やってみる系OJISANブロガー

2019/12/31(火)22:03

千葉県の東にある匝瑳市に行ったことがありますか?

書評(9)

千葉県の匝瑳市から来た人を知ってますか?千葉県匝瑳市に行ったと言う人を知っていますか?全て「いいえ」と答えた方へ、そのはずです、匝瑳市って街は存在しないのですから。 どれか一つでも「はい」と答えた方へ、それは何者かの陰謀に騙されているのです。その街は匝瑳市に見せかけた偽物です。本当はその街は存在しないのですよ。こんなこと書いても地図に載ってるし実在するよって言われてしまいますね。悪い冗談にしか受け止められません。これがドイツのビーレフェルトになると、「ビーレフェルトの陰謀」と言う都市伝説になるんです。ビーレフェルトと言う街は実際に存在します。 人口30万人と言いますから、結構大きめの都市ですね。ドイツでは結構有名な陰謀論だそうですが、元々はあるエンジニアが冗談でビーレフェルト出身者にビルフェルトなんて都市はないでしょうって言ったのがいつの間にか広まっていった噂話だそうです。ビルフェルトがどんな街かはググっていただくとして、そこそこ大きな都市なのに、観光名所もなく近くに大きな工業都市があるために通過するだけの都市なので、存在感の薄さがこの都市伝説が広まった理由でしょうね。この本から引用させていただきました。篠田航一著「ヒトラーとUFO」​ ヒトラーとUFO 謎と都市伝説の国ドイツ [ 篠田 航一 ]​著者略歴1973年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。97年毎日新聞社入社。甲府支局、武蔵野支局を経て東京本社社会部で東京地検特捜部などを担当。ドイツ留学後、2011年から4年間、ベルリン特派員としてドイツの政治・社会情勢を取材。青森支局次長を経て17年からカイロ特派員。ドイツの都市伝説を紹介している本ですが、ドイツに限らずいろいろなところで通用しそうな都市伝説ばかりで、興味津々で読み進められます。ちなみに匝瑳市は「そうさし」と読み、千葉県北東部に位置する地方都市で、人口は37000人ほど、漁港で知られた銚子へ向う途中にあり、観光名所もない通過するだけの小さな地方都市なので、「匝瑳市の陰謀」が広まっても良さそうですね。「渋谷109の噂」ところであなたは「渋谷109の噂」を知ってますよね。あなたが知っている噂はどのような噂ですか?私が知っているのは、「団体旅行で東京にやってきた中国人の若い夫婦。二人で渋谷109のブティックに買い物にきた。妻は試着室へ入ったが、なかなか出てこない。痺れを切らした夫が試着室を覗くと、妻は姿を消していた。妻は試着室で睡眠薬を嗅がされ、試着室から地下へと通じる秘密の通路を通って、連れ去られてしまっていた。」あなたの知っている話と同じでしたか?「中国人の若い夫婦」が「少女のグループ」だったり、ただ「若い夫婦」だったりするかもしれません。場所が渋谷ではなく銀座だったりするかもしれません。でも話の本筋はほぼ同じでしょう。実はこれ元ネタがあるんです。それがこの本に述べられた「オルレアンの噂」がそれです。オルレアンはフランスの都市です。100年戦争で有名になったジャンヌダルクの出身地といえば、ああ聞いたことある、と思う人も多いでしょうね。「オルレアンの噂」は当時ブティック経営者にユダヤ人が多かったことから、ユダヤ人に対する差別意識、蔑視がこのような都市伝説を産んだんだと「ヒトラーとUFO」では解説されています。「オルレアンの噂」にはたくさんのバリエーションがあり、消えるのが小さな子供やペットというものもあります。いずれも守られるべき弱者が被害に遭います。場所もレストラン、遊園地、電車の中など千差万別です。オルレアンの噂はユダヤ人蔑視でしたが、バリエーション版はアラブ人、中国人など黄色人種ヨーロッパ内の少数民族などなどいろんな人たちが差別されています。日本でもマイノリティへの差別はひどいですよね。本の内容からは離れてしまいますので、これ以上触れませんが、この本にはいろいろな都市伝説が満載です。もちろん、題名となったヒトラーのことやUFOのことも、なるほどって思わせる内容です。是非読んでみてくださいね。

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