灰色の空のむこうには…

2009/10/16(金)22:29

「化物語(下)」…

本の話題(201)

化物語(下) でもね――阿良々木くんも知っての通り、 これまでの私の人生はあんまり幸福とは 言えないものだったけれど……だからこそ 阿良々木くんと知り合えたのだと考えると、 それを、全部、チャラにしてもいいと思え るのよ 阿良々木暦が直面する、完全無欠の委員長・羽川翼が 魅せられた「怪異」とは――!? 前巻に引き続き、これまた前巻を越える簡潔なあらすじ なのにはびっくりなのですが、本の紹介がこれだけしか ないのできっぱりと気持ちを切り替えるとして、前巻 では3人のキャラクターに焦点を当てていたのを今巻 では2人のキャラクターをピックアップして起こった 怪異についての物語となっています。 「なでこスネイク」と「つばさキャット」の2つの物語 は前巻にも勝る面白さがあったのですが、なによりも この物語の2大ヒロインである戦場ヶ原ひたぎと羽川翼 のそれぞれのキャラクターの内面を克明に描いたという 意味では、前巻以上に面白かったです。特に「つばさ キャット」の物語ではこれまで折りに触れ、主人公で ある阿良々木暦の恩人である完全無欠な本物の委員長 である羽川翼が、ブラック羽川という怪異でありながら その裏面を担当するキャラになって語る等身大の羽川翼 の姿がとても印象的で、戦場ヶ原ひたぎとの対比が下の ブラック羽川の言葉が表すように、とてもわかりやすく 描かれていたと思います。 十数年積み重ねてきた家族の苦しさが、数ヶ月 募らせた恋愛の切にゃさに劣っちゃいけにゃい 理由でもあるのかにゃ?

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