本番2日目 2006.9.24(日)
2日目=最終日この日は1,000人も来てくださった。14:00開演だというのにお昼前からお弁当持参で並ぶ方もいたとのこと。感謝。感謝。感謝。11:00より前日のダメだし。ダンスの確認。前日と同じように始まる。でも、何か違う。先生方はもう私たちの手から離れようとしていた。薄々感じていたけれど、J先生のお話を聞いていて強く感じてしまった。 「ずっと言ってきたことだけれど、コミュニケーションをしてね。 昨日と同じことをやっててもダメ。昨日のお客さんとの時間はあの時だけ。 今日のお客さんとの時間、空間を大切にして。 自分たちだけでなく会場全体と会話して。 全く同じ状況というのはもう二度と訪れないんだから。瞬間を大切にしてね。」なんだろう、この気持ち。結婚式の朝・・父親との別れの時間みたいだ。皆との11ヶ月間も、二度と訪れない。同じ顔ぶれ、同じ出来事、悩み、楽しみ、悔しさ、嬉しさ・・もう二度と経験できない。もっと大切にしてくればよかった。私は皆と会話できていたのだろうか?たくさんやり残しているのではないだろうか?会話をあきらめていないだろうか?もっと知っておけば良かった。もっと・・もっと・・そんな考えが私を固くしてしまったのか、また「なんか変」状態が始まってしまった。。本番前、J先生にハグしていただき、Mさんには背中に指で「亀」と書いていただいた。昴のIさんからもパワーを分けていただいた。・・・だのに、幕が開いても私には、まるでラップに包まれたように「なんか変」がまとわりついていた。「だめだ、こんなんじゃ先生の仰っていることの逆へ向かっている!!」声も出ない。ゆとりもない。初日の楽しさは何処へ行ってしまったんだ・・“考えすぎ、甘えすぎ、まじめすぎ、弱すぎ”私の悪いところが全部湧き出した日だった。でも、このまま最後まで行きたくない!と途中でようやく切り替え。私の愛すべき「M」をちゃんとお客様に知って欲しかったし、愛して欲しかった。「M」として生きて伝えたかった。周りからすれば最後までオロオロしていたかもしれないけれど、私はちゃんと「M」としてお客様とコミュニケーション出来たし、仲間全員と通じ合えた。だから誇っていい。だけど、だけど!カーテンコールも全て終わって、ケーブルテレビのカメラが向けられたとたん、涙が溢れて止まらなくなってしまった。この瞬間からずっと、打ち上げも二次会も泣きっぱなし。仲間がボールペンを転がしても涙が出たから、スイッチが壊れたのだろう。分析するに、感動の涙ではなかった。「なぜ泣くの?」という昴Iさん、Kさんの質問に「悔しい!悔しい!」をただ連呼。あの時、カメラに心の中を映されたようで、「なんか変」を見透かされた気がしたのかもしれない。(ケーブルさんは決して悪くない)アマチュアで芝居をしてきて限界を知ってしまっていた。楽しいだけでは済まない議論やぶつかり合い。真剣になればなるほど浮き彫りになる考え方の違い。技量の無さ。自分をさらけ出すことが怖くなって・・だから役に逃げて自分を隠して、違う人間として生きていければいいと思ってしまっていた。そんな時にこの企画に出会い、沢山のことを教えていただいた。演技の技術ではなく、もっと基本的な人として生きていくための大切なこと。それがすべて演じることに繋がっているのだということを教えていただいた。私がこれまでやってきたことはナンだったんだろう・・全く別物だ。肩の力が抜け、相手を知ることを楽しむようになって芝居って素晴らしい。生きるって素晴らしい。きれいごとではなく、そう思えるようになった。なぜ、泣き続けたかに戻る。■「なんか変」をお客様に見せてしまったことが申し訳ない■自分をコントロールしきれなかった■コミュニケーション不足のまま舞台に立ってしまったと色々あるが、これらの反省・悔しさを次にどこでどう活かせばいいのか、そういう場がもうない。という思いが一番大きい。Iさんが「僕らだって毎回反省するよ」と仰ったけど、私たちが次に活かせるのは・・いつなんだ。ああ、もう芝居という夢の世界は終わった。明日から現実。少し前に会社の上司に言われた言葉が頭をよぎる。「あなたは人の気持ちや心を考えすぎ、感じすぎ。そんなことしてたら自分が辛いだけ。生きていけない。もっとシャットダウンしなさい」その上司が見に来てくれていたからかもしれない。私は、その方に伝えたかったことがある。「耳を澄まして・・心で感じて」気づいてもらえただろうか?分からなくてもいい。でもほんの少し引っかかってもらえただろうか?反省と後悔と悔しさでグチャグチャになった私に、いろんな方が「感動をありがとう」「心に響いた」という声を沢山かけてくださった。また友人は、「こんなに大勢の心を動かしてくれたことを、もっと誇りに思って」と言ってくれた。そして、亀仲間の一人がこんなコメントを。「終わってしまった事に対する嘆きが多いですが、脱力感が大きいという事はそれだけデッカイことを成し遂げたってことですから、それに対してもっと胸張って誇り持って自慢しまくって下さい。僕は全員を尊敬してます、自分も含め。」〔とある掲示板から抜粋〕かっこいいこと言いやがって~~♪この一言で完全に吹っ切れた。そうだ、私たちは自分でも気がつかないうちに、すごいことをやってのけたんだ。周りのサポートのおかげでもあるけれど、何よりも私たち自身が頑張り抜いた結果だ。先生にしがみついて、食らいついて、振り回して・・宝物だ。終了から一夜明けて、仲間たちの声が少しずつ変化し始めている。前向きに、前向きに・・勇気ある一人の行動に皆が吸い寄せられ始めている。このブログは、生かして欲しいとの声があるので残しておく。もう、詩貴舞のなんだか、亀のなんだかよく分からなくなったけど。仲間たちの場ということには変わりない。だから色んな仲間たちが、遠慮せず自由にコミュニケーションを取れる場であって欲しい。こんな単純だけど素晴らしいことを教えてくださった先生方、仲間たち、見に来てくださった方や沢山のスタッフの方・・・そんな、亀で出会えた約2,000人の皆さんへ「愛してるよ~~~!」と、愛の告白で「亀の不思議なおくりもの」の幕を閉じる。<追記>なんか、稽古記録を遡って読んでみると、やっぱり私は“考えすぎ、完ぺき主義”のマジメ人間みたいだ。Iさんにも「君に一言あげるなら“まじめすぎ”だね」と・・。最後にJ先生からいただいた言葉⇒「ノーコメント」♪ありがたや~