灰色の空のむこうには…

2013/03/27(水)16:47

「第三の時効」…

テレビの話(251)

犯罪者に情けは無用…、 そういう人だ 僕の好きなサスペンスシリーズである横山秀夫サスペンス の第2弾である本作が深夜に再放送されていましたので、 録画したのを見ました。 山形県警捜査一課強行犯係シリーズとも言えるこの横山 秀夫サスペンスは全6作品が放送されていまして、原作の タイトルにもなっている本作で一通りを見終えたのですが、 正直な感想としましては放送された時系列通りに見たほう がもっと楽しめたのではないかと思います。 というのも、今回は二班の班長である楠見に捜査協力を することになった一班の刑事が主人公となっていまして、 主人公の目から見た楠見という班長を浮き彫りにすると いう趣向だったのですが、本作ではホシを挙げるためには 外道と罵られようが徹底的に犯人を追いつめる姿なき楠見 の非情な側面ばかりが描かれていました。 しかし、本作より後の作品には楠見や楠見の班をメインに した話がいくつかありまして、そこで楠見班長という人物 をすでに知っている僕からすれば、最後に大どんでん返し はありましたがあまり意外性がなく、そういう意味も含め 今回の事件はあまり動きがないものだったのでインパクト が少なかったように思います。 そんな中でも静かな事件の中にも鬼気迫る緊迫感をはらみ つつ、このシリーズ独特の世界観でもある無常感は健在 でしたので、本シリーズをご覧になろうと思われた方は ぜひとも時系列通りに見られて、謎の多い楠見の不気味さ を堪能いただきたいと思います。

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