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カテゴリ:本の話題
王とはッ――誰よりも鮮烈に生き、諸人を魅せる 姿を指す言葉! すべての勇者の羨望を束ね、その道標として立つ 者こそが、王。故に――! 王は孤高にあらず。その遺志は、すべての臣民の 志の総算たるが故に! ついに冬木市を舞台に開始された四度目の聖杯戦争。 悲願を胸に召喚に応じたセイバーこと騎士王アルトリア ではあったが、その誇りの在処を巡って、マスターで ある衛宮切嗣との軋轢は次第に深刻さを増していく。 そして葛藤するセイバーの前に次々と立ちふさがる 強敵たち。呪いの槍を繰るランサーだけでなく、妄執に 取り憑かれたキャスターにまで標的とされた彼女は、 休む暇もなく熾烈な戦いを強いられる。さらに、王たる 誇りを掲げる彼女を格別に意識して挑みかかってくる 二人の英霊――ライダーこと征服王イスカンダルと、 アーチャーこと英雄王ギルガメッシュ。互いに三者三様の 王道を競い合うべく、イスカンダルが提示した異例の 『闘争』の形とは……!? 前巻に引き続く「Fate/stay night」の10年前の 死闘を描くアナザーストーリーの最新巻がようやく 発売されました。2ヶ月ごとの刊行なのでちょうど いいタイミングで発売されるのですが、一般書店で 発売されない本というのは無事購入できるかどうか、 ちょっと崖っぷちなもので不安で仕方ないですが、 2巻目も満足のいく内容でした。というか、この物語 がどうなるかの展開はどうなるかわからないですが、 結末はただ1つ、それはもう知られているものです。 だからと言って色褪せるものではなく、どうなった のか早く知りたいという気持ちばかりがはやってしまう、 とても素晴らしい物語であると思います。 この巻では、前巻では時代設定や各サーヴァント、 それにマスターたちの人物像を描くのに焦点が当て らえれてましたが、この巻ではそれぞれの人物像を より深く捉えることでさらなる魅力が増しています。 衛宮切嗣の強さと弱さや冷酷さと脆さ、言峰綺礼の 求道ともいうべき執念、そしてキャスターの狂気に、 ランサーの騎士としての生き方など見所がたくさん ありましたが、特に魅力的だったのは3人の王たちの 在り方。この巻の副題ともなっている「王たちの 狂宴」こそ格別なものではないかと。ライダーや アーチャーの王としての在り方を語られた後の セイバーの王としての儚さと危うさはライダーが 看破したとおり、この後に起こる第五次聖杯戦争で 衛宮士郎がセイバーを解放するまで彼女に取り憑いて いたことを思えば、皮肉としか言い様がないと思い ます。ますます征服王イスカンダルの男気に惹かれる この巻はとても満足なものでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.04.05 22:43:50
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