利島 応用編
利島 基礎編で書いたように、利島は港に恵まれていません。
小さな港には、船がなかなか停ませません。
てなわけで、よく聞く言葉が
利島欠航。
いや、珍しくもなんともないし。っていうか、こちらの感覚で言うと、
利島に船が泊まることの方が珍しい。
えー、どうしても島から出なくてはいけないときには、ヘリコプターで脱出・・・違った、離島します。(出島・(シュットウ)といいます)
ヘリコプター完備の島、利島。
緑のこんもりは全て、椿。
大島も椿祭りを開催しますが、利島の山の椿が全て咲くのも、素晴らしい眺めなのだそうです。「観光資源になるじゃないですか」と管理人が言ったところ、
>「いや、椿の花が咲くころって、船が来ないから」
な、なるほど。 冬はほとんど欠航なのだそうです。
利島にたどり着けたら、それはそれだけでラッキーなのです。
利島は水が豊かではありません。
真水がほとんどでないので、脱塩装置を使って飲料水を付くっています。
この機械、もともとは式根島で最初使われていたものだそうですが、コストの関係で式根島では新島から送水管で運ぶ道を選びます。
利島に水がないことには面白い伝説が残っていますので紹介しておきます。
神津島天上山に、神様が集まって水をどのように分配するかを相談することになりました。結局、次の日の朝、先着順に水を配ることになったそうです。
最初に到着したのは御蔵島の神様。次は新島、次に八丈島。4番目に三宅島、次が大島の神様がそろぞれ参りました。(式根島が忘れられています!)
ちょっと遅れた利島の神様が来たときには、なんと水がほとんどなくなっていたのです。ひどい話だ!
当然利島の神様は大いに怒り、残った水たまりの中で暴れ回ったそうです。
そのとき飛び散った水の一部が式根島に(笑)、残りは神津島にはねて、神津島では至る所で水がわき出るようになり、利島ではやっぱり水に恵まれなくなったのだそうです。
ちなみに、神津島に行くと、神津港の近くに、水配りのモニュメントという像があって、他の神様から離れたところで眠りこけている利島の神様の姿を見ることができます。寝坊だったのか、利島の神様・・・
ところで管理人が驚いたのは、利島にスナックがあるってことなのだ!
その名も、スナック「姫」。本当にあるよ!利島にスナック!
とりあえず驚く管理人。「ほほう!式根島から?よくきた、よく来た!!」
管理人、なんだかもう逃げられません。利島、一旦入ると出られないという噂は本当かもしれない。
で、連れて行かれたスナックというのは・・・これがまともなカウンターもあるいわゆるカラオケスナックでした。スナック「姫」。52歳という噂の歌のうまいママさんがカウンターでお待ちしております。
ポイントは玄関で靴を脱ぐという事。管理人は田舎者なので、靴のままあがり、ママさんにたしなめられてしまいました。利島のスナックは、土足厳禁です。
盛若(神津の島焼酎)の水割りを頼み、大きな(式根島にもないね!)カラオケで、利島の熱い夜はふけていくのでした・・・
後日、利島の若い衆が来た時につぶやいていたのですが、利島には新島宮原酒造の「嶋自慢」は入荷していない模様、式根島の商店で「うわ、これ、何ですか?」と叫んでいました。
ちなみにその利島の若い衆を式根島案内させていただいたところ、「な、なんて都会なんだ式根島!!商店に商品がある!!道が舗装されている!観光地としてやる気が充ちている!トイレが完備されている!トイレットペーパーもある!浜辺がある!砂浜がある!泳げる!温泉がある!」と、なんだか褒めちぎっていただきました(照)。
いや、そこ照れるところじゃないからな!
思わず自分に突っ込みいれてみました。
おまけ
利島小中学校校歌 作詞 山下源蔵 作曲 三界実義
汐の花咲き 雲は飛び
膿はわれらの心意気
希望に胸は ふくらむよ
体を鍛え 技を練り
楽しくはげむ 利島校
ゆかりは深く みどり濃き
山の我らは若椿
力のかぎり 伸びようよ
心を正し 知を磨き
そろってはげむ 利島校