はみ出し行政書士

2006/08/26(土)14:29

廃業ツアー

少々占いじみているが、私にとって市内では鬼門とされる方角(地域)がある。面積的には市内の半分はあろうかという地域なので、ある特定の地区を指しているわけではない。昨日、所用でその方面へ出かけた際、思うことあって地区巡りをしてみた。 最初に行った所は、かつて私自身が商売で失敗したところだ。ここにでは他では代え難い多くのことを学んだが、商売としてはあくまでも失敗した。今は違う業種の店舗に変わっていたが、その周辺の他業種はことごとく廃業又は業種転換していた。そこから街道を南下してみると、業種転換もあるものの、やはり廃業が多い。廃業したところはそのまま放ってあるので、荒廃が著しい。 しばらく南下したところで西へ向かった。行政書士開業当初、何らかの関わりがあったものの、短期間で付き合いが終わった会社を見に行った。3社訪ねて3社とも無くなっていた。それらの会社がその後どうなったかは全く知らないので、もしかしたら拡張移転したのかもしれないが、当時の状況からはそれをちょっと想像し難い。 私の経験上、失敗する経営者に共通する特徴の一つとして「見栄っ張り」がある。経営者個人が身の丈に合わないことをしていたり、周囲にそのような友人等が多くて合わさざるを得ないといったこともある。違った形では、大企業出身者が大企業のやり方をそのまま自らの中小企業に持ち込もうとするものもある。これは開業当初の過大投資となって現れる。悲しい現実だ。 廃業の現実を目の当たりにしても落ち込んでいる暇は無い。嬉しい連絡もあった。突然の電話で最近妙に売上が上がって調子がいいという報告だった。この方は破産経験者で、やり直し開業当初は本当に苦労した。生みの苦しみを乗り越えて軌道に乗り始めた頃、徐々に私は関わりを減らしていって、最近は季節ごとの処理を手伝うくらいだ。従って最近の好成績は間違いなく本人の努力の賜物だろう。よかったよかった。

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