2006/09/29(金)12:52
蘇る懐かしい思い出は…
探し物をしていたついで、懐かしい数枚の写真が出てきた。
10年位前の写真だったので、新たな思いで見る事が出来た。
その写真は、紛れもなく今年の6月にうつ病から自殺した
友人が撮ってくれたもの。彼女の事は当時の日記でも書いたが
これは、彼女にまつわる思い出のものとなった。
下の娘が2~3歳、その頃の私はバリバリのナース
(今も現役だが体力も頭も今と比べ物にならない)
応援&研修の辞令が下りある病院へと娘を連れて飛んだ。
応援という言葉がつく自体、そこは忙しくて並大抵のもの
ではなかった。そんなところへ、まだ手が掛かるといえば
かかる、娘を連れての着任は本当に今、考えてもきつかった。
任期は半年間。それ以前の応援ナースが任期を終える事無く
帰った例も聞かされた時は後の祭り…既に仕事は始まって
からの事…あまりのハードさに、あー大変なところへ着ちゃった
もう帰ろう…明日こそ帰ろう…とすぐから考える毎日…
精神的にも肉体的にも只、只疲れる日々…この頃、毎日ビールを
飲む事を覚えた。しみじみと「今日も無事仕事が終った~ふぅ~」
てな、感じで飲むひとり酒。かろうじて、帰ろうかな?の思いに
ブレーキがかかったのは、幼い娘の手を引いて帰る自分の姿を
想像した時…その姿は、とても惨めなものに思えた。
一番辛い時に帰るのは簡単だ。だが今、帰ったらこの先
ちょっとでも辛い事があるとすぐそれで
終わりにしてしまう弱い精神力が出来上がってしまうかもしれない
こんなに、しんどいんだもの…だてに過ごしているんじゃない
これを乗り越えたら、絶対得られるものが必ずある筈…
そんな厳しい課題を自分に与え、なんとか頑張る事が出来た。
半年という月日が10年位に感じられた月日であったが、
やはり、だてではなかった。お陰で私は自信を手に入れ
帰った後、最前線で頑張る事ができた。そしてこの時身に付いた
根性は今の生活に結びついていると思う事も多い。
あの時、安易に終ってしまっていたら、あの頃の思い出も
こんなふうに懐かしいものとして残ってはいなかった。
その思い出の中に写真を写してくれた彼女がいる。
慣れない土地で大変でしょう?と、とかく、私と娘を気遣い
色々親切にしてくれた彼女。
彼女の存在も私が頑張れた要因のひとつだった。
いまは亡き彼女に改めて ありがとう を言いたい。
そして…どうぞ、安らかに…