2011/09/15(木)17:02
「絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~」第六話…
油絵は塗り重ねることで色に深みが出る
突然ですが、「絶対零度」の感想です。
僕はこのドラマは前シリーズの未解決事件特命捜査の頃
から見ていまして、この夏ドラマで新シリーズが始まる
ということでスペシャル版を見て驚愕してしまいました。
その驚きのラストもさることながら、「絶対零度」の魅力
は桜木が犯人の立場に立って事件を追想していく、いわば
事件ではなくその心情までが語られるものだと思っていた
のですが、それが180度の方向転換で進行形の事件に
潜入するものに変わるとは。
どうなることかと思いながらも見ていましたら、公安か
と思えるようなハラハラする潜入捜査は、これはこれで
アリかなと思いだした矢先に今回の話です。
僕としては今回の作品は、たとえこれまでのサスペンス
で題材に取り上げられたことがある絵画にまつわる事件
でも、とても素晴らしい丁寧に描かれた作品だと思い
ました。
事件は事件で進行する中で、その事件の渦中の当事者と
思われる画家がそうせざるを得なかった真相が、間接的
に明らかになっていくにつれ物語は盛り上がり、その
20年という年月を経て届けられた最後のピースこそが
これまで塗り重ねられてきた画家の半生の真骨頂だった
のではないかと思います。
1時間という枠にも関わらず、あまりの事件の広がりと
収束の見事さに感動してしまい、また素晴らしいなぁと
思える回が出てくることを期待して最終回まで見続け
たいと思います。