深い疵
【送料無料】深い疵 [ ネレ・ノイハウス ]価格:1,260円(税込、送料込)ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。凶器は第二次大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者の過去を探り、犯罪に及んだのは何者なのか。ドイツで累計200万部突破の警察小説シリーズ開幕。↑「BOOK」データベースより初めて読む作家さんです。前半、ちょっと設定が分かりにくいなぁ…と戸惑ったのですが、後書きによれば、こちらシリーズ作品の三作目だそうで。それなら納得だ。と、それはおいておいて。読み進めるほどに、事件にもキャラクターにも惹きこまれていきます。まず事件。高名なユダヤ人であるゴルトベルクが殺害されるところから始まるのですが、彼の司法解剖の結果わかったのは、実はナチスの親衛隊員だったという…。そこから始まる連続殺人に絡んでいくヴェーラ・カルテンゼーと、その家族。誰が犯人なのか。被害者も容疑者も多く、誰もが怪しい。それにしても親衛隊員がユダヤ人のふりをして暮らすなんて…!!そしてキャラクター。最初は打ち解けきれていないオリヴァーとピアが、事件を追うごとに信頼関係を深めていくところがとても好きで。そこに恋愛が絡まないのがまたいいなぁ。他のキャラもいいんですよ。ピアの元夫である監察医のヘニングとか、ピアの友人ミリアムとか。事件の謎解きというか、手法は、ちょっと横溝正史を思い出したり(金田一っぽいと個人的には思いました)しましたが、これはいいシリーズ。次巻の刊行も決まっているようなので、絶対読まなくちゃ!