|
テーマ:DVD映画鑑賞(14216)
カテゴリ:ガンダムな話
1979年に放送されて以来、何度も再放送され、
続編も作られ、映画化もされたにも関わらず、 今の今までビデオやDVD化されなかったロボット アニメの名作「機動戦士ガンダム」がとうとう DVDとして発売されました。僕がまだ少年の頃に 見た作品ですが、その面白さはちっとも色褪せて おらず、とても30年近く前に放送された作品だと 思えないものです。「ガンダム」というジャンルを 確立させたこの素晴らしい作品をこれから見ていく のですが、ストーリーの感想は他の人に任すとして、 この王道アニメを違った視点で見ていきたいと思い ます。そう、この物語に出てくる人物たちは、たとえ チョイ役ややられ役であろうが誰もが僕らにとって ヒーローだったのです。そんな登場人物たちの名言 とも言える魂の叫びをピックアップして取り上げて いきたいと思います。 第32話「強行突破作戦」 因縁浅からぬ木馬とガンダムか… ホワイトベースを追撃するシャアの連絡を受け、挟撃 作戦を持ちかけられたドレン大尉が感慨深げに呟いた 言葉。このドレン大尉はサイド7にシャアが攻撃を しかけたときから地球に降りるまで、シャアの副官を 務めた人物でシャアが左遷されている間にちゃっかりと 艦隊の指揮官にまで出世している味のあるおじさんです。 この一年戦争を通してシャアの側近で直接へらず口を 叩けたのはこのドレン大尉だけで、こんなカッコいい 言葉を言っておきながらあっさりとホワイトベースと ガンダムに沈められてしまうというツイてない再登場 でした。 イカつい顔に黄色い機体というジオンが開発した機体の 中でも特に印象深いモビルアーマーのザクレロが登場 します。このデザイン性はさておきとして、ガンダムを それなりに苦しめる戦いぶりを見せるのですが、これ またあっさりとガンダムにやられてしまいます。登場 時間は5分…、ジオンでは珍しくモノアイ使用ではなく 両眼使用のモビルアーマーだっただけに期待したのです が、ドレン大尉同様やられ役で終わってしまいました。 第33話「コンスコン強襲」 しかし、あの連邦軍の艦には わたしの未来の妻が乗り組んでいるんだよ 中立コロニー・サイド6のそばにある浮きドッグで ホワイトベースの修理を行おうと移動中に、ジオンの 攻撃を受けたホワイトベースとコンスコン隊の戦闘を 止めようと戦場に割って入ったカムランが、シャトル を運転していた操縦士に咎められて言った言葉。 この回にしてようやくミライの許婚であるカムランが 出てくるのですが、これが想像以上にヘタレで、戦闘 を幾度となく経験してきたミライに失望されたりした 上に、スレッガー中尉にこずかれるというお坊ちゃま。 確かに有力者の息子なので仕方ないのかもしれませんが、 あまりにも今まで登場してきたどんな人間のタイプにも ない人物なので見ている僕たちからすれば物足りなさを 感じてしまうのですが、平和なサイドにいる人間の考え 方というのはこういうものとギャップを感じてしまう 一幕でした。 ジオン軍というのは面白い人物を採用しているもので、 ホワイトベースを強襲したコンスコン少将もなかなか いい味を出していたりします。その登場からシャアを 無能扱いにしておきながら、不意打ちで攻撃したにも 関わらず、たった3分足らずでリック・ドムを12機 全滅させてしまいます。ドズル中将の肝いりでガルマの 仇討ちとして派遣されたのにこの体たらくでは…。 意外とドズル中将もあまり配下には恵まれなかった ような気がしてならないです。 第34話「宿命の出会い」 この人は本気なんだよ!わかる? サイド6の領空圏内ぎりぎりまで自家用ジェットで ホワイトベースに付き添って敵の攻撃から守ろうとする カムランの申し出を拒否するミライに対して、ミライを 張り倒しておいて言ったスレッガー中尉の言葉。ミライ だけでなくこの後カムランにまで怒鳴りつける中尉こそ 男の中の男のような気がします。この後、突然ミライは スレッガー中尉にゾッコンになるのですが、やはりこの 張り倒し事件があったからスレッガー中尉に心を奪われ たのでしょうか?スレッガー流恋愛術として僕も誰か 張り倒してみようかな?って、そんな野蛮な…。 ちなみにこのサイド6のエピソードでヘタレぶりを発揮 したカムランですが、この後も戦争を生き残り次の登場 は宇宙世紀93年のシャアの反乱に再登場します。その ときにはすでにミライはブライトと結婚して子供もいる のですが、久しぶりにブライトと再会したカムランが ミライの様子はどうかと聞くシーンが14年経っても まだミライのことは忘れられないのかなと思う場面が あります。その頃カムランは連邦政府の会計監査局という エリート街道まっしぐらな人生を歩んでいるのですが、 彼のこの後がどうなったのか空白の時間が知りたいもの ですね。 第35話「ソロモン攻略戦」 悔しいな、僕だけこんなんじゃ… ジオンの重要拠点のひとつであるソロモンを攻略する 指令を受けたホワイトベースは、ワッケイン司令率いる 艦隊と合流し両軍ともに激しい攻撃が行われ、モビル スーツ隊の戦闘も熾烈を極める中、コックピット付近に 被弾して負傷したハヤトがホワイトベースに退却し、 救護班に手当てされているところに来たフラウ・ボウに 言った言葉。カイもセイラさんも頑張っているのに 情けないと嘆いたり、アムロに勝ちたいと思っている のにこのザマだと吐き捨てたりとヘタレ放題でした。 ちなみにハヤトが退却したことによってホワイトベース の攻撃力が11%ダウンしたとのことでしたが、これって 高いのか低いのか判断に困ったりしますね。所詮は11% の男ということで。 宇宙の支配を目論みザビ家による独裁政治を行おうと この戦争は行われたと何度もナレーションで言われて いるとんでもないザビ家ですが、そんな中にいながらに して自分の道を貫こうとしたドズル中将はいかつい顔を していながらも好感の持てる軍人であったと思います。 戦況が悪化する中、家族を愛する彼は妻のゼナと愛娘の ミネルバを脱出させることを決意し、心配するゼナに ソロモンは陥ちはせんと強がりながらも強い子に育てて くれと見送るシーンはなんだか心打たれるシーンでした。 この場面はガンダムの中でも名シーンのひとつなのでは ないかと思います。 機動戦士ガンダム DVD-BOX 2 (初回限定生産) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.08.19 20:57:34
コメント(0) | コメントを書く
[ガンダムな話] カテゴリの最新記事
|