テーマ:最近観た映画。(40205)
カテゴリ:映画
見てきましたよ「Mr.インクレディブル」。
相変わらずPIXERは面白い映画作るよね。 さて、今回「Mr.インクレディブル」を観て、 僕は『その後』の面白さが光ってるなと感じた。 根っこの部分は今も昔も変わらない、 スタンダードな勧善懲悪のヒーロー物語。 そこに『その後』のスパイスを加え、 見事に料理した結果、新鮮な映画に仕上がった。 僕の言う『その後』っていうのは、 「ああ、この映画(小説/漫画/ドラマ)の続きが見たいなぁ」 と思わせる物語の続きという意味だ。 数年前から流行りだした名作漫画の二世物(続き物)を イメージしてもらうと分かりやすい。 実際、映画の中では インクレティブルの過去の栄光を描く「ヒーロー編」と 英雄の実権を失った「儚いサラリーマン編」 という2つのパートに分かれている。 ただし、現在の時間軸である「儚いサラリーマン編」は、 ヒーローの復権という役割も担っている。 過去の栄光⇒現在の挫折⇒栄光の復活、 という落差を表現することで観客の心を鷲づかみにしたわけだ。 パートを分けることで落差を表現できるのはもちろん、 現在進行形のストーリーを『その後』のお話として観客に観てもらうことができる。 「昔はインクレティブル強かったのになぁ」 「インクレティブルはイラスティ・ガールと結婚して、 子供が3人いるんだぁ」 「なんと2世もスーパーパワー持ってるんだぁ」 こういう楽しみ方は、 二世物の名作漫画とまったく同じだ。 ここで単純な疑問がわいた。 なんで「ヒーロー編」をメインにしなかったんだろう? PIXERのエディターだけに、 「ヒーロー編」に焦点を当てれば、 きっと面白いストーリーを作ったに違いない。 でも、実際は『その後』の話に的を絞ったわけだ。 そこで、僕なりに考えてみた。 いろいろ理由を思いついたがやっぱり一番は、 「家族」をテーマとして扱いたかったからではないだろうか。 今までのPIXER映画を観ても分かることで、 PIXERの映画は必ず「家族愛」に通じる部分がある。 ニモの親子はそのまま家族だし、 モンスターズインクのサリーとブーも擬似的な親子だと言える。 PIXERの映画は、まず家族で見てもらえるようにと、 「家族愛」というテーマを取り上げるんだろう。 そんなわけでエディタは「ヒーロー編」ではなく、 『その後』のお話をメインストリームに持ってきたんだと思う。 そして、主題が決まればあとはそれをどう面白くするかだ。 この辺も抜かりがないのは流石! 家族全員にスーパーパワーを与えることで、家族の連帯感がグッと高まる。 「スーパーパワー」で家族が繋がってるわけだ。 お父さんの力は超怪力。 家族を支える大黒柱の象徴はやっぱり怪力なのだ。 お母さんの力は超柔軟。 鞭のようにしなる体。ワンピースのルフィーと同じゴム人間。 家庭を切り盛りするお母さんは柔軟性が大切なのだ。 長女の力は透明人間とバリア。 「消えていたい」という自信のなさを代弁しているのが「透明」という能力、 「私に構わないで」という反抗期の性質がバリアなわけだ。 長女の成長もこの映画の見もの。 長男の力は超ダッシュ。 とにかく早い。遊び盛りの子供はいつも走り回ってばかり。 その特徴が拡大しての超ダッシュ。どこでも走っちゃう。 次男の力は・・・? オムツも外せない赤ん坊の次男だが危険に直面したときに・・・。 こんなスーパー家族が一大事に団結して活躍するわけだ。 「家族が力を合わせればどんな危機も回避できる!」 とても分かりやすいメッセージである。 この『その後』の物語、はっきり言って面白いです。 そして、CG特有のアニメーション。 これがスーパーパワーを表現するのに適してるんだなぁ。 ぜひ家族で観てもらいたい映画。 子供はドキドキと胸を高鳴らせ、 ご両親はスーパーヒーローの夫婦に感情移入してください。 鑑賞後は「家族愛」という温かいお土産で お腹がいっぱいになることでしょう。 そんなわけで「Mr.インクレディブル」でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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