2005/09/10(土)05:09
「浮雲」熟読中・・
林芙美子・作「浮雲」を、このところ、時間があれば読んでいる。
もう何度も読んでいるのだけれど、
ラストまで一気に読み上げてしまうのが惜しくて、ちょっとちょっと。
ページをめくるたびに、異界に誘われるような不思議なのめりこみ方をしている。
登場人物のゆき子、富岡・・・二人の気持ち、そのすれ違い、すごくよく分かる。
この不思議なはまり具合は、なぜなのだろう。
ひとつには、登場人物の「気持ち」を一瞬の表情や動作を書くことで、読者に読ませ、察しさせ、つかませてしまうような「分かる表現」が多いからなのか。
今のところ、そのくらいしか浮かばないが、なにしろとても映像的な(目に浮かぶような)小説なのだ。
成瀬巳喜男監督の映画「浮雲」は、なぜか縁がなく見逃してきてしまった。
今度こそぜひ観てみたい。
というわけで、
■関連作品・・・浮雲