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◆その地盤は本当に強くなっているのでしょうか。
地盤補強・改良をしても、地盤事故が発生してしまうケースが数多くあります。事前調査による想定設計により支持地盤まで到達せず施工がされていたり、セメント系固化材と腐植土との相性でセメントが固まらなかったり、地下水脈によるセメントの流出が起こっています。実際地盤事故はどのくらい発生しているのかは、火災事故は1000件に対し4~5件程度発生するのに対し、地盤事故は1000件に10件以上も発生しています。事故が起こった場合の損害額は財団法人住宅補償機構の統計によると、平均して1事故あたり約566万円の補修費用が発生します。住宅品質確保促進法が施行されてから、地盤事故に対する補償制度が確立され、その実態が明らかになっています。したがって、今後地盤事故の発生確率は、既存の工法の問題からますます増えることが予想されています。
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