どもを育てる責任は社会全体で負う・・・・・・ 貧困問題は社会全体の問題として取り組んでいくことが必要だと思いますが、とりわけ子どもに関しては「合意」が成立しやすいですね。 子どもに迫る貧困に対して子ども自身には全く責任がないのですから。 さらに、大人の貧困の背景にも「子ども時代の貧困、貧困の連鎖」がありはしないか、ということが『ワーキングプア』等のメッセージだったと思います。 (2009.11.01 13:30:44)
いちろうさん
>そういう社会にしたのが、 >市場原理主義の競争主義的な教育だと思う。 (…) >民主国家の理想像を描けずに、 >教育者の中に“現実主義的”な対応からか、 >競争主義こそが正しい道であるかのように考え、 >推進する者が多くなったことが、一番の原因だろう。 痛いところを突いてこられますね。 この社会に対する強力な批判を提示したイデオロギーは「社会主義思想」だったと思いますが、『資本論』が明らかにしようとしたのは、「資本主義社会ではあらゆるもの(労働力も教育も…)が商品化され、資本の増殖の手段となっていく」ということでしょう。 教職員も無批判に「現実的対応」をすれば、競争主義の共犯ないし主犯となっていくことは明らかでしょうね。 >教育や社会の理想を語ることは、 >イデオロギーなんだろうか? >1970年代までの日教組が好きです!! 理想を思い描くことなしには、現実をきちんと批判していくこともできないでしょう。 確かに日教組は競争主義的教育を批判すると同時に「教育研究集会」などで実践を模索し共有していく取り組みをしてきたと思います。 (2009.11.01 16:53:27)
いちろうさん
>戦前、戦中の「天皇の子ども」的な思想では困るが・・・ 戦前・戦中の教育を批判的にとらえなおし、理想の教育をつくり出して行こう、という志向は戦後の日教組のみならず旧文部省にもありました。 過去記事でも触れましたので、よろしければご一読ください。 http://plaza.rakuten.co.jp/shchan3/diary/200903220000/ (2009.11.01 18:11:19)
けんとまん1007さん
ことらこそ、ありがとうございます。 >神野先生のお話は、2年ほど前、とやま夏期大学の講座で直接聞くことがあって、随分、納得したものがありました。(・・・) >やはり、欧州との基本的な考え方のズレを感じました。 >現金給付もわかりますが、もっとトータルでものを見ることですね。 欧州(とりわけ北欧)は、現在のセーフティーネットをつくり上げるために社会的な実践を積み上げてきたわけですから、まずそこから多くを学ぶことだと思います。 神野さんのように欧州の制度を研究している人の提言に新政権もしっかりと耳を傾けるべきでしょうね。 (2009.11.01 19:07:32)
これまで大人たちは無責任に子どもたちに「夢を持て」と言い続けてきた。しかし夢を持つためには「夢を見ることのできる条件」がある。その条件をつくらなければ・・・。子どもの貧困と言うのは「夢を見ることについての機会不平等」だ。・・・・・
* この方は、いつも、しっかりしたことを言いますね。 応援して戻ります。 (2009.11.01 22:12:20)
1、経済の成長・・・新しい時代に対応していくためには教育しかない
どのような『教育』が今必要とされているのか、教育現場の声にも十分耳を傾ける姿勢が望まれるところですね。 2、雇用の確保・・・教育で全ての国民の能力が高まれば、雇用されて社会に貢献できる 教育で高める『能力』とは何でしょうか?どんな『能力』が高まれば『雇用』に繋がると認識しているのでしょうか。やはり、全国模試の『点数』だけが『雇用』に必要な『能力』だと勘違いした教育を促しているとしたら、それは非常に残念なことです。 アメリカのある大学で、12年に渡る入学試験改革を試みた学校があります。その有名大学側が求めた入学者とは、在学4年間を自主的に大学を最大限利用し、社会人訓練期間として活用できる人材、でした。その昔、各地のエリート高校から、超エリート高校生が受験する事で有名だったこの大学は、「エリート就職」と呼ばれるフォーチュン500の企業に『雇用』される事が目的で大学に通う学生より、社会に関心を持って生活できる人間、様々な分野で社会を動かす力となれる人材、居場所がなければ自分で切り開いていく知恵とエネルギーを蓄えた人材を世に送り出す事に力を注いだのです。言ってみれば、雇用者側のどういう社会人を望んでいるか、を脱ぎ捨て、社会が必要としている人材発掘と教育に切り替えたと同じ事でしょうか。 いつの日にか、そういう動きが雇用者側、あるいは大学受け入れ側にも見られるといいですよね。 クリックして戻ります。 (2009.11.02 14:01:16)
>北欧は「福祉以上に教育にお金をかけている」、「福祉立国と言うよりも教育立国」
日本は健保や年金が、企業と労働者が半々負担ですが、 欧州では8割ほど企業負担のはずです。 医療費の本人負担なしで、ちゃんと年金があり、最低賃金を保証すれば、 「福祉予算」は減らせることになります。 非正規労働で、健保も年金も雇用保険もケチるような企業が「一流」ヅラをしている現実を何とかしなきゃなりません。 「自動車連合」とか「電機連合」とか、労使癒着の組合の支持組織(出身議員)と、民主党の厚労大臣が、どうせめぎあうか、 鳩山さんにとっても ひとつのポイントではあります。 (2009.11.02 22:59:48)
green scarf girlさん
>1、経済の成長・・・新しい時代に対応していくためには教育しかない >どのような『教育』が今必要とされているのか(…) 教育現場としても、これまで蓄積されてきた実践にも学びつつ「必要な教育」に関する合意を広げていく必要があると考えます。 その一端は、いちろうさんにもご紹介した記事「フィンランドに負けない日本の教育」で述べましたのでよろしければご一読ください。 2009、3.1のブログ記事です。 (例えば特別活動のひとつである「学校祭」の感想を職場のALTには聞くようにしていますが、ほぼ例外なく「興味深くすばらしい活動だ」と答えられます。) >教育で高める『能力』とは何でしょうか?どんな『能力』が高まれば『雇用』に繋がると認識しているのでしょうか。 戦後の日本の教育は日経連・経団連など経済団体の要望に振り回されていたところがあります。戦後における大学教育の驚くべき広がりも、専門高校(職業高校)の設置も…。 コメントの後半で実例を述べておられますが、高めるべき『能力』を考える際に、まず「雇用者にとって」「経済界にとって」という発想から距離を置くことが大切でしょう。 (2009.11.03 11:08:26)
green scarf girlさん
>アメリカのある大学で(…) 社会に関心を持って生活できる人間、様々な分野で社会を動かす力となれる人材、居場所がなければ自分で切り開いていく知恵とエネルギーを蓄えた人材を世に送り出す事に力を注いだのです。 貴重な実例のご紹介ありがとうございました。 >言ってみれば、雇用者側のどういう社会人を望んでいるか、を脱ぎ捨て、社会が必要としている人材発掘と教育に切り替えたと同じ事でしょうか。 基本的な考え方には大賛成です。日本の教育基本法(1947)も「平和的な国家および社会の形成者」を育てていくことを明確に目的と定めていたわけです。 教育の内実を考えていく上で「企業が必要とする人材」という発想からまず自由になることが大切だと思います。 ただ、上記番組の意義のひとつは、経済団体がこの間(政権政党に働きかけつつ)推進してきたこと 「非正規雇用率を高めつつ状況に応じて簡単に解雇できるようにする」 が社会全体にとっても企業自身にとっても計り知れない害悪をもたらすという事実を明らかにしたことだと考えます。 (2009.11.03 11:23:40)
goldberg2006さん
>日本は健保や年金が、企業と労働者が半々負担ですが、 >欧州では8割ほど企業負担のはずです。 上記ブログ記事の一番上の表(および一番下の表)でも明らかですが、「法人税率が高いから日本の企業負担は大きすぎる」といった「宣伝」には根本的な問題がありますね。それを明示したことも番組の大きな意義だと思います。 >医療費の本人負担なしで、ちゃんと年金があり、最低賃金を保証すれば、 >「福祉予算」は減らせることになります。 上記のグラフには明記されていませんが、欧州(とりわけ「同一労働・同一賃金」の原則が確立されている北欧)に比べて、賃金引下げを意図して「非正規労働者」を多用している日本の人件費は相当低いといえるでしょう。 >非正規労働で、健保も年金も雇用保険もケチるような企業が「一流」ヅラをしている現実を何とかしなきゃなりません。 確かにそれは「政治」が担うべき大切な役割ですね。政権政党に対する経団連の影響が低下し、そこから距離を置く京セラの稲盛氏が影響力を増していることはプラスの要因ですが、湯浅氏ら貧困ネットワークが行っているような「直接の意思表示」をきちんとしていくことが大切なのでしょうね。 (2009.11.03 11:43:19)
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