灰色の空のむこうには…

2013/06/17(月)00:19

八重の桜第24回「二本松少年隊の悲劇」…

テレビの話(251)

当事者と傍観者は、その立場が異なるからこそ違った視点 から物事を見ることが出来ます。 当事者は物事が起こったその場にあって、一番ベストだと 思える選択を行うことで少しでも良い方向へと事態を打開 していこうとします。 一方、傍観者はその物事に対して離れた立場から客観的に 考えることが出来るからこそ、現場でリアルタイムな事態 の推移に自分を追い込まれることなく冷静に意見すること が出来ると思います。 つまりは、当事者と傍観者という両輪が上手く噛み合って こそ、大局的な視点から見たときにベストな判断すること が出来るのであり、その歯車が機能していなければどっち つかずなものとなるため、留守を預けるという意味もある とは思いますが出立を余儀なくされた藩主は国許にも有力 な家臣を残していくものだと僕は思います。 どちらも我を立てることで、そんな当事者と傍観者の関係 がこじれたのが今回の会津藩家老たちの対談でして、僕と してはどちらが正しいのかはともかくとして、現状として 当事者としての頼母が戦力を分析して出した苦渋の結論を 傍観者が一蹴するというのは、あのときに都を出ていれば と言った頼母の言葉と、立場は入れ替わってますがわかり 合おうとしなかったところにこれから引き返せないところ まで突き進んでしまったのではないでしょうか。 ついでに、ひさしぶりに登場した春嶽が会津の助命を訴え ながらも、岩倉や木戸ら王政復古を成し遂げた当事者たち の心に巣食う闇を言い当てらることが出来たのも、ひとえ に傍観者だったからだと思います。 今回のエピソードは、それぞれの立場において当事者と 傍観者の対比が色濃く描かれていたという意味ではどちら の意見もわかりやすく語られていまして、とても見応えが あったように思います。

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