あくまで個人の見解です～wellbeingブログ～

​【リキッドバイオプシー】​

リキッドバイオプシーは、血液や体液を採取して得た腫瘍検体を解析する事
針を刺すなどは必要なこともありますが、体に負担が少なく検査出来るメリットがあります

薬事承認されている検査は血液検体で2種類で、2019年から保険適応になっています
って事は
「唾液を送ったら将来病気になるか遺伝子で分かるよ」
「おしっこ送ったら（以下省略）」はお金目当ての「ぼったくり検査」だって事です

血液循環腫瘍DNA（ctDNA）直接がん細胞を取らずに診断する検査は、固形がんなら高いステージ程見つかりやすいそう

例えば、ステージⅣの患者さんに遺伝子パネル検査で解析し発見した異常遺伝子に合うがんゲノム医療を受けてもらうなど実用化されています

2018年の研究では

腫瘍組織より結果返却まで期間3分の1に短縮（11日）、治験登録率2倍以上増加

結果を受けてがんゲノム医療開始　24％

実数では治療者902名…奏効率も良い

　　　　受けられない2377名…金銭面や薬を使う条件に適応外だったなど

　　　　見つからない574名…既に治療に使っていた薬だった場合もあるそう

検査の精度38％（乳がんのマンモグラフィー10％だそう）に不安が残るのと、メリットを受けられる人が少ない・見つかっても治療に繋がらない事もあるのは衝撃でした

リキッドバイオプシーの今後の活躍を期待したいのは

①微少残存病変検出
術後の再発リスクの評価が出来る事

陽性だと2年以内に8割再発＝術後抗がん剤を受けるモチベーションに繋がると思います

要するに、術後抗がん剤治療を受けても受けなくても陰性だったら同じと言う事になり、医療費やがん患者の体の負担軽減にもつながる画期的な検査だと思いました
自分も、6時間の手術の体調が戻らない内に術後抗がん剤治療が始まったので、検査で陰性だったら心身がどれほど救われたかと思ってしまいました

②臓器横断的がん検診
普通のがん検診で発見困難であったり、自分が患った卵巣がんの様に検診に上がっていないがんが増加している中、リキッドバイオプシー後に特定臓器の精密検査の必要性を判断出来る
がんの早期発見と早期治療に繋がります

デメリットは術後には精度低下するなど不完全性、血液がんは遺伝子異常が少ないので性能不十分であったりと課題は多いですが、薬事承認に期待大のリキッドバイオプシーでした