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カテゴリ:読書 一般
第二次大戦中、ドイツ軍に侵略されて身動きが取れなくなったデンマークを
イギリスBBC放送は「ヒットラーのカナリヤ」と呼んだそうです。 著者のお祖父さんの体験をベースに書かれたフィクションです。 ![]() ヒットラーのカナリヤ サンディー・トクスヴィグ 著 小野原千鶴 訳 小峰書店 当時12歳の少年だったお祖父さん。 強制収容所へと連行されていくデンマーク系ユダヤ人を救うため、多くのデンマーク人 が立ちあがります。日本人にはなかなか実感できない「国」とか「民族」の意識が、 全編を流れています。 恐ろしいとか悲しいとか、そんな言葉では表せない非常時の心の葛藤が綴られています。 ドイツ人のすべてが悪い人ではないし、デンマーク人がすべて善い人というわけではない。 そんなことはあたりまえと思われるかもしれませんが、読み終えてみるとさらに印象的 な言葉として心に残ります。 あまり語られることのなかった自由の国デンマークの戦争記です。 読書一般に分類しましたが、少年の目を通して書かれており、残虐な描写はないので 高学年から読めると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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