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自分で地盤の硬さを調べてみる

自分で地盤の硬さを調べてみる
どんな場所に家を建てるか、まず風景を読んで大丈夫そうだと思ったら、
今度は実際に土地を調べてみることです。まずは、勉強のつもりでチャレンジしてみましょう。

1.素掘り法(鉄棒編)
まず、鉄棒(長さ1m以上、直径1m程度)を1本用意してください。
そして、その鉄棒を地表に剌してみます。鉄棒は両手でもち、体重をかけて押し込みます。
このとき表面近くは抵抗を感じても、それから先はスルスルと抵抗なく入るようでしたら、
軟弱地盤と考えてよいでしょう。鉄棒がなかなか人らない場合は、硬く締まった地盤といえます。
こうした実験を敷地内数カ所で行ってみることです。
また、棒の先に異物(土ではないもの)の感触があるときは、
そこが瓦礫混じりの盛土であることを疑ってみることです。
地盤のいい高台に外部からわざわざ建築廃材などを運び込んだりしないものですが、
盛土をして平坦化するのに都合のよい窪地や谷地には、
瓦礫を放り込んで造成することが当たり前のように行われているからです。

2.素掘り法(シャベル編)
鉄棒の代わりにシャベルで掘るのも一案です。
地表にシャベルを剌して掘ってみます。
シャベルにどのくらい力を入れれば掘れるかで地盤の硬さを判断します。
簡単に掘れるようなら地盤が軟らかい証拠です。
力を入れて掘れるようなら、やや硬い地盤。
シャベルを相当強く踏まなければ掘れないようなら、硬くしっかりした地盤だといえます。 

3.親指法
親指法は自分の指を使って硬さをみる方法です。
地表を30センチほど掘って、底に親指を押し当ててください。地表部は土が乾燥したり、
人や車によって踏み固めてあるため表面だけが締まっていることがあります。
ですから、このように掘ってから試してください。

4.歩いてチェック
単に歩くだけでも地盤の硬さを調べることは可能です。
人が地面に立ったとき、足の裏にかかる体重を1平方メートル当たりの面積に換算しなおしたとすると、
約3~5トン程度になるとされます。
これは偶然にも戸建住宅の標準的な基礎の接地圧(基礎から地盤へ伝わる重さ)と
ほぼ同じになります。
つまり、人が歩くだけでも地盤が緩ければ簡単に足跡が付いてしまうということです。
ぬかるみや雪道を歩けば、靴の跡がくっきりと残るように地面がふわふわして、
しっかりと足跡が残るのは、軟弱地盤に違いありません。

5.水分調査
・植物チェック

硬さのついでに水分も調べておくとよいでしょう。地下水位が高いと
竹などのイネ科の植物やヨシ、スゲ、コケなどが生えていますので、よく観察しておきます。
・地中の水分チェック
土中の水分を実際に調べるには、
地表を掘ってキッチンペーパーなどをしばらく置いて湿り具合をみます。
深さをいろいろ変えながら、どのくらいの深さに水があるか調べます。
仮に基礎と同じ深さで水が湧いてくるようなら、ちょっと心配です。地盤会社に相談してみてください。
・水はけチェック
水はけのチェックをしてみましょう。
スコップで深さ70センチほどの穴を掘り、そこに水を地表近くまで入れてください。
水の浸透速度がゆっくりだと問題はありません。
しかし、どんどん地中に吸い込まれていくようだと、地中が新しい盛土か
瓦疎混じりの盛土だと思われます。
これらの層は月日が経つと不同沈下を起こす可能性が高いので、
できれば、地盤を安定させるために土地を寝かしておくことです。
家を早急に建てる場合は、地盤改良工事を施す必要があります。

含水量の多い土

一般的に土のしめり具合を表すのに含水量が使われています。
土の隙間に含まれている水分の量のことで、含水量が多いと軟弱な土質となります。
含水量の変化は雨や雪などの降水量と地表からの蒸発量に左右され、
地下水位にも影響を与えるようになります。
地下室のように、地上の温度に左右されないというメリットを生かし
農作物の貯蔵用として利用されたりと、
ある面では水分が多いことで非常に有効な場合もありますが、
地盤として見ると含水量は少ないほうが良いのです。
住宅を前提にした土地では水分は警戒すべき相手であることは間違いありません。
そのため、土を硬くして雨などが浸透しにくい地盤を造る工夫がされてきました。

締固めで土を強固にする

その最もポピュラーな方法が締固めというものです。
締固めとは、土の中の空気を押し出して土中の隙間を小さくさせ、
土の粒子間を密にすることで地盤を硬くする方法です。


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